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あっという間にすぐ書ける!食欲不振のらくらくアセスメント

2024.4.24更新

※この記事は2024年5月に開始予定の新プラン「あっという間にすぐ書ける!らくらくアセスメント」の先行公開記事です。記事の内容を見るには「もっと楽々コピペで立案!標準看護計画」のメンバーシップの加入または「すべての看護計画が使える1冊:進化する計画で未来を切り拓け!」のマガジンの購入が必要となります。


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食欲不振を評価する領域

ゴードンの機能的健康パターン:栄養-代謝パターン
ヘンダーソンの14の基本的欲求:適切に飲食する

食欲不振とは

食欲不振とは、食べ物を摂取したい欲求が低下・消失し、健康な時と比較して食べ物を摂取できていない状態を言う。
食欲は視床下部にある食欲中枢により調節されている。食欲中枢は視床下部の内側にある満腹中枢と外側にある摂食(空腹)中枢の2つからなり、この2つのバランスによって調節される。

視床下部の内側にある満腹中枢
-刺激されると食欲が低下する
-破壊されると満腹感が得られなくなり多食になる

視床下部の外側にある摂食(空腹)中枢
-刺激されると空腹感、食欲が亢進する
-破壊されると食欲が減退する

満腹中枢刺激因子は、体調、内臓情報、体液成分、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、温感覚、心理的因子、社会的因子、アルコール、喫煙などがある。これらの因子が1つでも増減すると食欲不振を引き起こす。

食欲不振に必須の情報収集項目

食欲不振が起こる原因や誘因
-不適切な環境(悪臭、騒音など)
-不適切な食事(内容、量、摂取時間、介助方法)
-過度の安静、運動不足
-消化・吸収機能の低下(疲労、睡眠不足、不規則な生活習慣)
-排泄機能の低下(便秘など)
-疼痛や不快感
-身体機能の障害(嚥下障害、上肢の麻痺、姿勢が保持できないなど)
-薬物中毒・毒物中毒(薬物中毒、ニコチン中毒、アルコール中毒など)
-発熱性疾患(急性感染症など)
-脳疾患(脳出血、脳腫瘍、髄膜炎など)
-肺疾患(肺炎、肺結核、肺気腫など)
-心疾患(うっ血性心不全など)
-口腔内疾患(口内炎、舌炎、舌がん、歯痛など)
-食道疾患(食道炎、食道アカラシアなど)
-胃腸疾患(胃炎、胃・十二指腸潰瘍、腸炎、腸閉塞など)
-肝・胆道疾患(肝炎、肝硬変、胆石、胆道炎など)
-膵臓(膵炎、膵臓腫瘍など)
-腎疾患(腎不全、ネフローゼ症候群など)
-腹膜(腹膜炎、腹水など)
-内分泌・代謝疾患(甲状腺機能低下症、アジソン病など)
-栄養の欠乏(ビタミン欠乏、亜鉛欠乏など)
-薬物の副作用(非ステロイド系消炎鎮痛薬、気管支拡張薬、抗がん剤、抗うつ薬など)
-心理的ストレス(不安、緊張、恐怖、不快感など)
-精神疾患(うつ病、神経性食思不振症、統合失調症など)
-放射線宿酔
-妊娠(つわり症状、妊娠悪阻)
-環境温度の上昇

食欲不振が始まった時期(食欲不振を自覚した時期)

食欲不振が始まってから現在までの経過

空腹感の有無

食欲不振が起こるタイミング

食事摂取量

食事摂取時間

食欲不振の随伴症状の有無と程度(体重減少、体力低下、悪心・嘔吐、下痢、便秘、腹痛、浮腫、脱水、皮膚乾燥、倦怠感、発熱、頭痛(頭重感)、血圧低下、めまい、ふらつき、不眠、脱力感、注意力の低下、思考力の低下、集中力の低下、抑うつ、情緒不安定など)

食欲不振に関する検査データ(血液検査(栄養に関するもの、電解質)、尿検査、便検査、胸・腹部レントゲン、腹部超音波、心理検査、妊娠検査など)

食欲不振に対する治療の有無(安静療法、食事療法、薬物療法、行動療法など)

食欲不振に対する治療の効果

食欲不振に対する患者や家族の反応

食欲不振のアセスメント定型文

アセスメントの基本的な流れと書き方

アセスメントの基本的な流れと書き方は次の様になります。
1.患者の状態の判断
【患者の情報】から患者の状態は適切ではない・異常である(正常ではない)。

2.根拠の記載
判断した患者の状態は【判断した根拠や理由】によって生じている。

3.実在型問題の記載
現在、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

現在、【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【実在型】の看護問題が起きており、【実在型】の看護問題を挙げる。

4.今後の見通し、リスク型問題の記載
今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】により
【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

今後、患者の【適切ではない・異常である(正常ではない)状態】の随伴症状により【リスク型】の看護問題が起きる可能性があり、【リスク型】の看護問題を挙げる。

作成の方法

・1~4をつなぎ合わせてアセスメントを作成してください。
・【 】の中には具体的な内容を記入するか、項目の中から選択してください。
・( )は表現の言い換えになります。両方または使いやすい方を選択してください。

1.患者の状態の判断

■患者の状態
Aさんは【タイミング】に【食欲不振の状況を記入】で食欲不振が見られている。また、食欲不振に伴う【体重減少、体力低下、悪心・嘔吐、下痢、便秘、腹痛、浮腫、脱水、皮膚乾燥、倦怠感、発熱、頭痛(頭重感)、血圧低下、めまい、ふらつき、不眠、脱力感、注意力の低下、思考力の低下、集中力の低下、抑うつ、情緒不安定など】の随伴症状が見られている。

食欲不振に関する検査データは、【異常な検査データ記入】が異常な数値を示している。

(食欲不振に対して肯定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は食欲不振について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、【食欲不振の全体または一部(具体的に)】を肯定的に捉えている。

(食欲不振に対して否定的な意見の場合)
Aさん(Aさんの家族)は食欲不振について【患者の反応(家族の反応)】と話しており、食欲不振に対して【辛さ・苦しみなどの感情】を訴えている(吐露している・と思っている)。

■介入の有無
現在、食欲不振に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われているが効果は十分でない。(食欲不振は続いている。)

現在、食欲不振に対しては【治療、ケアなどの対策】が行われており【効果を具体的に記入】。

現在、食欲不振に対しての治療やケアは行われていない。

■適切・不適切の判断
(ゴードンの場合)
これらの事から、食欲不振である現在の状態は適切な状態とは言えない。
(ヘンダーソンの場合)
これらの事から、食欲不振である現在の状態は異常な状態である。(正常な状態とは言えない。)

2.根拠の記載

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