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ピカソのすごさを教えてくれた教科書


こんにちは!!

最近の2つの投稿が普段より見られていないみたいなので、原因を見つけようとしているも、いまだ見つからないまま苦戦しています。

とりあえず、分からないままもアウトプットは重ねていきたいと思います。


今回、読んだ本は

「13歳からのアート思考」 末永幸歩

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はじめに

最近、結構話題になっている本ですね。

僕自身はすごく絵が下手で、特に学校の美術という科目がものすごく嫌いだったんですよね。

でも、最近になって、アートというものに興味を持ちだしまして、今回読んでみたわけですけど、とても興味深い内容でした。


アートは日常生活関係ない、ではないんです。

今のこれからの時代にとても重要な要素になります。

それを今回、お話しできたらと思います。


なぜ今の時代にアートが必要なのか?


実際は、アート自体が必要というわけではありません。

アートを作るうえでの思考、アート思考が重要なのです。

そもそも、

アートとは自分の興味や好奇心を自分なりに探求し、自分なりの答えを表現すること

です。

どういうことか、説明していきます。


学校で習う教科の数学と美術を比較していきます。

数学は定められた1つの正解を導く力を養う科目に対し、美術は正解のないものを自分なりのやり方で表現する力を養う科目です。


1+1=2のように数学には、必ず決められた答えや公式があります。

それに対し、美術は正解がない。

例えば、空に浮かんでいる雲を描くというお題をもらっても、どこの雲を描くのか、また、その雲がどのように見えるかは人それぞれでどれが正解で不正解ということはありません。


では、今時代に問われている力はどちらか。

それは美術で養う力の方です。


なぜかというと、時代が急速に変化する時代であること、インターネットの普及で誰でも正解を出せる時代になったということです。


現在のコロナウイルスの状況を見てわかるように、時代は年々に変化していき、数年前まで正解だった答えがいつの間にか変わっていきます。そしたら、また、公式を覚えなおさなければなりません。


年単位なら、いいかもしれません。しかし、毎日とはいかずとも毎月答えが変わっていくような公式を覚えなおしてはらちがあきません。


また、中途半端な答えならインターネットを駆使すれば、だれでも同じ答えを出せるようになっています。これでは、他の人とも差が付きにくく、もはやロボットやAIでもできるようになってきます。


こんな変化が多い、みんな同じ答えを出せる時代にこそ、自分なりの考えや見方を表現できる力があれば、キラリと輝いて見えます。


みんな同じになっていくからこそ、自分の個性を最大限に表現する思考の仕方、アート思考が今の時代で必要なのです。


では、具体的にアート思考とはどんなものか、有名なあの画家を具体例にお話ししていきたいと思います。



なぜピカソがすごいのか?


正直、ピカソと言えば、絵が下手な人を馬鹿にするようなときに使う場面の方が多いのではないでしょうか。


でも、なぜそんな絵が何十年も引き継がれ、絵に興味のない人でも知っているような有名な画家になったのか。


それはピカソの絵がアートの常識を変えたからです。


ピカソは絵にリアルさを追い求めたとされています。


あの絵のどこがリアルなのか。

疑問に思うと思います。


おそらく私たちが思うリアルさとは、自分の目に写っているものという点に向けられています。

だから、立体的な遠近法で自分の目に写っているものを表現しているものがリアルとされます。


ただ、ピカソは違いました。

ピカソは「1つの視点から人間の視覚だけを使って見た世界こそがリアルだ」という前提の遠近法に疑問を持ちました。


なぜ1人の視点だけで書いた絵がリアルなのか?

前から見る人、横から見る人、下から見る人、いろんな視点で見る人もいるはずだと思い立ち、

1つの絵で多くの視点が見える、新しいリアルを求め、あのインパクトのある絵を描いたのです。


結果として、遠近法はリアルだ。という常識を変え、いろんな視点でのリアルさがあるということを示しました。

だからこそ、今でも引き継がれているのです。


今の話を聞いて、ピカソのアート思考がわかったでしょうか。


彼は「遠近法がリアルである」という常識に興味、疑問を持ち、探求しました。その結果、彼は多くの人の視点が一気に見られる絵を描こうと、ゲルニカなどの作品を多く残しました。


アート思考とは、このように自分の興味を追い求め、自分なりに表現していく考え方のことです。

それによって表現されたものをアートというのです。


美しさや洗練された技術があるからアートというわけではないのです。


自分なりに表現したものだけがアートで、それこそが社会に大きなインパクトを与える可能性のあるものなのです。



アート思考をどう磨くのか?


アート思考はもともと、子供の時には誰もが持っている力です。

しかし、社会に適応するうちに常識を知り、どんどんなくなっていきます。


これを取り戻す方法を本書でいくつか紹介していたので、軽く触れておきます。


アウトプット鑑賞

絵画を見て、気づいたことや感じたことをアウトプットする。

例・「この絵、リアルだな」

⇒「なぜそう思ったか?」、「どこから思ったのか?」


作品とのやり取り

なんとなく惹かれるものに対し、心の中で「どんな感じがするの?」と聞いてみる。

解説や作者の意図などはすべて無視して、自分の主観を突き通すのがポイントです。


他にもやり方はありますが、今回はこの辺にして、気になる方はぜひ手に取ってみてください。


おわりに


「これがアートだというものは、ほんとうは存在しない」

                ―「ただ、アーティストがいるだけだ」


本書のなかで紹介されていた歴史家・美術史家のエルントン・ゴンブリッチの言葉です。


この本を読んだ後だと、すごく納得がいきます。


自分の好きなもの、興味のあるものにのめりこんで、そこから何かを表現する力。それはほとんど童心でしょう。


アートは童心というものすごい力を取り戻すもの。

童心を取り戻した大人は強いはずだ。


ということで、最後まで読んでくれた方、ありがとうございました。


この本を読んで自分の好きなものについて、探求してこうと思ったので、月1回ですが、自分の好きなものについての投稿もしていきたいと思います。

その時はよろしくお願いします。

では、さよなら。


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