撒かねば咲かぬ咲かねば成らぬ成らねば撒けぬぐるぐるとねばねばねばに追い込まれ忘れかけてる陽も水もある
泳ぐ目を捕まえるにはルビになる身近な言葉を探すことから **** 母の「わかった」には、本当に分かった時と面倒くさくなって話を変えたい時の2種類ある。「わかってないやろ!」と問い詰めると、口元だけが笑ってたり。ちゃんと目を見ておかないとだ。「頼む」でなんでも済ませようとするな!
虫の音がチリチリチリと聞こえくる27℃はまだ熱帯夜
もしかしてなんて来ないと捨てました。欠けてもいないお茶碗ひとつ **** 息子のお茶碗を処分した。置く場所はある。けど。このお茶碗にご飯をよそう場面はもう来ないだろうし。欠けてはないけどちいさな傷はたくさん。そもそも小丼ぐらいあるお茶碗を今の彼は必要としないだろうし。笑
食卓を斜(はす)に横切る影をただ茫と眺める罰当たりにも 身の上を重ねて流す涙など何の足しにもなりはしないと 知ったとて手すら貸せない身なのなら口は閉じよう目もしばらくは
痛くしてごめんとほんとは思ってる?気づけば少し優しく柔く **** 眩しいよりも痛かった陽の光が少し和らいできてる。陽の光の有り難さ。読めない天候に翻弄された後だから余計に。当たり前がなぜ当たり前なのか、その一歩前を感じれたら毎日幸せだと誰かが言ってた。
日常を知らぬ我には膝に乗せ背を摩るほか抜け道もなく 100cm足らずの君の奥底に静かに沈め夏のひとコマ
百日を待たずほろほろ紅の金平糖が溢れて落ちる **** ころころと風に煽られたサルスベリの花が歩道を走り抜けていく。
期限切れ出さぬようにと組むパズル毎朝夕の頭の体操 **** 買い物はまとめ買いがほとんどだから、どっちを先に食べなきゃだ?と、消費期限を確認しながら夕飯を作ることが多い。ぴたっと嵌った時は爽快。そうじゃない時は…
この風を吹かせてるのは誰なのか今しばらくは知らぬふりして **** 風が吹き抜ける朝。たぶんこれは遠くの○○の仕業。喜んじゃダメなんだろうけど心地よいんだから仕方ないよね と今は自分を納得させる。 **** 突き詰めて問い詰め尽くして知ることのすべてに意義があるわけじゃない
幸せを運んで来るよな顔をしてベビーピンクの空は更けてく **** 柔らかそうな薄桃色の雲が見える。(スマホでパシャだと見た色にはならない) 夕焼けを写してるのかな。 遠い遠い海の上で10個目の厄介な卵が生まれたというに。 今のうちに和んでおけよ ってこと? 覚悟しとけよ ってこと? ちなみに少しずらすとこんな空。 左に伸びてく細い雲はもっともっと白くて光ってた。
雷鳴が雲を伝って響く地に今日も明日も住まうしかなく 飲み込まれ消えてしまった夕焼けを黒雲分けて迎えにいこう 光からいちにさんと数数え耳を塞いだ幼きあの日 ******** 夕方の雷は夏の終わりを告げるものだと言ったのももう昔話になるのだろうか
のんびりと空に佇む薄月夜温くていいと我に囁く **** 雲を敷いた月がぼんやりと見えた。白か黒か、あっちかこっちか、そんなに割り切らなきゃダメか?と月が言うてる。 ぼんやり のんびり 暑いだ寒いだ人間はうるさいぞって
見上げればそろりそろりと降りてくる肌は知ってる秋がくること
蝉時雨用水路の水煌めいてサンダル越しにアスファルトの熱 スライドのガラス戸越しに思案するパインかソーダはたまたメロン 畳の香蚊取り線香腰高の窓の軒下揺れる風鈴 **** 久しぶりに良き風が吹いてる。夏の終わりによく浴びた風。祖母の家の仏間の畳で大の字になって、プールの帰りの畦道で、駄菓子屋さんの軒先で
秋立つと告げくるひともなき身には内のも外のも熱はよそごと **** 今日が立秋だと今さっき知った。今朝も少しだけ風に涼しさを感じたけどこれを残暑というにはちょっとね。残り香のように余韻とともにそのうち消えていくのがいいのに。ま、エアコンの効いた部屋の中で何言うかって話だけど。