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筋腫摘出の入院手術から職場復帰まで/病気から学んだこと

報告が遅くなりましたが、手術を終えてすでに回復済みです。手術中・入院中・退院後の生活に加え、病気を通して感じたことを書きました。
 ぜひ最後だけでもご覧ください。

①結論から言うと、めっちゃ大変だったけど手術してよかった!

おなかの違和感ともおさらばし、生理出血が緩和した。そもそも『多嚢胞性卵巣症候群』と診断されている為、不妊治療が必要なことには変わりないが、妊娠するための一歩をやっと踏み出すことが出来た。友だちが「赤ちゃんのためのベッドを整えてあげているんだね!すてきだね。」という言葉をかけてくれたことで、手術や不妊治療への向き合い方が変わりました。
開腹手術という手もあった中、腹腔鏡手術を選択したことで療養期間がぐっと短縮された。

②手術~退院まで

🌟手術当日

<手術直前>
 ・朝、初めての浣腸。「出そうになっても〇秒くらい我慢してくださいね」と言われたけど無理でした!笑

 ・初めての手術。全身麻酔を経験したことないので『本当に自分は麻酔がかかるのか?』『手術中に目を覚ましたらどうしよう』と正直かなり不安だった。手術室に到着し、麻酔科の方が「手が冷たいね。緊張してる?大丈夫だからね。」とご自分の手で私の手を温めてくれたことがとても心の支えになった。(麻酔科の方、本当にありがとうございます…!)

<手術開始>
 意識がなくなるまでの様子を例えるなら、海の底に沈んでいく感じ。「うわ~本当だ!声が遠くなってきました!科学ってすごいですね!」という一言を残して私の意識は切れた。

あばよ…


<手術直後>
 次に目を覚ました時には、とんでもない吐き気の中、担架に運ばれていた。執刀医の方に「全部とれましたよ!触ってみますか?」と運ばれながら言われ、朦朧としながらも「はい~(うわ、ぷにぷにだ!すごい体験)」と、やす子さんのように言った記憶がある。自分の筋腫を触る貴重な経験をした…!

<病室に戻る>
 病室に戻ってからは、麻酔が切れるまで爆睡。絶食でトイレにも行けず尿道カテーテルを初体験(麻酔中に入れてくれたみたい)

<なぜか吐き気>
私の場合、麻酔の影響からか吐き気がすごかった。もよおせばもよおすほどおなかの傷が痛む・・・!以前頭痛がひどすぎて、嘔吐を繰り返し当院にかかっていた際に使用してもらった薬がないか聞き、吐き気止めを使用してもらったことで吐き気がとまった。薬の効き目がなくなればまたその繰り返し。

<おばけいたらどうしよう>
と思っていましたが、痛みと吐き気でそれどころじゃない。退院まで私は全く怖い思いをしませんでした。むしろ居心地よかった。

🌟手術翌日(入院3日目)

<痛み>
炭酸ガスを使用した手術だったので、ガスが1週間ほど残留するとのこと。ガスが横隔膜を圧迫して胃と肩が激痛!!最初、肋骨折れてるかと思いました(笑)点滴で痛みを緩和してもらっても寝返りがうてないほど。寝返りをうとうとすると体内から「ポコポコポコ…」ってガスの音がして、体の中で空気が動いて風船になった気分🎈(笑)この炭酸ガスの痛みは、退院後もしばらくお付き合いすることに…。痛み止めの点滴から、食事がとれるようになったことでロキソニンに変更。

<吐き気>
相変わらず波がすごい。ひどいときは薬をもらった。

<食事>
〇朝:流動食、
 絶食が辛すぎて、少しでも食事を取れることに感動(涙)ファインケアのバナナ味が美味しすぎてしびれました😿(開発してくれた方本当に感謝)

〇昼:中粥食
 おかゆが嬉しすぎる。食べ物の形が残っていながらも柔らかくて食べやすい。デザートもついていて感動(涙)

〇夕:全粥食 
 気持ち悪くて食べれず…

<歩行>
看護師さんと一緒に少しずつ歩く練習。歩いたほうが直りが早いと言われ、気合で歩く。トイレも行けそうなので、尿道カテーテルを抜いた。抜くのもめちゃくちゃ怖かったけど、痛みはほとんどなかった。

🌟手術後2日目(入院4日目)

<痛み>
痛みはロキソニンとカロナールで撃退しつつ付き合う。

<吐き気>
吐き気止めが切れてきたころに猛烈な吐き気が。スマホの画面の光やいろんな匂いに敏感になり、香り付きナプキンを持ってきたことに後悔。シャワーの時間だったけど、香り付きのシャンプーが無理すぎて断念。清拭してもらう…

<食事>
完全食に移行したけど、朝夕は食べられず…夕飯で久しぶりに完全食をたべて、泣いた。ご飯を食べられるありがたみを痛感。

<歩行>
スタスタは無理だけど、一人で移動することはできた。水を買いに行ったり、院内の売店に行ったりするのも楽しかった。

🌟手術後3日目(入院5日目)

<痛み>
前日同様。薬に頼る。

<吐き気>
薬に頼る。朝はましだけど、朝から昼にかけて吐き気が出る。どうやら上体を起こした時に吐き気が出るようだと気づくけど、原因は不明。

<食事>
朝食のパンが温かいことに感動😿入院中の心の支えは、夫とのlineに手作りのお守り、看護師さんとの会話と、おいしいおいしい院内食だった(調理さんの心遣いありがとう)

<ハプニング>
わたしがデイルームでゆっくりしている間に、ほかの患者さんが私のベッドに寝ていたらしい😲私物は取られていなかったから、完全に間違いだったみたい。やっぱり記名は絶対に大事。笑

🌟手術後4日目(退院)

家族と合流し無事退院。炭酸ガスの痛みと謎の吐き気があったり、重いものが持てない、ゆっくりしか動けないなど制限はあるけれど、自宅で過ごせるくらい回復したため退院。病院の方々に感謝感謝です。


③退院後の生活

🍃日常生活の制限について


退院時に説明されるかと思いますが、重いものを持つことを控えたり、入浴と性交渉を避けるなどがあります。翌日から職場復帰はなかなか厳しいです。

🍃痛みについて


私はとにかく炭酸ガスが抜けるのに1週間以上かかりました。また、腹部の痛みがつらく、座位を保つことも厳しかったです。お腹の傷は小さいですが、子宮はがっつり切開している状態。子宮が圧迫されるとズキンッと痛みました。吐き気は数日で、1週間ほどするとかなり緩和してきたため、薬に頼りながら痛みと付き合いました。職場復帰2日前には薬を飲まなくても一日過ごせるように。

🍃リハビリ


痛みはありながらもなるべく動いてリハビリ。料理や掃除、洗濯だけでなく、水族館や観光など、リフレッシュも兼ねて積極的に出かけていました。

🍃職場復帰


体を動かす職種のため、退院から2週間で復帰予定でした。ギリギリまで家族には心配されていましたが、復帰2日前には薬に頼らず、走らなければほぼ普段通りに生活できるように。無事2週間で復帰しました。
復帰したての頃は職場に配慮していただきながら仕事をしましたが、何週間か経つと走れるように。「ご自身の判断で翌日から職場復帰可能」と書かれている施設もあるみたいですが、そんなケースある!?と疑うレベル。すぐに復帰しようとせず、事前に医師に相談し、しっかり休んでください。傷病手当がしっかり出ますよ。

④まとめ

✨当たり前に動けること、生活できることへの感謝


回復した今は、好きなものをのみ食べし、好きなだけ運動して、痛みや吐き気もなく普通に過ごせます。入院生活を通して、五体満足で健康に過ごせることへの感謝の気持ちが増しました。

✨家族や周りの人たちへの感謝


 自分が大変な時に支えてくれた家族や、私が休んでいた時も仕事のフォローをしてくれた同僚や上司など、周りの人がいるからこそ私は今ここにいるんだと再認識しました。人は一人では生きていけない。自分は周りのために何ができるだろうか、考えさせられました。
 特に家族を大切に思う気持ちが増しました。日常生活のささいなことはどうでもいい。ただ大切な人が隣にいてくれるだけで幸せだということを改めて実感しました。

✨医療従事者の方々への感謝


お医者さん、看護師さん、調理さん、布団のシーツを変えてくれる方、掃除の方など…病院で働いてらっしゃる方々のおかげで安心して入院生活をおくることができました。特に身近で励ましてくださった看護師さんの存在はとても大きかったです。看護師さんの笑顔や励ましの言葉、寄り添いの言葉、一生忘れません。
 そして調理スタッフの方々。スマホの光も気持ち悪く、体には激痛が走りしんどかった時も、毎日楽しみだったのは食事の時間でした。温かいパンを提供してくださったこと、盛り付けを丁寧にし視覚でも楽しめるよう工夫してくださったこと、バリエーション豊かなメニューや食べやすい工夫など、細やかに配慮してくださっていることがとても伝わってきました。

✨妊娠って奇跡。


まだ若かりし頃、妊娠することがこんなに大変だなんて思いもよらなかった。早めにこどもを産んで幸せに暮らしたいって簡単に言っていました。妊娠して出産するって10代の頃は何も考えずに当たり前のことだと思ってた頃もありました。手術を経験したことで、妊娠や出産は奇跡だと強く感じます。将来妊娠してこどもが生まれた時の喜びが何倍にもなるだろうな、とポジティブに捉えています。きっと、私には必要な経験だったんだ。

💐私は子宮筋腫という病気を通して様々なことを学んだ💐


 子宮筋腫だけでなく、手術を控えて不安な気持ちを抱えていらっしゃる方々がたくさんいるかと思います。病気や手術、マイナスに捉えてしまいがちですが、自分の経験を通して”マイナスな面だけではないな”と率直に感じました。もちろんめちゃくちゃ辛かったです。他人と比べて、今の現状を嘆くこともありました。ですが、私は子宮筋腫という病気を通して『周りへの感謝』の気持ちがとても大きくなりました。自分が置かれた状況から、どんなことを経験し、そこからどんな気づきを得られるのか。辛いことを経験したからこそ、周りの人たちの辛さに寄り添えると存在になれたらと思います。

🌱闘病中の皆様へ🌱


それぞれ置かれた状況は違います。子宮筋腫ではなく、別のご病気の方が私のページへ足を運んでくださっているかもしれません。私よりももっとつらい経験をされている方も多くいらっしゃるかと思います。
 そんなあなたに、わたしの出来ることは何か。辛さを分かってあげることができずもどかしいです。ですが、もしもいつか心に余白が出来たなら、ほんの一瞬だけでも良いので病気をポジティブに捉えてみませんか?自分にしかできない経験、自分だからこその気づき、自分の存在が周りに与えた影響。あなたがその病気を経験することに必ず意味があると思います。「なんでわたしが…」ではありません。「あなただからこそ」意味があるのだと思います。
 あなたのその経験や言葉が、身近の、または遠く離れた誰かの心を癒すきっかけになることを願って。

子宮筋腫ありがとう。
そしてさようなら。
もう二度と私の子宮に戻ってこないでよー!!


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