Shun@StudioGG

ボードゲームデザイナー。 「Studio GG」のゲームデザイン担当。 noteでは主に作ったゲームの制作ノートやゲームデザインに関するコラムを投稿していきたいと思っています。

Shun@StudioGG

ボードゲームデザイナー。 「Studio GG」のゲームデザイン担当。 noteでは主に作ったゲームの制作ノートやゲームデザインに関するコラムを投稿していきたいと思っています。

マガジン

  • Studio GGのボードゲーム制作ノート

    Studio GGが作ったボードゲームの制作ノートです。

最近の記事

JELLY JELLY GAMES版『トロッコタウン』のディベロップメント

こんにちは 。 Studio GG のShun(@nannann2002)& AYAです。 今回はJELLY JELLY GAMESでリメイクされる『トロッコタウン』について、Studio GG版の『マイトロッコタウン』からどのようにディベロップされたのかについて書いていきたいと思います。 『マイトロッコタウン』とは『マイトロッコタウン』は、1~4人用、プレイ時間45分程度の、箱庭タイル配置ゲームです。   木や石を生産する森タイルと山タイルのみを持った状態からゲームがス

    • 『ノーザンブランチ ファーム・ウィズ・ブラウニーズ』制作ノート

      こんにちは。 Studio GG のAYAです。 Shunと一緒にStudio GGとしてゲームを制作しています。 『ノーザンブランチ ファーム・ウィズ・ブラウニーズ』は、 私が主に開発したので、 今回はShunに代わって制作ノートを書かせていただきました。 お付き合いいただけたら幸いです。 『ファーム・ウィズ・ブラウニーズ』とは?『ファーム・ウィズ・ブラウニーズ』は2-4人用、プレイ時間30分程度の、カードだけでできる小箱の資源管理&建物建築ゲームです。やのまんさ

      • つまらない時間をなくす方法

        この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2023の20日目の記事として書かれました。 こんにちは。 Studio GGのShun(@nannann2002)です。 これまでに、「リトルタウンビルダーズ」や「はらぺこバハムート」、「ブラウニーズ」シリーズ等のゲームを作成しました。 ※Studio GGが作ったボードゲームは以下のページよりご覧いただけます。 今年もボードゲームデザインアドベントカレンダーに記事を書かせていただくことに

        • 『マイトロッコタウン』制作ノート ディベロップ編

          こんにちは。 Studio GGのShun(@nannann2002)です。 今回はゲームマーケット2023春で発売した『マイトロッコタウン』の制作ノートの続き、「ディベロップ編」を公開したいと思います。 前回の記事「デザイン編」については以下からご覧ください。 このような過程を経て、コアとなるルールが定まった『マイトロッコタウン』でしたが、最終的に完成するまでは結構時間がかかりました。 以下でディベロップにおいて修正したポイントについて紹介していきます。 ラウンド数

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        • Studio GGのボードゲーム制作ノート
          13本

        記事

          『マイトロッコタウン』制作ノート デザイン編

          こんにちは。 Studio GGのShun(@nannann2002)です。 今回はゲームマーケット2023春で発売した『マイトロッコタウン』の制作ノートを公開したいと思います。 『マイトロッコタウン』の概要については以下からご覧ください。 簡単な紹介動画もありますので、こちらを見ると簡単にゲームの雰囲気が分かると思います。 ゲームの着想『マイトロッコタウン』を作るための初期衝動は 「ネットワークビルディング(およびピックアップ&デリバリー)のゲームを作りたい」 とい

          『マイトロッコタウン』制作ノート デザイン編

          コンセプトからはじめるゲームデザイン

          この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2022の16日目の記事として書かれました。 こんにちは。 Studio GGのShun(@nannann2002)です。 これまでに、「リトルタウンビルダーズ」や「はらぺこバハムート(きょうあくなまもの)」、「ブラウニーズ」、「迷宮推理」等のゲームを作成しました。ここで挙げたゲームは全て企業から出版されています。 ※Studio GGが作ったボードゲームは以下のページよりご覧いただけます。

          コンセプトからはじめるゲームデザイン

          『きけんなさいくつ』制作ノート

          こんにちは。 Studio GGのShun(@nannann2002)です。 今回はゲームマーケット2021秋で発売した『きけんなさいくつ』の制作ノートを公開したいと思います。 『きけんなさいくつ』の概要については以下からご覧ください。 ゲームの着想『きけんなさいくつ』は『羊と花畑』同様、元々は別の企画向けに開発していたゲームです。その企画では、A4の紙2〜4枚くらいのコンポーネントでゲームを作る必要がありました。 そこで、それまでに作っていたミニマルゲームである『きょ

          『きけんなさいくつ』制作ノート

          ボードゲームのバランス調整

          この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2021の21日目の記事として書かれました。 こんにちは。 Studio GGのShun(@nannann2002)です。 これまでに、「リトルタウンビルダーズ」や「はらぺこバハムート」、「ブラウニーズ」「迷宮推理」等のゲームを作成しました。 ※Studio GGが作ったボードゲームは以下のページよりご覧いただけます。 今年もBoard Game Design Advent Calendar

          ボードゲームのバランス調整

          ボードゲームデザインチェックリスト

          この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2020の23日目の記事として書かれました。 こんにちは。 Studio GGのShun (@nannann2002)です。 これまでに、「リトルタウンビルダーズ」や「きょうあくなまもの」等のゲームを作成しました。 ※Studio GGが作ったボードゲームは以下のページよりご覧いただけます。 今年もボードゲームデザインアドベントカレンダーには様々な面白い記事が投稿されていますね。 だいぶ前

          ボードゲームデザインチェックリスト

          「つまらない」をなくすディベロップメント

          ※この記事は以前ブログに書かせていただいた記事をnoteへ移動および加筆修正したものになります。 この記事はBoard Game Design Advent Calendar 2017の23日目の記事として書かれました。 こんにちは、Studio GGのShun(@nannann2002)と申します。 これまでに「開拓王」や「きょうあくなまもの」、そして「リトルタウンビルダーズ」といったゲームをデザインしました。 ※これまで作ったすべてのゲームは以下からご覧いただけま

          「つまらない」をなくすディベロップメント

          『羊と花畑』制作ノート

          こんにちは。 Studio GGのShunです。 今回は『羊と花畑』の制作ノートを公開したいと思います。 ゲームの概要はこちらをご覧下さい。 着想『羊と花畑』はこれまでのゲームと違い、ある企画向けに作り始めたゲームです。 現在は休止してしまったのですが、その企画では少ないコンポーネントのゲームが求められていました。 他のデザイナーの方が提案するゲームにカードゲームが多かったので、タイル配置ゲームがあった方が見栄えもいいだろうと考え、ミニマルなタイル配置ゲームを作るこ

          『羊と花畑』制作ノート

          「面白そう」「面白い」「面白かった」の関係とそのボトルネックの正体

          こんにちは。 Studio GGのShunです。 かえるDさんのこちらの記事が面白かったので、「面白そう」と「面白い」、そして「面白かった」の違いに関して自分なりに考察を進めてみました。 ※有料記事のネタバレは含みません。 ※今回の記事は無料部分のみ読めばわかります。 「面白い」と「面白そう」と「面白かった」の関係かえるDさんの記事では、「面白そう」「面白い」「面白かった」は以下のように定義されていました。 ・「面白そう」はプレイ前の期待感 ・「面白い」はプレイ中に感じ

          「面白そう」「面白い」「面白かった」の関係とそのボトルネックの正体

          『グッズメイカー』制作ノート

          こんにちは。 Studio GGのShunです。 今回は『グッズメイカー』の制作ノートを公開したいと思います。 ゲームの概要はこちらをご覧下さい。 着想~制作の動機~まず、初めの着眼点として、ワーカープレイスメントなど、ボードゲームらしいゲームはとても面白いのですが、箱が大きく、持ち歩くのが難しいことが気になっていました。しかし、小箱に入るようなゲームは10分程度で終わってしまい、プレイ感がさっぱりしすぎてしまいます。ですので、充実したプレイ感を抱けて、また気軽に持ち歩

          『グッズメイカー』制作ノート

          自分にとって最高のゲームを作り続ける方法

          こんにちは。Studio GGのShunです。 今回はBoard Game Advent Calender 2019に参加させていただいたので、それ向けの記事です。 今回のアドベントカレンダーも色々面白い記事がありますね。 実はまだ、全部は見れていないのですが、その中でヨシヒコさんの「宿命の旅団のデザイナーズノート」に色々共感して、思ったことがあったので、それについて書きたいと思います。 主題は「自分にとって最高のゲームを作り続ける方法」です。 ゲームの企画で考えるこ

          自分にとって最高のゲームを作り続ける方法

          『ミステリーホームズ』制作ノート ディベロップ編

          こんにちは。 Studio GGのShunです。 今回は前回の続き、『ミステリーホームズ』の制作ノートのディベロップ編を公開したいと思います。 前回の記事はこちら 「演繹法的推理」の実現『ミステリーホームズ』の推理が何故「ジジ抜き」的なシステムのゲームよりも本当に事件の推理をしている感じがするのか、 それは『ミステリーホームズ』が意図的に「演繹法的推理」を実現しようとしていることに起因していると思います。 「演繹法的推理」とは私の造語ですが、いわゆる「消去法的推理

          『ミステリーホームズ』制作ノート ディベロップ編

          『ミステリーホームズ』制作ノート デザイン編

          こんにちは。 Studio GGのShunです。 今回はゲームマーケット2018秋に発表した推理ボードゲーム『ミステリーホームズ』の制作ノートを公開したいと思います。 『ミステリーホームズ』の概要はこちらから 着想〜制作の動機〜推理系ボードゲームというジャンルがあります。 これらの古典ともいえるゲームが「クルー」というゲームです。 (Hasbroより) このゲームは部屋を移動し、殺人事件の犯人や凶器、殺害現場を推理するというとても雰囲気のある推理ゲームなのですが

          『ミステリーホームズ』制作ノート デザイン編