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『コーリング・ユー』永原皓 読後感想

 こんにちは、華染凪人です。
 『コーリング・ユー』の読後ほやほや感想です。

 ネタバレを含むので、最初の方はネタバレを避けている方のために、ネタバレにならない感想を書いていきますが、まず最初にいいたいことは面白かった!そして、海に行きたい!!

 
以下、感想はヰ世界情緒(カバー)とダズビー(カバー)と米津玄師(本家)の「海の幽霊」を聞きながら書いています。読み終わると、聞きたくなるんですよ、潮の香りがする曲が。
 小さい頃にいった水族館のこっちをしげしげと眺めてくるイルカたちや、もう何年も行っていない波打ち際が恋しくなります。
 あとさ、雰囲気がすごい洋画。ほんとに日本人が書いてるのか三回くらい確認した笑
 ただ、雰囲気洋画だけど翻訳小説ぽいかって言われるとそうではなくて。言い回しとかは洋画みたいなんだけど、翻訳小説特有の読みにくさみたいなのは無いわけ。洋画だけど読みやすいのよ。こういうの待ってた。もっと増えて。

 さてさて、そろそろネタバレ有の感想を書いていこうと思っていますが、ネタバレを避けていらっしゃる方はもういらっしゃいませんね?いらっしゃいませんね??


 『コーリング・ユー』は、登場するシャチの少年と人間の視点の二つの視点から物語が描かれるんだけども。このシャチの少年、セブン(カイ)の視点がいいんだぁ!シャチの視点で、シャチたちの話す言葉やクジラの言葉が描かれるところが、好き。
 人視点はさ、よくある我々の視点な訳ですよ。シャチ語は何言ってるか分からんし、どうにかこうにか意思疎通しようとしてるけどどんなに頑張っても愛しき海獣たちの言葉は分からんのです。でも、シャチの側はそうではなく、もちろん生粋の海獣語ネイティブですので、イルカもクジラも分かっちゃうんですねぇ!いや楽しや。小説の話だから、想像ですけど、セブンの視点を借りて体験できる海の世界が読んでて楽しいのです。
 読んでいてさ、はやくセブン視点こないかなってワクワクドキドキが止まんねぇのよ。

 あらすじ的には、捕まえられて海中落とし物捜索のために訓練させられてる、悲しきシャチの子供セブンなんだけれども。でも、セブン視点を心待ちにしてしまうのは、セブンの好奇心旺盛な性格と、彼の目線で見る世界が楽しいからっていうのがあるのかもしれない。
 
 人間側も面白いんだけどね、動物は所詮動物としか思ってないスポンサーとかさ、動物モノのあるあるの展開みたいなのもちゃんとあって(動物大好き人間VS動物は動物人間みたいなやつ)。

 でもさ、やっぱりセブン(カイ)やねん!

 もうね、読んでたら彼のことが大好きになりますよ、ええ!
 いいなぁ、私もラァヴユウ言われたい!

 だからこそですね、セブンが大好きだからこそですね、最後セブンが故郷に帰って従姉妹と無事再会するシーンが彼の視点で読めなかったのが殊更に悲しい!読みたかった、感動の再会を心から喜んでいたであろう彼の心の機微を……。
 どこにいったら読めますか。どこかの未来で何かの特典とかで読めますか?読みたい……セブン(カイ)が足りねぇよ……。

 とかとか。ほんと読み終わってすぐの感想を色々書いてきましたけれど、まじで面白かったですので、是非是非ご一読あれ。
 読み終わった頃には、きっとあなたは水族館や海に行きたくなることでしょう……。


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