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生きること、死ぬこと、そのむこう

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牧師として、人の生死や生きづらさの問題について、できるだけ無宗教の人とも分かちあえるようなエッセーを書いています。一度ご購入頂きますと、過去の記事、今後更新される記事の全てをご覧…
このマガジンの記事を踏み台に、「そういえば、生きてるってなんだろう?」と考えを深めて頂ければ幸いで…
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#信仰

信仰にまつわる覚え書き

わたしはこれまで、衰退しゆく一方の教会をどうやって盛り上げていくか、そのことばかり考えて…

顔を喪う。だから顔を求める。

大切な人を亡くし、その人との今までのメールなどを読み返していた。数年分あるので、かなりの…

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これまでの人生のなかで、何度か「死にたい」と思ったことについて

死にたいと思ったことが何度かある。濃淡はさまざまで、早く人生が終わったらいいなというくら…

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あがない

教会で、さまざまな人の苦しみに耳を傾けるようになって、思うことがある。たとえばそれは依存…

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ちがうものが見える

'ヨハネは、ファリサイ派やサドカイ派の人々が大勢、洗礼を受けに来たのを見て、こう言った。…

生き、そして死んだ、先人をどのように想うか

'律法学者たちとファリサイ派の人々、あなたたち偽善者は不幸だ。預言者の墓を建てたり、正し…

ろうそくの瞑想

クリスマスの残りの、短くなったろうそくに火をつけた。 ろうそくの火を、凝っと見つめながら、これまで見送った人々に想いをめぐらしていた。そしてまた、余命いくばくもない、おそらくこの地上では再び会うことのできない人のことを考えていた。 火を見つめる自分の眼を思った。火だけを感じているのではない。火と自分の身体との距離。空間の広がり。温度や湿度。自分の姿勢。胃腸や関節の調子。数えきれないほどの感覚の束を、わたしは感じている。いや、この諸感覚の束が、感じるわたしである。

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友と出遭う

今日はツイッターで、あるアカウントの方からさまざまなご質問を頂いた。質問の内容は多岐にわ…

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鼎談が響いて

ニー仏さんとオイルパラダイス京都さん(以下オイパラさん)とこゆるぎ岬さんによる鼎談ツイキ…

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彫っていたら姿を顕す

'彼らの目の涙をことごとくぬぐい取ってくださる。もはや死はなく、もはや悲しみも嘆きも労苦…

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うまく言葉にならないと、言葉で言う

ニー仏さんとツイキャスをした。やはり声で交流するのはよい。ツイッターの文字のみでやり取り…

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閉鎖病棟に入る(14)(終)

閉鎖病棟で診察を受け始めた頃、主治医が言った言葉は今も印象に残っている。 「あなたのよう…

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閉鎖病棟に入る(13)

「相手にも言いぶんがある」 わたしは医師に対して今までの苦境を訴えるにあたり、つねに「~…

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閉鎖病棟に入る(12)

中庭を囲むようにコの字になった病棟。その4階に閉鎖病棟はあった。7階が開放病棟だったわけだから、閉鎖「病棟」というよりは閉鎖「フロアー」のほうが正しいかもしれない。とにかく、移動できる範囲は狭い。なにもすることがないときは、コの字のなかを行ったり来たりするくらいしか、することはない。上階にも下階にも移動は許されていない。 だが、することがあっても、けっきょくできないことも多かった。わたしは静かに本を読みたかった。だがつねに少年たちが話しかけてくる。彼らは厳しい生い立ちもあっ

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