青森ねぶた祭2024のねぶた紹介①
どうも!
青森の暑い夏!ねぶた祭が今年も開催されました。
ここでは今年2024年の出陣ねぶたを個人的感想とともに
紹介したいと思います。
「十和田湖伝説·八之太郎と南祖坊」
制作者 福士裕朗
十和田湖の伝説が題材ですね。
経文が鋭い剣となって八之太郎(八郎)に襲いかかる
場面を描いたもの。伝説によっては文字が剣にかわるなんてものもあります。そっちもかっこいい場面ですが立体にするには少し難しいか……。
八郎は後に秋田の八郎潟を住み処とします。
小学校の時の教科書にも優しい八郎の話があったので、私は南祖坊より八郎派(笑。
このネタはねぶたの題材としては結構よく見かけますが、
その中でもこれは自分の中では上位に入るねぶたです。
かっこいい!
「錦繍戸隠紅葉狩」
制作者 野村昂史
歌舞伎の演目「紅葉狩」が題材。
これもねぶたの題材としては数多くあるもの。
そう言えば自分が「紅葉狩」という言葉を初めて知ったのも
小学校の時に見たねぶただったなぁ。
この題材のねぶたでは、
たいてい鮮やかな紅葉が散りばめられたものが
多い中、
これは歌舞伎の場面を忠実に再現したものらしい。
面も歌舞伎の化粧で怨霊などを表す隈取になって
ますね。
「朝比奈三郎 鰐鮫を生け捕る」
制作者 北村隆
源頼家の命で、朝比奈三郎義秀が
三匹の鰐鮫と水中で格闘している場面。
確かに鰐のような鮫のような!?
北村隆名人の作るねぶたはいつも力強い!
怪力とか豪傑を題材にすることが多いと
思う。
もし名人が漫画家だったら北斗の拳みたいのを
描きそう(?)
ちなみにこの団体の前ねぶたがこちら
正解はTHE ALFEEでした!50周年記念らしい。おめでとう!「エルドラド」持ってます。
「足柄の公時 頼光に従う」(知事賞)
制作者 竹浪比呂央
金太郎!(本人解説によると18~19歳の公時という設定)
伝説によると、金太郎は山姥と赤竜との間に産まれた子らしい。
このねぶたは、その公時と源頼光が出会った場面。
なんとなく金太郎のオーラがすごくて
頼光が「ややっ」て言ってるイメージ(笑?
金太郎も怪力として有名だけど
北村隆名人が「肉体的な力強さ」を表現するのが
うまいとしたら
竹浪比呂央名人の場合は
その人物から放たれる「霊気」「妖気」、オーラ的なものを
表現するのがうまいなぁと思う。
妖怪とか好きだとも言っているので納得です。
また、出会いを求めて自由に旅をしようよ!との
メッセージも込められています。
(JRねぶただけに)
金太郎のお母さん(山姥)
「達谷の窟伝説」(市長賞)
制作者 北村春一
坂上田村麻呂と悪路王が、姫待滝で闘う場面。
今年のねぶたの中で私が一番気に入ったねぶたです。勝手にナツイダイク賞をあげたい(笑!
滝の中で闘ってる感がものすごく出ていると思います。
ちなみにこれを思い出した。
たぶん色々なものを見て、それをアウトプットしてるんだと思う。
「河津三郎祐泰『河津掛け』」
制作者 北村蓮明
相撲のねぶた。
俣野五郎景久と河津三郎祐泰が相撲勝負をする
場面。
この時の相撲が、決まり手「河津掛け」の由来とも
言われているそう。
裸のねぶたというのは、うまく造らないと腕の部分がプランプランになってしまうそうで
技術的にも蓮明さんはやっぱり上手いんだなぁと
思いました。
ねぶた師が認めるねぶた師。プロが認めるプロ。
相撲の四股には邪気を祓い、大地を鎮める意味があります。
このねぶたには地震の被災地復興を祈る意味も含まれています。
「怪猫 佐賀の夜桜」
制作者 林広海
佐賀藩の鍋島家を苦しめる化け猫退治の場面。
この題材も結構とりあげられるもの。
このねぶたでは珍しいことにチャレンジしているようで……
それがココ↓
紫色のグラデーション。
桜は数えきれないほどねぶたで造られているが、
「夜桜」は今までないのでは?とのこと。
あの夜桜のぼぅっと浮かびあがる雰囲気を
ねぶたで表現しようと思うのがスゴい。
考え方によっては
ねぶたで普通に桜を造って夜に見れば
それは「夜桜」になると思う。
でも敢えて夜桜を表現してみようという
制作意欲は見習いたいなぁ。
あと化け猫かわいい。
桜つながりで、花咲か爺さん。
こっちには左はしに犬がいるよ。
最初見た時、お爺さんが山盛りご飯を持ってるように見えた(笑。
「海の神霊 阿曇磯良」
制作者 吉町勇樹
阿曇磯良は、海の神霊として崇められているが
永く海中に住んでいたため、貝や藻が体に絡みついた状態なので
恥ずかしくて出てこなかった。
で、磯良が好きそうな舞を踊って誘い出すと
龍神に乗って現れたいう場面。
そんな恥ずかしがるような姿では
なさそうだけどなぁ。照れ屋なんだね。
面の描き方など、師匠の千葉作龍名人を彷彿と
させて好きですね。
THEなぬかび。
ウミガメかわいい。
ホタテがあっても良かったかも?
それとも見逃したのかな…汗
青函連絡船八甲田丸建造60周年、まもなく青森港400年を迎える。
しかし猛暑の影響で海の生き物たち、海そのものが悲鳴をあげていると感じその海の回復と漁業繁栄、航海安全を願う作品。
「鬼子母神」(ねぶた大賞)
制作者 北村麻子
2024年のねぶた大賞。
受賞後のインタビューで
去年は作品が入賞できず、自信を失ってしまった一年だった。
でも自分の自信を取り返せるのは自分しかいない。と涙ながらに話していました。
周りには賞を取るのが当たり前と思われていて、
それがプレッシャーだったのかも。
そのせいかかなり気合いの入った作品。
鬼子母神にさらわれる赤ちゃんの顔が
ただ泣きじゃくるだけでなく、不安そうな表情も
含んでいる。
鬼子母神を諭すお釈迦様の表情もなんか厳しく見えます。
この場面になんで波が出てくるんだろう?と
考えてしまいますが、波の寒色系があることによってメリハリがついて
よりお釈迦様のオーラが出てる感じもしますね。
それに「浄化」の意味もあるのかも?(あくまで推測ですが)
改心した姿がどことなくお釈迦様に似ている。
腕の中でぐっすり眠っている赤ちゃんが!
このねぶたには
戦争から子供たちが1日でも早く解き放たれ、
平和な日常を取り戻せるようとの
願いが込められています。
「大海の守護神 天妃様」
制作者 諏訪慎
真ん中にいるのが天妃様。
青森県ではマグロで有名な大間町で
天妃様行列の行事があるので
以前、竹浪名人が制作したこともある題材です。
天妃様は主に台湾や東南アジアで信仰されている海上守護、海難救助の神ということです。
赤い方が順風耳。
あらゆる悪の兆候を聞き分け、いの一番に天妃様に
お知らせする。
緑の鬼が千里眼。
天妃様の周りを見張ってあらゆる災害から
天妃様を守る役。
二人とも憎めない顔をしてますよね。
このねぶたも青森港開港400年に向け、
海の安全を願うものです。
むっちゃかわいい!
好みの顔つきです。しかもちょっとイカ耳気味な
所もかわいい。
「奥州覇王 独眼竜 伊達政宗」
制作者 北村蓮明
人気の武将、伊達政宗が題材。
鎧のねぶたを造らせたら右に出るものはいない?と
言われる蓮明さん作なのであります。
ナツイダイク的にもオールOKな
カッコいいねぶただったので、賞に入って欲しかったです。
と、ここまでで半分の紹介ですが長くなったので
分けますね。
残り半分はまた次回!
それではここまで読んでくださり
ありがとうございました!
応援してくれてありがとうございます!