見出し画像

『死星観』

 きみの時間をかけた自殺が、
 あまりに綺麗だったから、
 思わず見惚れてしまった、
 そうしてきみは、消えてった。

 命をはじめた日からずっと、
 きみは光り続けていた、
 暗くなった視界の中ではじめて、
 きみの眩しさを、瞳にかんじた。

 きみと、そしてわたしと、
 遅効性の爆発現象がふたつ、
 この恐ろしくひろい夜空の中で、
 すぐ隣にならんで、ふれあったこと、
 わたしは、わすれない。

この記事が参加している募集

スキしてみて

私の作品紹介

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?