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【バルセロナサッカー指導者経験談⑥】スペインの文化や人柄から感じた「スペイン人サッカー選手らしさ。」


皆さんこんにちは。西田です。
今回は久しぶりのスペインサッカー指導者経験談になってますので是非最後まで読んでみてください!

前回の記事をまだ読んでいない方はこちらもご覧ください!↓




【スペイン人ってどんな人?】


日本に比べ圧倒的に晴れの日が多く、湿度も高くないスペイン。
そんな気候は、太陽を浴びるのが大好きで、少しでも時間があれば外に出てバルへ行きテラス席でタバコとお酒を楽しみながら友人とワイワイ楽しむというスペインの文化を作ったといっても過言ではありません。

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そんな彼らはいつも太陽のように陽気で、楽観的であり、細かいことは気にしない大らかさを兼ね備えていますし、(その大雑把さに苦労した時もありましたが、、)また、こっちが驚いてしまうほど普段から自分に自信を持っていますし、自分が大好きで、自分が最優先です。笑 そのうえ、彼ら対しても気軽にコミュニケーションが取れますし、簡単に友達になれてしまうユーモアさも兼ね備えています。
そして何よりも忘れてはいけないのが、彼らのサッカーへの熱く愛のある情熱はまさにスペインという国を象徴するものであるということです。

私はそんな彼らの人柄が大好きですし、自分には持っていなかったものなので、とても羨ましいと感じていました。
そしてこの留学で感じた彼らの人柄は、まさにスペインのサッカーや選手の特徴を大きく表しているのではないかと思うことが何度もあったので、今回のテーマにさせていただきました。



【サッカーで見られたスペイン人らしさ】


私はバルセロナのF.F BADALONAというチームで年代の異なる二つのカテゴリーに関わらせてもらったのですが、その中で、彼らの行動がスペイン人ならではだなと実感したことが何度もあったので具体的に紹介していこうと思います。


①ミスを気にしない

これこそまさに一番感じた部分なのですが、驚くことに彼らは自分が試合中にミスをしたとしても全くそれに対して気にしませんし、動揺もしません。

これはミスしたことに対して無責任だ。という事ではなく、彼らはミスに対して動揺することなく今自分がしなければいけないことを、すぐ頭を切り替え、プレーに移すことができるということ意味しています。

これも初めて見た時私は驚きました。なぜなら現役時代の私がまさに自分のミスに動揺し、その後のプレーに影響を及ぼしてしまうような選手だったからです。。。
しかし、年齢に関係なくほとんどのスペイン人選手が(口では文句や言い訳を言いっている選手はいましたが。。笑)ミスしてもそんな感じでしたし、何かあっても深く考えすぎない「No pasa nada! (気にするな!)」と考えられるスペイン人の人柄が出ているのかなと思わせるものでした。

しかし、これはサッカーというスポーツを考えると理論的にそうするべきだということが良く分かります。なぜなら、サッカーというスポーツはミスが起きるのが当たり前のスポーツであるうえに、一瞬で状況が変わる特性があるからです。そのため、いちいち一個のミス対して一喜一憂していたり、動揺してプレーの切り替えが遅くなってしまうことは、サッカーにおいては致命的であるわけで、むしろ、その後のプレーへの切り替えの速さと、どのようにプレーするかが大事になってくるのです。

そのため、彼らのようなミスへのマネジメント方法はサッカーにおいては非常に重要なものであると考えます。



②サッカーレベル関係なく誰に対しても自分の意見を言える

これは日本人選手、特に上下関係が厳しい部活動がある日本ではなかなか難しい事なのではないでしょうか?

関わっていた二つのカテゴリーの一つであるJuvenil Bでは、それこそ心身ともに大人に近い、思春期真っ盛りの16歳と17歳が混じってるチームでした。
しかし、私が見た印象では、そこに上下関係というものはありませんでした。試合でも練習でも対等の立場で自分の意見を言い合えていましたし、一人だけ孤立しているような選手もいなく、誰とでも楽しく、そして一つのチームとしてサッカーをやれているのがとても印象的でした。

これはメンタル面というより、元より彼らには自分の意見を言うときに相手の年齢を気にするという考えは持ってないからかもしれません。
もちろんリスペクトするべき時もあるかもしれませんが、尊敬と萎縮とではまるで意味が異なります。いずれにしても、全員と腹を割って話せる仲のチームとそうで無いチームとでは、前者の方がサッカーには良い影響をもたらすのではないかと考えます。



【まとめ】


スペイン人のこのような人柄とメンタル面の強さは長年のスペインの気候や文化、生活習慣から培われたものだと思っています。

もちろん日本にも日本の素晴らしい文化がありますし、サッカーの歴史自体はスペインには及ばないものの、日本のサッカーレベルは年々上がっているように思えます。

スペイン人選手、日本人選手それぞれのマネジメント方法や、サッカーや人との関わり方は、あって当然ですし、それぞれに良さがあります。

私はこの留学で、スペインのサッカーだけでなく、その国の文化や人柄、そして、それらが元となっている様々な考え方やマネジメント方法を実感することができたことは非常に意味のあったことだと感じています。

現役こそ引退してしまいましたが、今後は指導者という立場から選手に「自分らしさ」そして「日本人らしさ」を感じながらサッカーを楽しんでもらえるような関わり方をしていきたいと思っています!



最後まで読んで頂きありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう!


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