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#ゲーム 記事まとめ

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noteに公開されているゲーム系の記事をこのマガジンにストックしていきます。コンソール、PCなどのビデオゲーム、ソーシャルゲーム、ボードゲームなど。
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#ゲームデザイン

ゼルダティアキンのラスボス戦がなぜ最高だったのかゲームデザインの観点で解説するよ

前置きゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダムをクリアした。ラスボスとエンディングが非常に素晴らしかった。自分がこれまで遊んだゲームの中で、最上級と言えるようなゲーム体験がそこにあった。 グラフィック、展開、音楽、ストーリー、演出など全てが素晴らしかった。だがそれだけではない。最初は気付かなかったがしっかり観察していくとゲームデザイン面でも様々な工夫がされていることが分かった。 本記事では、私ニカイドウレンジがプレイして気付いたラスボスのゲームデザイン的工夫について解説し

Outer Wildsで「宇宙の法則に触れた」感触がこの手に残っている

本ブログは、Outer Wildsという傑作SFアドベンチャーゲーム(人によって「Portalに並ぶ」とか「Undertaleに並ぶ」とか「グノーシアに並ぶ」とか、とにかく人生で最も衝撃を受けたタイトルに比肩すると表現される)をクリアした私が、既にクリアして他の人の感想を漁ることしかできない所謂「Outer Wildsゾンビ」の方々に向けて自分の感想を記すもので、未プレイの方にネタバレを読ませる気は一切無いため、有料設定にしてあります →無料化しました。が、未クリアの人は読ま

『令ビゼロゲームアワード2022』普通のゲームは選ばない。表舞台にない多様な傑作を選ぶ賞

みんな知ってて評価してるゲームを 再確認するアワードやって一体何の意味がある? 未踏の傑作に光を当てろ! 『令ビゼロゲームアワード』とは、ゲームライター・翻訳者・批評家のコミュニティ「令和ビデオゲームグラウンドゼロ」(以下、令ビゼロ)が主催するアワードです。本アワードはThe Game Awerdあたりが業界の中心に位置する傑作を評価していく方向に対し、周縁に屹立している傑作群に注目していくことを目的としています。 現在、AAAやインディーなどを合わせれば、年間で1万本

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歩いていて楽しいダンジョンの作り方

ダンジョン、作るの得意ですか? なんとな~くマップタイルを敷いてみたり。 なんとな~く分かれ道を作ったり。 なんとな~く行き止まりに宝箱を置いたり置かなかったり。 なんとな~く敵を配置してみたり。 なんとな~く謎解き要素を入れてみたり。 していませんか? ダンジョンってそれっぽく作ることは簡単なんですよ。 ただ、そうして作られたダンジョンが面白いかどうかはまた別です。 ぶっちゃけ、 というのが現実じゃないですかね。なんとな~く作ったダンジョンが、なんとな~くつまらない

ゲームプレイを音楽として再解釈する

私はかねてより「音楽とゲームの融合」を目指してゲーム開発を行ってきました。先日公開した作品「Same Game, Different Music」では、古典的なパズルゲームである「さめがめ」をプレイするだけで、ブロックを消す順番とスコアに応じて毎回違った音楽が生成・展開されます。 もし興味を持っていただければ、是非こちらからDLして遊んでみてください。Win/Mac対応です。 ゲームプレイから音楽が生成される、Generative Musicと呼ばれるタイプの作品は、なか

【クリエイターインタビュー】発売間近!!『キャプテン・ベルベット・メテオ ジャンプ+異世界の"小"冒険』開発秘話を聞いてみた

本作の舞台となるのは、内気だけど想像好きな主人公の少年、ダミアンが空想した世界。そんな世界で、ダミアンが生み出したヒーロー『キャプテン・ベルベット・メテオ』が大活躍する、簡単操作で爽快感抜群の派手な演出が展開するタクティカルアドベンチャーゲーム。それが『キャプテン・ベルベット・メテオ ジャンプ+異世界の"小"冒険』(以下、キャプテン)だ。 さらに登場するキャラクターたちをチェックすると……。日比野カフカ(怪獣8号)、クロム(HEART GEAR)、画眉丸(地獄楽)、ロイド・

【クリエイターインタビュー】カードを使ったローグライクゲーム『ハテナの塔』のネタバレギリギリトーク!

塔の上で暮らす少年少女たち。彼らは、なぜ地上を目指すのか? そして子どもたちだけが塔の頂上で暮らす理由とは? ハテナが特盛りのサバイバルローグライクアドベンチャー『ハテナの塔』。高い塔の上に住む子どもたちの日常や発生する問題を追体験しつつ、カードを使ったローグライクなゲームが展開する。 今回は、そんなゲームにまつわるハテナを最も知るおふたりが集結。ひとりは集英社ゲームクリエイターズCAMPのプロデューサー、杉山晃一氏。そして、ハテナの塔の原案でディレクターのゲームデザイナー

【クリエイターインタビュー】スタイリッシュなグラフィックが魅力の『ONI - 空と風の哀歌』の最新情報を聞いてみた

桃から生まれた赤ちゃんが旅の仲間を募って鬼退治クエストをスタートする「桃太郎」。誰もが知る超定番のおとぎ話ですけど、成敗される側の“鬼”については謎が多め。 そんな鬼をフィーチャーしてしまったのが、集英社ゲームクリエイターズCAMPが支援する3Dアクションゲーム『ONI - 空と風の哀歌』だ。 今回は『ONI - 空と風の哀歌』を制作するKENEI DESIGNの代表でありディレクターの葉山賢英さんと、集英社ゲームズのプロデューサー、山本正美氏に、『ONI - 空と風の哀

ボードゲーム「1位以外は負け」問題について

という話題がボードゲーム好きのツイッターで盛り上がっていた。 ボードゲームもいろいろあるので、「どのゲームなの?」ということが重要なはずだが、SNSではこういった「主語(対象)が大きい」タイプの話題が盛り上がる。 みんな、好き勝手に対象を特定して異論反論喧々諤々(←誤用)やる場だからだろう。話は噛み合わずとも好き勝手言って拡散していくのだ。 「1位以外は負け」かどうか「2位も勝ち」かどうかは、それぞれのゲームデザインによる。 もし、プレイヤー間ですれ違って困るのであれば、

Splatoonを通じて向き合う人間の弱さ

Splatoonを長らく(1,2合わせて3000時間以上)プレイしてきて、辿り着いた感覚があります。 それは、このゲームではSplatoonの知識や腕のみならず、人間としての強さが試されている、ということ。 Splatoonに限らず、格闘ゲームでもスポーツでも、よくできたゲームであれば同じことが言えるような気がします。 今回は色んなゲームや人生にも共通するかもしれない、人間の弱さについての教訓を、Splatoonをやっている方にもそうでない方にも共有したいと思い、筆を執

どうすれば、ターン制バトルで『戦術性』を作ることができるのか?

今の主流はアクションゲームですが、私はターン制のゲームも好きなんですよ。そもそもアクションとターン制のゲームって、面白さの方向性が違うので比べる物ではないんですけど。 で、方向性が違うわけだけど、アクションゲームに対してターン制のゲームの利点って何だろう?と考えてみるとですね。 ターン制バトルはじっくり考えることができる、戦術性の高いゲームを作る事ができるのが利点 だよなぁ……ってところまで考えて、思ったんです。 RPGのコマンド式バトル、戦術性の高いものって少なくな

なぜディレクターはUXを分解・言語化しなくてはいけないのか?クソゲーが生まれてしまう原因

ゲームディレクターとして動いていると、企画やできたもののフィードバックをよくする。そうすると必要なのは、UX(ユーザー体験)を言語化して説明をして納得をしてもらうことだ。一緒にやっているプランナーから、UXの分解・言語化をどうやっているのか?という質問が来たので、書いてみる。 ゲームディレクターは、なぜUXの分解・言語化が必要なのだろうか? これは簡単で、自分が感じていることを言語化できないとチームメンバーに伝えることができず、納得感を持って作ってもらうことができないため

マーダーミステリーのゲームデザイン

この記事について この記事は「Board Game Design Advent Calendar 2020」(https://adventar.org/calendars/5432)の5日目の記事として製作されました。 「マーダーミステリー」というアナログゲームジャンルにおけるゲームデザインについて書かれています。ゲームデザイナー(特に、今までマーダーミステリーを作ったことのない、ボードゲームのゲームデザイナー)向けに書かれたものです。特定の作品のネタバレには触れないようにし

「つまらない」をなくすディベロップメント

※この記事は以前ブログに書かせていただいた記事をnoteへ移動および加筆修正したものになります。 この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2017の23日目の記事として書かれました。 こんにちは、Studio GGのShun(@nannann2002)と申します。 これまでに「開拓王」や「きょうあくなまもの」、そして「リトルタウンビルダーズ」といったゲームをデザインしました。 ※これまで作ったすべてのゲームは以下からご覧いただけま