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教育実習は6回。即戦力の教員養成課程、教職大学院ってどんなところ?

こんにちは、オベラスです。

元小学校教諭、5年勤務した後、退職。

現在は、理科実験教室と非常勤講師として

大好きな理科を幼児から高校生まで教えています。

さて、今回は、私が通った教職大学院について書いてみようと思います。

  1. なぜ教職大学院に入ったか

  2. 小学校教諭免許取得の流れ

  3. 修士課程の内容

  4. まとめ

の流れで書いていこうと思います。


1.なぜ教職大学院に入ったか

私は、大学時代に教職の授業をとっていました。

首の皮一枚、ギリギリのところではありますが、

卒業と同時に、中・高の理科の教員免許を取得しました。

この免許を取るのに、母校の中学校で初めて教育実習を行いました。

様々な経験を通して、大学卒業が近づくにつれて、

「教員になるなら、小学校教員がいい。」

と思うようになりました。

小学校教員の免許を取得するには、大きく2つの道があるかと思います。

通信か、通いか。

私は、自分の性格上、通信は絶対に合わない、というか通って学びたい。

ということで、大学卒業後小学校教諭免許を取得できる学校を調べました。

そこで、教職大学院と出会ったというわけです。


2.小学校教諭免許取得までの流れ

私が通った教職大学院は、2年で終了する修士課程の他に、

3年コースと4年コースというものがありました。

3年コースは、すでに何らかの教員免許をもっている人が、

1年で小学校教諭免許を取得し、その後修士課程の内容を勉強するコースです。

4年コースは、教員免許を持っていない人が、2年で小学校教諭免許を取得し、修士課程の内容に入ります。

ちなみに、現職教員の方も、学校に所属しながら教職大学院に2年学びに来られていました。

所属する教育委員会からの派遣?という形になるようです。

私は3年コースに入学しました。

大学時代に教職の単位をある程度とっているので、

1年かけて学部生と一緒に授業を受けて、

小学校教諭免許を取得するのに足りない単位をとります。

この期間に、小学校での教育実習も行いました。

小学校教諭の免許が取れた段階で大学院を辞める人もいますが、

私は、教壇に立つ前にもっと教育について学びたい、

今のまま教壇に立つには、まだ自信がないと思ったので、

さらに2年、修士課程で学ぶことにしました。


3.修士課程の内容

では、2年間の修士課程の内容はどんなものであったか。

一言で言うと、最高。

私にとっては。

「勉強するって、こんなに見る世界が変わるんだ…!」と、

嬉しくて震えて、夜眠れない経験をしました。

不登校だった私が、物事を「教える」仕事に就く前にこの経験ができたことは、とても貴重だったと感じています。

その内容とは? ①研究 ②授業 に分けてまとめます。


①研究

私が通った教職大学院が掲げてるテーマは、「実践と理論の往還」でした。

・こうやったら子供の力を伸ばせる。
・子どもを理解するためには、この視点が重要。
・学校の組織全体を活性化していくにはこのアプローチが必要。

など、現場での経験の中で積み重なっていくものがあるかと思いますが、

それは個人の経験則であって、他の人にも応用できるものかどうかはわかりませんよね。

でも、教員全体の能力を上げていくためには、誰でも実践できる、理解できる汎用性が重要です。

そこで、教育現場を舞台に、様々な分野に対してどんなアプローチが効果的かを研究します。

例えば、

・算数学習における協同的な学習とは

これまでに研究結果として挙げられているデータを集め、ねらいを定め、計画し、実践、集めたデータを分析、効果的であったか、課題は何かをまとめます。

ポイントは、机上の理論で終わるのではなく、実際に現場で実践して結果を出していくという点です。

なので、この2年間で、実習は4回。

2週間の実習が2回、4週間の実習が2回です。

もう、職員挨拶に慣れる慣れる。

スクールサポートも含め、現場に出るまでに、たくさんの学校現場を知ることになります。

「あ、この職員室雰囲気良くないな」とかもわかります。

私の場合は、理科の天体の単元を指導するにあたって、どんな教材が効果的かどうかを研究しました。

天体って、実際に触ったりできないじゃないですか。

どんなアプローチをしたら、子供達の理解が進むかどうかを研究しました。


②授業

私が通った教職大学院の授業は、1コマが3時間の授業でした。

長いと思いますか?

実際に受けてみたら、あっという間です。

なぜなら、座学ばかりではないからです。

例えば、

・「学校説明会をしなさい」という課題が出て、チームで協力して情報を集め、スライドやパンフレット作り、模擬学校説明会をする。
・キャリア教育として、各自のこれまでのキャリアを振り返り、みんなでシェア。これからのキャリアを描く。
・子ども理解のため、より専門的な内容を学ぶ。
・各教科において、ICT教育をどのように取り入れるか、実際に授業をする。

などなど、書ききれないほど魅力的な内容の授業ばかりでした。

さすが大学院、教える先生方がとてもプロフェッショナルでした。


4.まとめ

今回は教職大学院について書いてみました。

私は常々、

「どうして教員は、お医者さんでいうところの”研修医”期間がないのだろう」

と思っています。

都道府県によっては、一年目は副担任として勤務する場合もあるそうですが。

1年目から、先輩たちと同じ土俵に立つって、なかなかハードじゃないかなと思いますし、

教員という仕事についてどこまで理解して教壇に立つのだろう、と思います。

「思ってたのと違った…!」で離職する人も多いのではないでしょうか。

私は、教育は専門職だと思います。

誰にでもできる仕事ではありません。

これから教員になろうと思っている方に対して、時間や経済的な猶予があるのならば、

教職大学院、おすすめです。

最後まで読んでくださって、ありがとうございました。


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