まよたろ

主に自分の専門外についてだらだら述べます。専門分野はどこかしらで論考にするので… 乗り…

まよたろ

主に自分の専門外についてだらだら述べます。専門分野はどこかしらで論考にするので… 乗り物好き、旅行好き、カメラ持つ。修士、知財技能士(二級)。金沢出身、京都を経て首都圏に在住。 専門は国際政治、安全保障。

最近の記事

夏の振り返りなので暇人だけ読んでください

夏至を少し回り、夜7時でも空が赤い季節になったことを会社の外で感じたところで、ふとnoteという怪文書投稿システムを随分と長い間放置していたことを思い出した。という書き出しだけ残してさらに放置したまま、四季は移ろい晩夏を迎え、残暑となってしまった夏の匂いにしがみつく生活を送っている。豊水派なのでそこはちょっと嬉しいのだが。 大学院生の頃に毎月セコセコとっ記事を書いていたのがウソのようだ。良くもまああんな量の怪文書を毎月毎月生成できていたものだ。 それが今や、社会人になって価

    • 「思考する感性」と教養、あと教科書

      冒頭 「因数分解」はスーパーの買い物で使わない。古文単語は日常会話で使うことはない。分詞構文?そもそも外国人と喋らない。 実際のところ、24歳になり、就職した今でも「あの頃習った訳の分からないもの」が実際の社会で日常的に役に立っているか、と聞かれると、自信をもって肯定できない。 只々ありていに言えば、「学んだことは無駄ではない」と思っている。 さりとて、「学校で学ぶことの何を将来使うっていうんだい!」という思春期にありがちな質問(大の大人がそんなことを言うのは情けない

      • 論文を終えた日々、日記。

        如月もはや終盤に差し掛かってしまった。つい最近明けたと思った2023年が、既にその六分の一を終えようとしている。今月は何を書こうかとぼんやり考えながら、本棚で発見したさくらももこのエッセイを久しぶりに読み返してみた。今回の記事は少し日記じみた話にしようと思う。 思えば、自分の活字は小学校5年生の頃、彼女のエッセイから始まった。それまでも、小学校の図書室にあるような「デルトラ・クエスト」やら「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」などを読んではいた(後者の方が好きだった)し、科

        • 「CHAT GPT」の得意・苦手の話

          今月は少し志向を変えて「最近ハマっているおもちゃ」についてほんの少し話をしよう。そのおもちゃこそが「CHAT GPT」である。 AIが話し相手をしてくれる時代になった。齢24の私が子供のころには想像もつかない時代だった。 その昔、トミカに「ソニックランナー」という大きなパトカー様のモデルがあった。確か、AIを搭載して中に乗る警察官と対話し、自律的に行動するといったような設定があったように思う。とうとうその時代が近付いてきたのか、と感慨深く思う。 しかも、そのAI「CHA

        夏の振り返りなので暇人だけ読んでください

          「ワクチン」「EV」「無人機」導入に見る「ミスは許さない」思考

          2021年、当時の菅義偉政権はモデルナ、ファイザー、アストラゼネカからワクチンの供給を受け、速やかに高リスク層から順に予防接種を開始した。地域医療機関での個別的な接種に加え、組織ごとに集団的に摂取する「職域接種」、そして自衛隊が準備する「大規模接種会場」の3パターンに大別され、素晴らしいペースで国民の予防接種率は向上した。3回目接種以降の接種率はさておき(2022年11月現在で5回目接種まで可能なようで、ペースは相変わらず早い)、1回目、2回目の素早さには目を見張るものがあっ

          「ワクチン」「EV」「無人機」導入に見る「ミスは許さない」思考

          新宿を放射能汚染した夢と寝ぼけた話

          月に一回の投稿を目標にしているが、最近忙しくて執筆時間が思うように確保できない。加えて論文執筆が佳境に入り、なかなかそれっぽい話題をここに出すわけにもいかない。ということで、少々ブログじみた使いかたをしてみようと思う。 「夢日記を書くのはよくない」という言説をよく耳にするが、その根拠も知らないし、何だか妙に内容をよく覚えている夢だったので、少し書き留めておこうと思う。 その夜、僕は研究室の同期2人と共にある任務を遂行することになっていた。それは、東京新宿に放射性物質をばら

          新宿を放射能汚染した夢と寝ぼけた話

          「歩行者に不親切な金沢」は「鉄道駅」も少ない?

          今やすっかり観光地の定番となった石川県金沢市。金沢駅に降り立つと観光客がそこらじゅうでキャリーケースを引く姿が目に入る。行先は片町、香林坊、兼六園、ひがし茶屋街…。聞きなれた地名、ともすると飽きた地名が方々から聞こえてくる。 同時に「金沢市内は歩行者向けの案内板が少ない」という不平不満も割とたくさん聞く。確かに地元民の筆者でも、「町中の歩行者向けの案内板」というものを見た記憶は薄い。 非常にわかりやすいヒントがあった。「金沢市民は歩かない」。 そう、全く歩かない。金沢駅か

          「歩行者に不親切な金沢」は「鉄道駅」も少ない?

          有人戦闘機選定とF-35に期待されること―グリペンともドローンとも違う―

          珍しく専門に「近い」話をしよう。「F-35じゃなくてグリペンでいいじゃない」「ドローンを大量に入れろ」という議論がつい最近になっても白熱している現状を憂いている。  日本がF-15戦闘機の後継としてF-35戦闘機を選定したのち、2020年にはアメリカ国務省と国防総省が100機を超えるF-35戦闘機の日本に対する輸出を承認した。この日本の戦闘機「爆買い」は、トランプ政権1期4年の中で一度に最も大量・高額な戦闘機輸出の承認となった(一度に全機そろって納入されるわけではなく、数年

          有人戦闘機選定とF-35に期待されること―グリペンともドローンとも違う―

          「経験」か「学歴」か。両方かゼロか。

          中学生の従兄弟と一緒にゲームをしていた時に放たれた、何気ない一言が自分には案外深く刺さった。「無名の高校」という一言だった。なんのことはない、私の出身校についてだ。 受験界隈では「僻地健闘枠」ともされるような、一応SSHに選ばれ理数科を設置するような高校ではあるのだが、筆者が育ったような田舎ではこれが限界、というような高校だったのだが。しかし、年に10人も20人も東大京大医学部に突っ込むような高校ではないため、自分も「無名」であることは理解しているつもりだった。 そういえ

          「経験」か「学歴」か。両方かゼロか。

          なぜクラウンはここまで大きく変わったのか。―「弟」の宿命から考える―

          個人的に今回のクラウンには「どうしてこうなった」という思いが強いので、自分の心の整理のために、あるいは同じような思いを抱いている同志諸兄らと意見を共有するために、「なぜクラウンがここまでの大変革を強いられたのか」について論じたい。そこにはトヨタの社運を賭けた挑戦と、今に至るための「成功の副作用」がクラウンに正面衝突していた。家族が乗っていたこともあり強く憧れを抱いてきた車だっただけに、今回のモデルチェンジはかなりショッキングだった。しかし、総合点で言えば期待値を超えていた、と

          なぜクラウンはここまで大きく変わったのか。―「弟」の宿命から考える―

          作業用BGMについて

          BGMが好きだ。作業中はだいたい何か流している。 元来、勉強中には何か音が流れていてほしい人間だった。 人の声でもいい、音楽でもいい、多少の騒音でもいい。 中学生の頃から耳にイヤホンを突っ込んで勉強する癖があった。 だが、その時に「何を聴くか」については変遷してきている。 ボカロ、アニメソング、ゲームの曲。(旧来型陰キャオタクなのでJ-POPは昔は聴かなかった。今更乃木坂の良さにハマっている) 今は作業時に、或いは生活のBGMに「BGM」を流すのがマイブームだ。 「BGM」

          作業用BGMについて

          読書記録『2034』⚠ネタバレ注意

          感想を記録するだけなので、考察も無ければ中身もない。 エリオット・アッカーマンとジェイムズ・スタヴリティスが共著で出した『2034』を読んだ。久しぶりの小説だ。そういえば、これの前に読んだ小説はジョージ・オーウェルの『1984年』だった。どうやらここ数ヶ月は、題名が年で表されるSF(?)に縁があるらしい。 アメリカ人らしい終わらせ方だな、と思った。 いや、アメリカ人が書いたにしては随分示唆に富み、現在の社会への警鐘を多分に含んでいるなと思った。 オーウェルの『1984年』

          読書記録『2034』⚠ネタバレ注意

          「ポエミ―」の「セオリー」書き方編

          旧い知り合いが書いた文章を目にする機会があった。 えらくポエミ―だな、と思った。 僕らは「ポエミ―」と軽々しく言うけれど、 「ポエミ―」っていったい何なんだろう。 どんな文章が「ポエミ―」なのかはわかっても、 「ポエミ―とはどんなものか」と訊かれたら あまりうまく答えられそうにもない。 最近はこんな感じの日々が続いている。 迷っている。分からない。落ち込んでいる。 答えは出そうにもない。 そう、まだ「今は」。 そうだ、誰かに語り掛けてみよう。体言止めも濫用しよう。

          「ポエミ―」の「セオリー」書き方編

          金沢出身、京都経由の神奈川在住が考える「地域アイデンティティ」

          まず一つ、注意書きとして申し添えておかなければならないのは、筆者の専門分野が国際関係論であり、安全保障論であることで、要すれば「別に地域や地元に関する文化人類学的な素養は全くない」ということである。 さて本題に入ろう。 私は地元が好きだ。地元、金沢が大好きだ。 金沢の町が、人が、食事が、風景が、空気が好きだ。 出身外の方に「いいですよね、金沢!」とか言われようものなら、それがお世辞だろうとなんだろうと「ですよね!!!!!!!」と肩をバシバシ叩きかねない。 そんな金沢人だが、

          金沢出身、京都経由の神奈川在住が考える「地域アイデンティティ」