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みんなで考えよう!プラスチックのこと🌱『その4』&『その5』

シリーズでお伝えしている札幌市小学校の給食食器についてのレポートの
今日は『その4』です😊

札幌の給食用食器において
現在使われている強化磁器製のものに代わり
プラスチック製のものが採用検討されていて
市内4校でどんぶり1点の試行が行われています。
詳しい内容は『その1』~『その3』をご参照ください。

4回目の今回は代替品についてのレポートです。
その1~3でお伝えしてきましたが
プラスチック製のものに異を唱えるのであれば
他の代替品を提案するのが筋だよね💡
(ただ反対するだけでは問題の解決にならないので)
ということで、私たちは代替品をリサーチしました。

以前、皆さまにもアイディアを募った際に一番多かった意見でもある
木製食器はどうだろう?っということで
まずは木製食器についてリサーチしました。

実は北海道には木製食器を給食に採用している自治体があります。
それは、知る人ぞ知る『日本一の給食』で有名な置戸町!
(『日本一の給食』”給食の母”こと管理栄養士の佐々木十美さんの著書)
置戸町にはオケクラフトという素晴らしく美しい木製品のクラフトブランドがあり
置戸町小学校の給食食器はなんとそのオケクラフトの製品なのです。
何とも羨ましい!ですが
給食食器として採用に至るまではものすごく苦労があったようです。
オケクラフトの木製食器は樹脂含浸強化法(プレポリマー)を活用し、素材を強化した上でポリウレタン塗装で仕上げていることで水や熱に強く、日常の食器として使えるのですが
給食用となると文科省の衛生管理基準を木製品がクリアするのは並大抵のことではなく、含浸や塗装の加工はより厚くしなくてはなりません。
(そう、木製とはいえプラスチックフリーではないのです😭)
しかもオケクラフトは超高級品!
置戸町小学校は児童数約110名と少人数なので採用できたかもしれませんが
札幌13万3000食分の食器としては完全に予算オーバーです。

でもなーーー
木の食器いいよねー・・・
市販品、例えば100円ショップなんかにも木の食器はありますが
調べてみるとすべて食洗機は不可という表示

他に何かないかなぁ・・・木の食器、木の食器・・・・・・
そこで私たちはハッ!と思いつきました。
木の食器といえば
びっくりドンキーだ!!
あの木のお皿はあんな大きな飲食店さんだもの、食器洗い機を使っているに違いないし(耐熱性クリア)、当然衛生基準もクリアしているだろうし
何かヒントを頂けるかも!!

『その5』

びっくりドンキーさんは全国に342店舗ある言わずと知れた有名ハンバーグレストランですが
その一号店、本社は札幌市です!😤(なぜか自慢げ。🤣)
そして、世の中がSDGsなどに注目し始めるより、ずーっと昔から環境問題に熱心に取り組んでいらっしゃる素晴らしい企業さんでもあります。
地元だという親しみやすさもあり、さっそくお問合せ窓口にお電話してみました。

木製食器の洗浄方法、耐熱性や製造過程について知りたいなどという
奇妙な質問にもとても親切に対応していただき(しかもオーガニック給食活動をしているママ団体がなぜそんなことを知りたいのか、怪しいといえば怪しいのに😅)
担当者さんはとても親身にお話を聞いて下さって
札幌市の給食食器のことを詳しく話すうちに、びっくりドンキーの木製食器を作成しているデリシャス株式会社さんに繋いでいただけることになりました。
そして、なんとデリシャス株式会社の代表さまを含めた4名の社員さま(技術者の方や輸入部門の方たち)と、繋いで下さった担当者さんと私とで、オンラインでお話をする機会を設けて頂くことが出来たのです。
こんな、ただのお母さんにここまでの対応をしてくださるなんて、本当にびっくりしました。

びっくりドンキーさんの木のお皿について、生産工程などの詳細をとても手寧に教えて頂くことが出来ました。
特に感動したのは、お皿の劣化具合を常にチェックし、必要なものは表面を削っては塗装をし直し、それを数回繰り返して使用しているということ。
(なので新しいものは分厚く、何度か削ったものは少しずつ薄く軽くなっているそうです!びっくりドンキーさんに行ったら確かめてみてください🤩)
ただやはり、重さや薄さの点で学校給食に使用可能な形状のものを作るのはとても大変なことだということはよくわかりました。
学校給食用の食器は、これまでレポートしてきたように重さがとても大切な要素であるのと同時に
軽いだけではダメで、乾燥&殺菌用のラックに1クラス分が収まるように、大きさや薄さにも制約があります。
木の性質上、薄くすれば耐久性は落ちていきますし、強くするためにはやはり塗装(石油由来のものも含め)を厚くしなくてはなりません。
それでも、デリシャス株式会社さんは、そういった給食食器として成り立つものを作れないかどうか検討してみる、とまで仰って下さいました。

その後も担当者さんとは何度もメールのやり取りをさせて頂き、たくさんのアドバイスや、ご助力を頂いています。
木のお皿についても、お店でお皿としての役割を終えたものが
素晴らしい工芸品へとアップサイクルされていることを教えていただいたり、本当に素敵な出会いに心から感謝しています。
(この情報はこちら https://akanainu-next.jp/common/pdf/catalog.pdf )

さて、しかし
木の皿について、多くを知り、既存のもので給食食器に対応できるものは
今現時点ではないということが分かり、他の代替品についてまたあれこれとリサーチすることになりました。
そうしているうちに、プラスチックの新しい可能性についての情報が私たちの下に飛び込んできました。

そもそもプラスチックがなぜいけないのか?
みなさんはどう考えますか?
素材そのものの安全性のこともありますが、今やはり大きく問題にされるのはプラスチックごみ問題であり、その生産過程、廃棄過程のCO2排出問題があげられると思います。
では、その問題をクリアできる次世代のプラスチックがあるとしたらどうでしょう?

次回の『その6』では、プラスチックについての最新リサイクル技術、最新製品、についてのレポートをお伝えします。
どうぞお楽しみに!

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