『四時のループアウト』
痛みの中に待っているものに、どれほどの価値があるというのだろう、何かを失ったから手に入れたものに愛おしさなんて初めから無くて、捨ててしまえるくらいの重さも無くて、入れ違いのような別れだけがこの手のひらにむず痒く残された、命がある限り視界は濁っていく、理解は曇っていく、キャタピラのような悪意をあなたは見つめられますか?完全なる不完全がそこにあると聞いてからも、忘れていくことを、あれを、美しい波音だと言えますか?笑えるうちに笑った方がいいから笑ったあなたのえぐぼが憎い朝、窓から差