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2016年1月の記事一覧

過去の自分を愛する

ある人が、ある時に、「私は過去の自分を否定するような人間にはなりたくない」というようなことを言っていて、私はしじみ300個分の自己愛を持ったおめでたい人間なので「何を当たり前のことを言っているんだ」と一瞬思ったが、よくよく考えて周りの人間を眺めてみると過去の自分の性格や考え方を殊更に踏みつけて今の自分を肯定しようとする人は少なくないことに気付いた。

私は私のことをのべつ幕なしに否定してくれる人間

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誰も書いてくれる人がいないので、「赤ちゃんのいる老人介護デイサービスのすごいところ」を書いてみます。

仲間とともに、赤ちゃんのいる老人介護デイサービスを運営しています。

もうすぐ丸4年を迎えるので、自分たちにとってはいたって普通ですが、いろんな地方からお起しになる見学者の方々がびっくりしたり感動したりしていることを、誰も書かないので、初心に帰りながら自分で書いてみます。

すごいところ「赤ちゃんがいる」

赤ちゃんを連れて、スタッフは出勤してきます。普通です。現在は、運営しているメンバーも含める

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『愛の履歴書』のインタビュー相手にいつも困っている件

『愛の履歴書』のインタビュー相手にいつも困っている件

『愛の履歴書』第三弾、安冨歩さんのインタビューが公開されました。

この連載は、私がライターとしてデビューしたぐらいの頃から企画を温めていて、1年かかって実現し、2年間でやっと第3弾っていう、すっごいスローペースな連載なんですが、公開1日で20万pvを叩き出したりと多くの方に読んでいただいていて嬉しい限りです。

第一弾:佐々木俊尚さん

第二弾:田原総一郎さん

えーっと、なんでこんなにゆっくり

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『マチネの終わりに』第九章(17)

『マチネの終わりに』第九章(17)

 コンサート会場に洋子がいることに気がついたのは、第一部の最後の曲を弾き終わった時だった。予期せぬ喝采に、立ち上がって一礼しようとした時、彼は、一階席の奥の暗がりに彼女が座っているのを目にしたのだった。一瞬、時が止まったかのようにその場に立ち尽くしてしまった。そして、再び舞台に立った時、彼は最初に、彼女がそこいることを確かめたのだった。

 新しいバッハは、誰よりも彼女に聴いてほしかった。その喜び

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