元芸人と元AV助監督の交換日記#7「文章イップス~やっと日記らしい内容~」(いのり)

全く筆が進まない。あれ、なんか変だ。だって筆なんか持っていないもの。正しくはなんていえばいいのだろう。「キーボードが進まない。」いや、これは明らかに違う気がする。「キーボード」に「進む」要素なんて一つもない。じゃあ、「キーボードが打てない」か。なんかこれだと「文章感」がない。「文章感」というか、「文系」の雰囲気が一切取り除かれるというか。「キーボードを叩く音が一向に聞こえそうにない。」それか「広がったままの掌がキーボードの上に置かれている。」これでどうだろう。2050年のプレバト「Word川柳のコーナー」で夏井先生から怒られそうだ。「はい。いいですか。掌と広がったという表現は二重表現です。」

先輩、ご覧の通りまったく書くことがないです。いくつか書いてみたのですが全部つまらないし、途中で文章がパタリと止まります。これは完全に「イップス」。「文章イップス」です。何か文を考えると頭が真っ白になる。

僕には趣味があまりない。結局「仕事が趣味で、趣味が仕事で」状態だ。そうなると「ストレス発散方法」も仕事になる。こなせばこなした分だけ「結果」が出るし、追い詰められれば追い詰められるほど快感が強くなる。だからずっと仕事をしてしまう。よく考えてみれば、親父も父方のおじいちゃんも「仕事中毒」だった。幸運なことに2人とも「うつ病」患い済だ。最新の研究によると、うつ病は遺伝的なものらしい。

昨日のことだ、仕事でミスをしてしまった。これまで完璧にこなしていたはずなのに。凡ミスではなく、「オーダーと違う」という根本的なミスだった。
上手く文字で説明ができない。それは僕がまだ立ち直れていない証拠だと思う。

近頃の僕は「仕事」がプライベートであり、アイデンティティだった。だけどそれを全てへし折られたような気分だ。だからこそ、仕事である「文章を書く」ことに対してすごくナーバスになっている。

本当に、一文字も浮かばなくなってきた。これはそろそろ寝たほうが良いかもしれない。

先輩すみません。本当は書きたいネタが山ほどありました。だけど今日は全く書ける気がしないんです。

PSこんなタイミングで聞くのも申し訳ないですが、先輩は初めて「社会人」になった時へこんだことはありますか。


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