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紫式部に近づきたい

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いろいろな方向から紫式部と『源氏物語』に近づいてみます。ぜひ、ご一緒に。
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2023年5月の記事一覧

絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語絵色紙帖 夕顔(二)

絵で読む『源氏物語』これはどんな場面~源氏物語絵色紙帖 夕顔(二)

あこがれの六条御息所

六条御息所は、16歳のときに東宮(皇太子)に入内、姫君が生まれますが、20歳のときに東宮が亡くなってしまいました(賢木巻)。桐壺帝と前東宮は同腹の兄弟で仲が良かったので、桐壺帝はこのまま内裏で暮らすよう、つまり桐壺帝の妃になるようすすめましたが(葵巻)、六条御息所は大臣だった父が遺した六条の邸宅で暮らします。

深い教養とすぐれた美的感覚を持つ六条御息所がプロデュースする、

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紫式部に近づきたい 平安時代の葵祭と賀茂斎院

紫式部に近づきたい 平安時代の葵祭と賀茂斎院

葵祭は賀茂祭

賀茂祭は、参加する人が葵を身につけるので、葵祭ともいいます。その起源は奈良時代ですが、平安時代に入ると、内親王の中から選ばれた賀茂斎院が祭に奉仕しました。平安時代の文学作品にも、賀茂祭の行列を見物する場面が描かれています。

紫式部や清少納言の時代の斎院は、村上天皇の皇女、選子内親王です。円融天皇から後一条天皇までの五代、50年余りの長きにわたって斎院をつとめたので、大斎院と呼ばれ

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