見出し画像

ゆったりと息を吐く

    全世界で一千万部以上売れた『積極的考え方の力』の著者ノーマン・V・ビールは、物事を成功させる秘訣は「くつろぐ」ことである、と次のように教えてます。「緊張を減ずる簡単な方法の一つは、くつろいだ態度を取ることです。あらゆることをもっとゆっくりと、もっと落ち着いた態度で、圧迫感なしでやることです。有名な野球選手で友人のB・リッチは、その選手がどんなによく打ったり、守ったり、走ったりしても、もし彼が緊張しすぎている場合には、その選手を使わないと語ってくれたことがあります。ヒットを打つ最も簡単な方法は、くつろいだやり方をすることです。ボールをうまく打ってやろうと力むと、空を切るか、当たりぞこないの打球しかできないものです。くつろいでやるならば、難しい仕事もやさしくなるのです。皆さんの中には勉強や仕事をひどく難しく考えてしまう方もいらっしゃいます。彼らは心の中で、しなければならない仕事と戦い、始める前にすでにそれを難しいものと決めてかかるのです。それがどんなに難しいものであるか、などと考えるのを止めてしまうのです。あなた方はそれが出来るのだと考えるべきです。楽な気持ちでそこを切り抜けるべきです。あなたの心と体がゆったりとしているならば、ちょうどゲームをプレイする場合と同じように勉強や仕事の場合も当たりを取ることが出来るのです。」
    では、どうすればくつろげるかという事ですが、『』をやってみることです。『』のゆったりと息を吐く呼吸には交感神経の興奮を鎮め心身をくつろがせる効果があるのです。『』の呼吸法は九州大医学部名誉教授の池見酉次郎や医学博士の平井富雄氏などの専門研究によっても高い評価を受けています。
     受験のアドバイザーとして活躍している和田秀樹氏も『受験本番に強くなる本』の中で次のように述べています。「試験会場で私がよく精神統一に利用したのが、『呼吸数減少による調息法』といわれる座禅からきた呼吸法である。これは下腹をふくらませるように息を十分に吸い込み、ゆっくりと吐いていくことで、普段より呼吸の回数を減らすというものだ。この呼吸法によって心臓の負担は減り、自立神経が正常化し身も心も洗われるように落ち着いてくるから不思議だ。座席に着くなり慌てて参考書に取り付いても、頭に入るわけが無い。試験場に着いたら、まず、この呼吸法で心を落ち着かせにかかることだ。これが試験場での最初の仕事ということになるのである。」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?