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3年半ぶりの大阪放浪記①~おばちゃん許してくださいね、食い逃げ絶対いたしません

やや曇り空の早朝の梅田。
阪急百貨店のビルを見上げ、思わず「おはよう大阪!」とつぶやいた。

学生時代に7年住んだ大阪に、約3年半ぶりの「帰省」。
台風をスレスレでかわして、夜行バスに揺られてやってきた。

バスのクーラーが効きすぎていたのもあるが、
眠れなかったのはほとんど「やっと帰れる!」というワクワクが原因だった。
気分はまさに「Back In The U.S.S.R.」(飛行機ちゃうけど)

朝食を食べられるカフェで休憩した後、荷物を預けにゲストハウスへ。

お昼時のなんば駅地下街を歩くと、あることに気づいた。
「大阪って食い物屋めっちゃ多くね?」

見渡す限り全っ部食べ物屋さん。
間違っても小洒落た洋服屋さんなんてない。徹底している。

まあ7年も住んどいて何を今更…って感じなのだが、信じられないほどそこらじゅうから美味しい(「美味しそうな」ではない)匂いが漂う。
まるでちょっとした落語の噺が何席かできそうな、人情味あふれるこの感じ。

ふとこんな曲を思い出した。

歌うのは、京都を拠点に平成の関西レゲエシーンを席巻した、"KING" Kurtis Fly
下町人情あふれる男たちの生活をコミカルに歌う作風で人気を博した、当代随一のエンターテイナー。
現場でも「小島さん」と呼ばれ、温かい人柄で多くの人に親しまれた。

2015年に一緒に撮らせていただいた写真@心斎橋
残念ながら2020年1月に惜しまれつつ亡くなったが、現在でも多くの曲が現場で聴き継がれ、歌い継がれているアーティストだ。

そんな人が愛した場所に久しぶりに帰ってきたんやな…と、なんとなく感傷的な気分に浸ってみたり。

はやる気持ちを抑えつつ、予約をしていた宿に向かう。
押さえていたのはミナミの繁華街を少し外れた場所にあるここだ。

かねてから友人におすすめされていた場所で、大阪に帰れる機会があれば必ず泊まりたいと思っていた場所だった。

迎えてくれたオーナーのNori Marleyさんは、その名の通りボブ・マーリーばりの迫力満点のドレッドを伸ばした、自由で気さくなお兄さんだ。
フロントは共有スペースになっていて、毎週日曜にDJイベントやライブを行っている。

平日でも昼間からアイリーなレゲエミュージックが流され、心地よい香木の香りに浸りながら自由に時間を過ごすことができる。
奥の出入り口を通ればテラスも解放されているので、道頓堀川を眺めながらのんびりお酒を楽しむなんて贅沢も。
音楽好きにはたまらない環境の宿だ!

アメ村や心斎橋まで歩いて行ける距離なので、夜遊びも全く無問題。
この地の利を生かして、大阪での時間を楽しみ尽くす旅が始まった。

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