韓国・江原道で農業体験 #1
このエッセイは、2017年、約4か月にわたり韓国の有機農家さん3軒で農業体験取材を行い、現地から発信していたものです。これから少しずつnoteに転載していきます(一部加筆、修正あり)
2017/05/09
「スロージャパンツアーin奈良」の記事を書きかけたまま、先月27日に韓国入りし、4泊5日で全州映画祭に参加してきました。その後はソウル郊外を拠点に数日過ごし、大統領選挙の投票日である今日、江原道寧越(영월)郡へ。ソウルから南東方面に車を走らせ約3時間。山々に囲まれた農村地帯で、明日からついに、韓国での農業体験がスタートします。
これから約1か月お世話になるのは、今年1月に参加した「スロージャパンツアーin奈良」で出会ったトマト農家さん。お父さん、お母さん、1983年生まれの息子さん(以下、トマトさん)、トマトさんのパートナー、生後9か月の赤ちゃんの5人家族と寝食を共にします。
ちょっと緊張してしまって写真を撮りそびれましたが、今日の夕食は焼いた鴨肉に、マスタードソースや自家製の甘辛いコチュジャンをつけて、数種類の葉野菜で巻いて食べる、というものでした。数週間前「うちは辛党だから、ミナさんの口に合うか心配」と連絡をもらい、どれほど辛いのか覚悟していましたが、全く問題なし。市販のコチュジャンとは比べ物にならない深い味わいに感動し、思わず箸が進むすすむ。緊張も忘れ、お腹いっぱいになるまでおいしくいただきました。
トマトさんちで獲れたトマトもいただきました。酸味少なめで、トマトの味が濃く、甘味もしっかり。こうしてひび割れしてしまったトマトは、お客さんには販売できないので、家で味わっているそうです。
食卓の上に飾ってあったこの絵が気になって、誰の作品なのか尋ねてみると、トマトさんが趣味で描いたもの、ということでした。ハングルで世界地図を表現した作品です。すばらしい!実はトマトさん、大学時代はソウルでデザインを専攻し、卒業後はデザイン関連の会社に勤めていたんだとか。
デザイン分野から農業へ。どんな経緯で父親の跡を継ごうと決心し、これからどんな農業に取り組もうとしているのか。トマトさん家族との交流を通して、韓国の農業の今や、若手就農者の思いや取り組みを知ることができればと思っています。
▲エッセイ『韓国で農業体験 〜有機農家さんと暮らして〜』 順次公開中
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