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同じって思ってないですか?ピラティスとヨガの違いとは

こんにちは。吉田亮太郎です。

理学療法士として外来整形外科に勤務する一方で、
パーソナルトレーナーやピラティスインストラクターとしても活動しております。

仕事柄、まだ運動を始めていない層の方これから運動を始めようと思っている方、さらには運動が大嫌いでしたくもない方とお話しすることが多いです。

そんな中で、皆様の中から頻出する声というものがあります。

「ピラティスって女性がやるものでしょ?」
「ピラティスってストレッチみたいなもんじゃないの?」
「ピラティスより筋トレのほうがきついんじゃないの?」
「ピラティスとヨガって同じじゃないの?」

こんな声は日常的に多く聞くものです。
なので、今回はこの疑問を優しく回答していこうと思います。

①ピラティスとヨガの違い

結論化から言うと、ピラティスヨガは全く異なるものです。
それぞれの違いについて説明していきます。

ピラティスとはなにか

ピラティスの由来は、1980年にドイツで生まれたジョセフ・ピラティス氏の名前が起源とされています。
ピラティス氏は、小さい頃から病弱で、リウマチ熱や喘息を患っていました。

そんなピラティス氏は、自らの身体を鍛えようと、様々なスポーツやエクササイズにチャレンジし、その結果として「ピラティス・メゾット」を考案しました。
その後、ピラティス氏は、第一次世界大戦にドイツの従軍看護師として、負傷兵のリハビリを行うこととなりました。
負傷兵は当然、体を自由に動かすことができません。
そんな中、ピラティス氏は、負傷兵がベッドに寝たまま短時間でも効果的に運動不足を解消できるものとして、ピラティスを活用していったのでした。

ピラティス、100年の歴史と誕生秘話。(VOGUE JAPAN HP より引用)

戦時中に身体に傷を追った人や、疾患をもっている人のリハビリを目的として行われていました。

戦後、ピラティス氏はアメリカに渡り、ダンサー・俳優・スポーツ選手を中心にピラティス・メゾットを広めて行くこととなるのです。

ピラティスの基本的な内容としては、
呼吸とともに体幹の深層筋を鍛えること。
それにより、

✅姿勢の改善
✅体幹の安定性獲得
✅動きの改善

などを目的として行うのがピラティスとなります。


ヨガとはなにか

ヨガの歴史は古く、紀元前の2500年前から始まっていたとされています。
ピラティスとよく間違われるヨガですが、雰囲気は似ていてもやっていることは全く違います。

「ヨーガ・スートラ」という、ヨガの歴史上最古の根本教典がありますが、そこには、

「ヨーガとは心の作用を止滅すること」
と記されています。

ヨガを行うことで、常に心の作用を止めた、悟りの境地へ到達できるとされています。

具体的には、呼吸・姿勢・瞑想を組み合わせて、

✅心と身体の調和
✅自己を見つめる

などを目的として行うのがヨガとなります。


②ピラティスについての疑問

Q.ピラティスってストレッチみたいなもんじゃないの?

先述したように、ピラティスでは、姿勢の改善・体幹の安定性獲得・動きの改善を行います。

そのため、ストレッチではなく、自らの骨盤、背骨、肩甲骨動きを用いながら、より良い姿勢、動きを作っていくエクササイズ(トレーニング)が基本となります。

しかし、姿勢の改善を行うために、固くなった筋肉を伸ばさなくては行けない場合はあります。

スウェイバック姿勢

例えば、上記のようなスウェイバックという姿勢(お腹が前に出て、背中が丸まったような姿勢)があります。

上記の姿勢を改善しようと考える場合、ももの裏の筋肉の硬さが問題となる場合もあり、もも裏ののストレッチをターゲットにしたエクササイズを組むということはあります。

そのため、ストレッチの要素は所々あるけれども、基本的にはエクササイズ(トレーニング)であると考えたほうが良いです。


Q.ピラティスって女性がやるものでしょ?

よくメディアで取り上げられるピラティスは、女性の芸能人やモデルがやっているものが多いですよね。
街中にある広告も、女性がモデルになっているものが多いです。

そのため、世の中のイメージは、「ピラティス=女性のやるもの」となってしまっています。

しかし、そんなことはなく、最近ではトップアスリートであるプロ野球選手のトレーニングとしても使用されているのです。

ピラティスのイメージが変わったのではないでしょうか?
この様に、ピラティスは、運動初心者の方からトップアスリートまで幅広く対象となるのです。


Q.ピラティスより筋トレのほうがきついんじゃないの?

ウエイトトレーニングのような筋トレもきついですが、ピラティスもきついです。

運動は得意な男性であっても、下半身・上半身・体幹周りの筋肉の柔軟性が低下している男性等は、ピラティスをきついと感じることがあるかもしれません。

参考までに、私がピラティスレッスンを受講しているシーンをおいておきます。

終わったあとは子鹿のような歩き方になります。

次回は、1種類だけでないピラティスの種類等を深掘りしていきたいと思います!



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