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#01 組織の成長には「ナンバー2」の存在が欠かせない。

50歳で入社し、3か月で退職するつもりで入社した会社。
気づけば17年経っていました。

軽い気持ちで入社した会社に、これほどまで愛情を持てた理由。それは、会社で出会った経営者の人間性とビジョンに共感し、『ナンバー2』という自分の役割を全うし続けられたからです。

どうして私がナンバー2になったのか、そこには経営者との関係が大きく影響しています。今回は、私がなぜナンバー2になったのか、ナンバー2について発信する理由と、自分に起きた変化を振り返ってみます。

経営や組織づくりに悩んでいる中小企業の経営者やマネジメントをしているリーダー、自分の役割や価値に悩んでいる方に向けて、実践で培ってきた私のノウハウがお役に立てると嬉しいです。


経営していた会社が倒産...何千万もの借金を抱えて46歳でお先真っ暗


私は、34歳から46歳まで自分の会社を経営していました。しかし、いろんな理由が重なり倒産。何千万もの借金を抱えて、借金を返すため、家族を守るためにとにかく必死に働きました。

自分でいうのもなんですが、どんな会社でも営業成績トップになれるほど営業という仕事が向いています。そのスキルを活かして、いろんな会社の営業の仕事をしていました。

入社当初は「社員のため、社会のため」と話していた経営者が、私が営業成績を上げて儲かるようになると、次第に私利私欲に走る姿を目の当たりにしてきました。人間の暗い部分を知って、残念な思いしかありませんでした。

なので50歳で入社した会社も、当初は3か月で辞めるつもりでした。
この会社は、社屋ボロボロ、当時の社長はワンマン、働いている人たちの気力もない、いわゆる「あかん会社」でした。

しかし、1つだけ他の会社にはない希望がありました。
それは、当時常務だった経営者が本気で「いい会社を作りたい」と私に訴え続けてきたことです。

最初は嘘だろう、また儲かり出したら変わるのだろうなと思っていました。
しかし、常務は毎日毎日「いい会社を作りたい」「社員が幸せになってほしい」「社会を変えたい」と伝え続けてこられたのです。

これは、今までの経営者とは違うのかもしれないと思うようになりました。

その頃、会社の経営は青息吐息の状態。
でも常務は、ひたすらに社会のためになりたいと孤軍奮闘していました。

話を聞くうちに、常務の熱意は本物だ、本気で社会貢献するという覚悟を持っている人だと気づきました。だからこそ、私は残りの人生をかけて支援をしたいと決意し、経営者を支える『ナンバー2』としての役目を全うしようと覚悟を決めました。(その後、常務は代表取締役社長となり、私も共に二人三脚で会社を発展させていきます)

どうして、次世代にナンバー2の重要性を伝えようと思ったのか。


私は、2年半前に大腸ガンを患いました。

病院のベッドで考えたのは「何のために生きているのか」ということ。
思いを巡らせる中で、いろいろな気づきがありました。

30代、40代の頃は、お金を儲けて、権力を持つことが成功者の定義だと思いこんでいました。もちろん、困った人を助けるためにも経済力は必要です。でも、地位のみを追い求めることにどこかで違和感を持ち、社会の役に立ちたいと感じていたのも事実です。

会社では「周りにいる人を幸せにする」という思いから、経営のかたわら不登校支援などをする経営者や、「社会に役に立つ仕事をしたい」と常に言っている若手社員と働いていました。

「社会貢献とは何だろう」という、病気と闘いながら立てた問いに対して、私が見つけた答えは「自分が培ってきたノウハウが社会に役立つんじゃないか、伝えていきたい」というものです。そこで、次世代のリーダーたちにナンバー2の理論を発信していこうと決めました。

「トップは太陽、ナンバー2は北風」の役割が大切


私は長年経営をしていたので、トップがいかに孤独なポジションかを理解しています。ナンバー2の役目は、トップに寄り添い続けることです。寄り添い続けるためには経営者のビジョンに共感できるかがとても大事です。経営者とナンバー2のビジョンが異なれば、会社は成長しません。

また、ナンバー2に求められるのは、業績や規律に関して時に厳しく、北風の演技に振り切ることです。

トップが北風だと社員は萎縮してのびのびと働くことができません。一方で全員が太陽である会社は、規律が保たれずに会社は潰れてしまいます。会社の中で「北風の役割」を担うのは、誰もが避けたい役割のはず。しかし、組織や人を伸ばすためには、太陽のようなトップと、的確な経営戦略と厳しさを併せ持つナンバー2の存在が不可欠だと私は考えています。

このように、ナンバー2として必要なことはたくさんあります。
noteでは私の経験談をさらに詳しく発信していきたいと思います。

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