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人生が変わるおすすめの本の紹介

こんにちは、ひぎつねと申します。エンジニア兼経営者をしており、リーディアという読書管理アプリを個人で開発しています。
この記事では、僕の価値観に良い影響を与えた本を2冊紹介したいと思います。きっと皆さんのキャリア、仕事、成長においても考え方が変わると思っています。
その本は「超一流になるには才能か努力か」(※以下「超一流」)と「レンジ」という本です。この2冊の主張は対立していて、それぞれ全く反対のことを主張しています。
この2冊がなぜ人生を変えるきっかけになるかといえば、「ゼネラリストvsスペシャリスト」という問題にたいしてこの2冊を読めば洞察が得られるからです。

一般的に専門性が高い人のことをスペシャリストといい、幅広い知識を持っている人のことをゼネラリストといいます。
専門性が高いスペシャリストになる方法を科学的に説明したのが「超一流」で、幅広い知識をもったゼネラリストの重要性を説明したのが「レンジ」です。


相反するこの2つの本はそれぞれ説得力があります。スペシャリストか、ゼネラリストかどちらの人生を送りたいかに関わらず、この2冊の本を読んで理解することは人生に大きな影響を与えると考えています。

「超一流になるのは才能か努力か」の要約

スポーツや芸術において、一流と呼ばれる人たちを調査すると、圧倒的な努力量が確認された。
しかし、努力と言っても彼らは闇雲に努力しているわけではなく、

  • フィードバックをもとに改善する

  • 限界を少し超えた練習を行う

  • 集中して練習する

  • メンター、コーチをつける

  • 他の人よりも練習時間が多い

といった特徴を持っていた。著者はこれらの特徴を持った練習を科学的に管理された「Deliberate Practice(邦訳: 限界的練習)」と名付け、なにかの分野で超一流になるための必須条件である、ということを主張している。
以前の科学では脳は生まれ持った状態から変わらず、生まれ持った才能が能力を決定すると思われてきた。しかし、最近の科学では脳は柔軟に変化し、訓練を積めば脳が物理的に変化し成長することがわかっている。自分の能力の範囲内の快適な状態である「コンフォートゾーン」からはみ出た、少しきつい練習は脳を物理的に成長させることができる。
超一流の人は、「限界的練習」を他の人より多く行っている。一流は才能ではなく正しい努力で作られる。

超一流から得られる学び

僕は以前、人の才能は生まれてから決定されており、努力ではどうにもならないと思っていました。しかし、僕はこの本を読んでその考え方が根本的に変わったのです。この本が言う通り、正しい努力を継続すれば、どんな分野でも(肉体的な限界はあるにせよ)一流になれると考えると、何事もポジティブに考えられるようになりました。この本を読むだけでも人生観はかわると断言できます。
例えば、「自分は才能ないからやるだけ無駄だ」、といったマインドから、「やってできないことはない。」と考え方が変わります。
また、なにか困難があっても、「これはコンフォートゾーンを超えている。成長する機会だ。」と前向きに捉えることができるようになりました。

そして、日々努力を積み重ねようという気持ちになりました。この本では具体的な実践方法が解説されており日常生活にすぐに応用することができます。

「レンジ」の要約

さて、次に紹介するのがレンジという本です。さきほどの「超一流」の正反対の主張をしている本といってよいでしょう。

レンジは知識の幅を意味しており、専門性を高めることよりも幅広い知識、経験をもつことに重点を置く。
著者は、多様な経験と広い知識を持つ人々が、複雑な問題を解決し、新しい状況に適応する際に、専門のエキスパートよりも優れていることが多いと主張している。
また、早期教育といった、専門性を高めることにたいして批判的で、色々な経験をしてから専門を定めても遅くないし、よりよい決定ができるとしている。
『レンジ』の本質は、ますます複雑で予測不可能な世界において、広い範囲のスキルと経験を持っていることが、単一の領域に深い専門知識を持つことよりも有利であるということだ。
先程述べた「意図的な練習」はチェスやスポーツなどのルールが定まった、不確実性が低い分野には有用だが、不確実性が高い分野(科学の発見など)においては創造性が低くなる、視野が狭くなるなどの代償があるのだ。そして、幅広い経験はあなたの好きな分野を見つける可能性が高い。長期的な成功を目的とするならば幅広く経験し、自分にあっている領域を時間をかけて探すことが大事である。

レンジから得られる学び

「超一流」が専門性を高める方法を解説しているのに対して、この本では「限界的練習」と反対の立場を取っており、専門特化ではなく、幅広い経験の大切さが解説しています。
人生で、「もっとはやく取り組んでいれば」と思ったことはないでしょうか。しかし、この本によると、物事に幼少期から取り組まなくても、一流になる人はたくさんいると言っています。幅広く様々な経験をすることは自身の適性を見つけ、広い視野と創造性を育み決して無駄な時間ではないということです。
この考え方は、自分の人生において無駄な時間はないというお墨付きを与えてくれました。先に「超一流」を読んでいた私は、何かの分野に一流になるためには圧倒的な練習時間が必要だと捉えていたため、早く専門を決めて訓練をしていないと、不安と罪悪感に襲われたものでした。しかし、どんな経験も自分自身を豊かにし創造性を高めると考えることができるようになれば、とても気が楽に人生を楽しめるようになります。
仕事で初めての分野でもどんどん挑戦しようとおもったし、読書の幅も広がりました。今まで読もうとは思ってこなかった分野の本も読んで見識が広がっていくのはとても楽しいプロセスです。この本も私の人生を変える1冊となりました。

ゼネラリスト vs スペシャリスト

さて、これら2つの正反対の考え方はゼネラリストvsスペシャリストという対立を生み出しています。どちらも有用で、日々の生活の中で意識するべき観点です。
レンジで述べられていたように、ゼネラリストとは、特定の領域に限定されず、多様なスキルや知識を持つ人のことを指します。彼らは一つの専門分野に特化するのではなく、多くの異なる領域に対する広範な理解を持っています。ゼネラリストに対して、特定の領域に対して深い知識を持っているのが専門家、スペシャリストです。ゼネラリストとスペシャリストはどちらの方が優れている、ということではなく、それぞれに強みがあります。


専門性が高いスペシャリストになるには正しい努力が必要です。正しい努力を継続すれば誰でもその道の一流になることができると言われています。
しかし、専門性を突き詰めすぎると、視野が狭くなったり、創造性が発揮できないこともあり得ます。広い視野を獲得するためにも色々なことを経験することが必要なのです。ゼネラリストvsスペシャリストという対立はよくあるが、正解は「どちらも追求する」が正しいのでしょう。

昨今T型の人材の必要性が人材市場で求められています。知識の幅が広く、また深い知識を持つ専門領域が1つある。形がTに見えることからT型スキルと言われています。まさしくT型スキルを持つ人材は、専門性をもったゼネラリストです。私達が目指すべきはこのT型スキル人材といえるでしょう。


「超一流」と「レンジ」を読むことはゼネラリストとスペシャリストのどちらか一方ではなく、両方の大切さを教えてくれます。
結論として、我々は専門分野を定めて知識を深めるべきです。そして、幅広い知識を身につけることです。
専門分野は途中で変えても構いません。でも専門分野を極めるときは「限界的練習」を用いることを意識しましょう。
ときには休んで色々な経験もしよう。あなたの人生に無駄なことなんて無いのですから。

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