お金の哲学〜大富豪のお金の使い方〜

節約するとき

一般人は、
毎日の食費を削る

小金持ちは、
入った分だけ使い切る

大富豪は、
大きな支出だけ抑える

「誰でもお金が貯まるマル秘テクニック!」

こんな刺激的なタイトルを見つけ、読み始めたら倹約の話しか書いておらず、「またか」とため息をついてページを閉じた経験がある方も多いでしょう。

大富豪を目指すなら倹約の精神はたしかに必要です。倹約だけで大富豪になる人もいます。ただ、それはあくまでもレアケースに過ぎません。

大半の大富豪は「消費より倹約」の精神をもちつつ、「消費より投資」というマインドをさらに強く持っています。

というのも、過度な倹約は将来リターンが期待できる支出まで控えてしまう恐れがあるからです。40代、50代になって倹約するならしょうがないとしても、若い世代は投資の回収期間が長いわけですから、細々とお金を貯める行為は効率が悪い気がします。

つまり大半の大富豪はお金を使うこと自体には積極的であり、それにいかに効果的に使えるかを重視しています。

支出を抑える極意があるとするならただひとつ。大きな支出だけをコントロールすることです。

血眼になって1円単位でお金を貯めても効果は限定的です。

「今月ピンチなので」と言って500円のランチ代を200円にしたところで月に6,000円(300円×20日)しか浮きません。

その程度の節約なのであれば、むしろバランスのとれた食事をした方が、長い期間で考えれば利回りが良いはずです。体調を崩せば収入が途絶えますし、医療費もかかりますからね。

しかも、そういう細々とした節約をする人に限って、平気で飲み会に参加してタクシー代を含めて1〜2万円使ってしまうこともあります。「コントロールすべきはそこだろう」と言いたいわけです。

実は私、20代の前半に家計簿を付けていた時期があります。自分の生活パターンを可視化することで、どこに大きな支出があるのか確認したかったのです。

その結果、私の出費の大部分は自分の目標にとって必要ではない交際費で使われていることに気付きました。

もちろん、刺激を貰える人たちとの交際費であれば積極的に使うべきですし、得るものが少ない飲み会であっても、参加しないことで無駄に敵をつくるのであれば参加すべきです(部署全体の飲み会など)。

ただ、そうやってフィルターをかけていくと、参加しなくてもいい飲み会が意外と多いことに気付きます。

そこで私は考え方を改め、ムダな宴席には出ないと決めました。

そのころは金曜の夜になると毎週のように先輩たちから誘われていたのですが、資格取得のために勉強をしていたこともあって、「試験日が迫っていて」と角が立たない理由をつくり、回避するようにしました。

もともと私は物欲があまりないので、お金は当然貯まります。

そのお金で本を買ったり、スーツを買ったり、自分の仕事につながる分野に投資していくことにしました。

営業をしていたおかげもあって、その成果はすぐに業績面で出ましたし、このときの判断は私の成長にとって大きなターニングポイントになったと思います。

節約を考えるときに重要なのは「気を見て森を見ず」の状態にならないよう大局的な視点を持つことです。

1円を粗末に扱わないことも大切でしょうが、そこに注力するくらいならもっと効果のある節約手段を考えるか、もしくはもっとお金を稼ぐ方法を考える方が合理的だと思います。

蛇足を覚悟で付け加えるなら、大富豪と聞いてものすごい浪費をしているイメージがあるとしたら、それは大富豪本人ではなく、その配偶者である可能性が高いです。

旦那さんは会社で切った張ったの世界に生きる一方で、自宅に残された奥さんの周囲にいるのはハイエンドの奥さん仲間や、購買欲とステータス感を煽るデパートの外商さんたち。

実際、「かみさんの浪費が止まらない.....」と嘆く大富豪の顧客は何人もいます。人・モノ・金を動かすプロでも、奥さんの手綱は簡単に握れないそうです。

どうせケチるなら、ボトルネックから順番に

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