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愛する自分のこと

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思ったことをちょっと真面目にちゃんと書いてます
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#エッセイ

いい感じにババアになってきた

いい感じにババアになってきた

ここ最近、なにかいまの気持ちを書きまとめておきたくて、書いては途中で保存を繰り返した。

べつに仕事でもないし、締め切りがあるわけでもないし、ただの記録なのだから書かなくてもいいんだけれど、書くことによってなにかの「区切り」ができると思う。

ということで今朝思ったことについてまとめていこう。

「いい感じにババアになってきたな」と思った。

2週間前に新しい美容師に髪を切ってもらった。ずっと胸く

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すれ違った女たち

「女ってホントめんどくせえ、ブロック!」

彼女はそんな最後のつぶやきで、わたしとの26年間を終わりにした。ブロックされた。

彼女との出会いは、幼稚園年少。記憶はほぼないけれど、アルバムの中のだいたいの写真に一緒に並んで写っている。小学校にあがってすぐに彼女は引っ越してしまい、そこで一旦途切れる。

けれど、中学に入ってすぐのころ、たまたま地元近くの花火大会でばったりと親同士が再会した。親同士が

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かわいい乳首と自己肯定感のこと

「どんなふうにされるのが好き?」

そう言ってわたしはきみの顔を挑発的に見つめる。ああ、こいつが大嫌いで、大好きで、どうにかなってしまいそう。わたしのことを忘れられないように縛り上げて調教して、虜にしてしまいたい。

ソファに座ったきみのうえにまたがって、きみの縦縞シャツの上から乳首をなぞる。

「ね、これはストライプシャツだよね」

しまの一本一本を上から下、下から上になぞっていくと、突起できみ

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酒と男と涙はないわたし

「酒強そう」

よく言われる。

強くないよ、顔に出ないだけ。

わたしはお酒に酔うことが好きだ。細かいことを気にしなくなれるから。どうでも良いことをほおっておけるから。

かと言って、何も覚えていないわけじゃない。なにも感じないわけじゃない。飲んでるときのわたしも、わたしだ。そんなの当然のことなのに、彼らはそのわたしだけを求めているような気がする。

気がするだけ、なんだよ。わたしがそう思ってい

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冬が嫌い

久しぶりに眠剤を飲んで眠った。起きたときの気分はいつもよりマシだった。

なにかがあったわけじゃなくて、冬はいつもこう。寒くて、憂鬱で、寂しくて、こわい。

今年は特に、いろんなことがあったし余計そう感じるのかもしれない。

わたしはやっぱりどこに行っても孤独を感じるし、誰のことも愛せないようで、それを認めるのはなかなか難しい。愛じゃなくて執着だから、愛してなんかいない。

人や物に執着せずに、自

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性癖と性的嗜好

「性癖」ってよく使うし、たぶんいまはもう世間一般ではえっちな意味だと思う。でも、調べたところによると「人間の心理、行動上に現出する癖や偏り」なので直接的にはえっちな意味ではないみたい。

えっちな意味では性的嗜好ということばが使われる。わたしは最近、自分のそれを深く掘り下げようとしている。ちなみに「性的指向」のほうはまだ曖昧。指向のほうは、難しいんだよね細かいし。

わたしは子どもの頃から、人より

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分かりあえない女

「あなたは人が、自分の思い通りにならなきゃいやなんでしょう」

そう、姑に言われてわたしは限界を迎えた。

ちょっとした理由でわたしと旦那は1年間だけ彼女と住んでいた。わたしには耐えられず、狂いかけてしまった。

彼女もとい姑は旦那曰く「変わった人」で、結婚前に会ったことが実はなかった。今思えば、それがあまりよくなかったように思うけど、それを嘆いても仕方ない。

ガサツなのだけれど、世間体は気にし

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体目当てな男

「わたしの体が目当てなの?」

このセリフ、言ったことありますか?わたしはよく冗談で旦那に言うのだけど、すると彼は、そうだよ!って答える。

わたしはそれを聞くと、安心する。

もちろん、それだけじゃないってわかっているし信頼関係があるから成り立つ会話だけれど、やっぱり女として求められていたい、と思う。体目当てだってなんだって、求められているならいいじゃないかと思う。

ただここ最近、どうやらいま

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愛情表現の方法

愛情表現の方法

「相手の空腹具合を気にかけるのが愛情だと思うからさ、喧嘩しちゃったんだよ」

この彼は建築士のお客さんだった。

その日は土曜日で、早い時間にキャバクラに出勤していた。金曜の遅い時間にによく指名で来る彼が休日の早い時間に来るなんて珍しいから、今日なにしてたの?って聞いたら、どうやら買い物中にパートナーと喧嘩してひとりで飲みなおしていたみたい。

詳しく聞くと、長く付き合っている彼女なのだけど、どう

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女は上書き、男は名前をつけて保存

女は上書き、男は名前をつけて保存

「なんか今日ぜんぜん話せなくてごめんね」

覚えたてのたばこをふかしながら彼は言った。わたしは失笑した。

というのも彼は中学の同級生で、わたしがすきだったひと。この日は同窓会。

中学のころのピュアなわたしは、一匹狼的な存在でクールで切れ長な目でおおきめの鼻、ふとめの眉。そんな彼が大好きだった。

一方彼は、わたしと仲が良かったクラスの中心的な活発女子がすきだった。活発女子と、わたしと彼は同じ高

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続かない女

続かない女

わたしは幼少期なにも続かない女だった。幼稚園のときの体操教室、英会話教室、ピアノ。ピアノは幼稚園のとき習って、先生が嫌だったから辞めたって記憶がある。

そんなわたしがつい先日、去年からはじめた3年日記が一周した。

禁煙ももうすぐ1年。

ジム通いはもう5年。

もうわたしは続かない女じゃない。

あんたはなにも続かない、だめなやつだ。誰かに言われたわけじゃない、自分がそう思い込んでいるだけ。

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いちごみるくな男

「女の子のデブは悲惨だからなあ」

そんな彼は田舎でバーを経営している。背は180センチ、長髪で髭を生やしていて切れ長の目。おなかに響くベースみたいな低くて良い声。

わたしが行くといちごみるくを作ってくれる。シェイカーをつかって、アルコールはなし、大人みたいに、カクテルグラスにいれて。わたしはそのいちごみるくが大好きでたまらなかった。甘くないいちごみるく。

彼は、わたしが物心つくかつかないかく

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ダメ男を愛する女

「いつか自分の闇が、自分を飲み込んでふと、いなくなってしまいそうで怖い」

最近、そればかり考えてしまう。わたしは今年31歳になる。へび年さそり座、とても執念深いめんどうなタイプ。たぶん、黒魔術とかそのうち使えるようになると思う。

中学3年生のある日、わたしは突然「ああ、どう頑張っても他人は自分のものにはならない。ひとりぼっちだ。」と気付いて涙が止まらなくなった。

そこからは、友達や家族、自分

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