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海外ひとり旅は“すごい”のかという疑問



 私はバルセロナからマドリードに移り2日目。今日もドミトリーのロビーで様々な国から来たであろう宿泊者を眺めながらこの文章を書いています。


 周遊をしていると、その都市を知るには2.3日じゃ全然足りないということをつくづくと感じます。初めて訪問する都市となると、連日観光になってしまい、ローカルなスーパーで買い物したり、カフェでのんびり読書したり、なんてその都市ならではの体験ができず。とはいえ海外となると尚更、もう来ることができないかもしれないという気持ちから結局しっかりと観光するに至ります。
だから本当に気に入った街には、観光せず1周間くらいゆっくり過ごす休暇が欲しいなあと思ったりします。


バルセロナとマドリードに訪問してみて、イメージとしては
どこかの旅ブログで見かけた、バルセロナ→東京 マドリード→大阪
という表現がとてもしっくり来る感じ。

マドリードの人たちは陽気で気さくに話しかけてくれることが多いが本当にスペイン語しか話さない。私がスペイン語話せるとでも思っているのだろうか…。日本人は外国人観光客に日本語で話しかけたりしないのに…。などと思いながら、憶測で「オッケー!」などと返答していると意外と何事もなく問題が解決するので、非言語コミュニケーションこそ最強だなと感じています。


とはいっても、そもそも私が彼らの土地に来ているのに、彼らに英語を話せというのも筋違いな話であると思い、少しでもコミュニケーションが取れたらとスペイン語を少し話してみることに決めました。こんにちは、ありがとう、じゃあね、くらいしか話せないですが、少しでも私の意志が伝わればいいなと思い、馬鹿のひとつ覚えのように繰り返し使ってみるなどしていました。


マドリードは街中で奇声を上げる人、大音量で話す人など基本的に陽気で賑やかな人が多い印象。あとは洋服も派手な服の人が多いような気がします。

バルセロナも然り、スペインはどことなく日本に似ていてとても過ごしやすい。
毎日快晴である気候の違いは置いておいて、食べ物や街並み、公共交通機関、物価、人の雰囲気、何がとはっきりはわからないが、全て少しずつ日本に近いような感じがします。
順番は守る、エスカレーターは片方に寄って並び、電車の席は高齢者に譲り、お店の人は必ず挨拶をしてくれるしホスピタリティもある、など人の雰囲気をとってみると、基本的に秩序を守り親切な人が多い気がします。


海外にいると、人間の性格はどのように構築されて行くのか、とても興味深い気持ちにまります。いわゆる国民性と言われる先祖代々からの遺伝なのか、どの土地土着の気候や風土なのか、食べ物なのか。仮にもスペイン人と日本人の性格が似ているとしたら、海沿い、四季があるといった点での共通点からもやはり内面の構築は外的要因が強いように思うなどします。




長いことひとり旅を繰り返していると、
“本当にすごい”“よくできるね”などの言葉をかけられることが多いのだが、そうすると私はとてつもない違和感に襲われるんです。


行きたいところに行くために後先考えず行動し、結婚するでもなく子供を育てるわけでもなく自由に遊び、何を成し遂げたでもなく。
好き勝手歩き回っている身からすると、全くすごいことをしているわけではなく、恐れ多い気持ちになります。

百歩譲って、計画力に対する讃称ならまだ理解ができます。
他人が得たくても得られない能力についての讃称なら納得できるのですが、行動力や決断力は本人の気持ち次第だと思っています。もちろん多忙なお仕事だったり、幼い子供がいる場合などを除いては、自由な身でいる間は自分次第、というより本当に叶えたい願望であれば行動に移せるはずであり移すべきだと、と私は思います。そして行動に出していない時点で、本人にとって大した願望、あるいは欲望ではないような気がします。

ましてや“よくできるね”と言った発言に関しては、旅に出る前なのだからできるかどうかなどまだわからない段階で。キャッチーな言葉を借りれば、“できるかどうかではなくやるかやらないか”といったところ。まだ無事に帰ってこれるかもわからないのに愚問すぎるなあと思ったりしています。

だから、私はその類の讃称にどこか皮肉めいたものを感じ違和感を覚えてしまいます。そして、その他者からの讃称によって、勝手に自分の旅の目的が何かすごいことを成し遂げるためのようなな感覚に陥ってしまいます。そうじゃないのに。


とはいえ、そう言ってくれる人には全くの悪気はないことはわかっているから、もっと素直に受け止めれば良いだけなのだけれど、なんとなくの違和感を言語化したくなったので文章に残してみました。




いよいよマドリードも最終日。もう2都市目が終わってしまう。早過ぎる。
最終日も楽しみたいと思います!では。











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