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#エッセイ 記事まとめ

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noteに投稿されたエッセイをまとめていきます。
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#生活

ミニマリストの団地暮らし|我が家の冬支度〜住まい編

こんにちは。ソフ子と申します。 オットと4歳息子と3人で、レトロ団地の3DKでミニマルに暮らしています。 急に寒い日が続くようになりました。 今回は、我が家の冬支度、寒さ対策について書いてみようと思います。 1.団地の冬は寒い団地の冬は寒い! と話には聞いていましたが、どんなものかな? とドキドキしながら冬を迎えました。 ひとくちに団地と言ってもいろいろあると思いますが、我が家は築30年超えのザ・レトロ団地です。 建物の造りはしっかりしていますが、やはり、寒い! でき

父のパンツは良いパンツ

一泊だけ、実家でのんびりしてから東京に戻ってきた。 その際、洗濯物に父親のパンツが一枚混ざっていることに気が付かずに帰ってきてしまい、洗濯物を干そうとしたら、 「なにこれ?!知らない男のパンツが洗濯機の中に混ざってんだけど?!?!」とパニックになり、かなり動揺した。 私が実家に帰っている間、私の部屋で知らない誰かが暮らしていて、パンツ一枚だけ置いて行ってしまったのか?と一瞬漫画みたいなストーリーが頭に浮かび、かなりギョッとしたが、 冷静に考えて、実家でテキトーに荷造りした

ドイツの朝食パーティーに「おにぎり」を。

先週無事に、語学学校が一旦終わりました。 今日は語学学校の終了日にあった「朝食パーティー」について書こうと思います。 朝食パーティーは突然に。語学学校のクラス終了日の前日、授業中に先生が出した問題に「朝食パーティーの招待状にお返事を書く」というものがあった。 ちなみにこの「パーティーのお誘いとお返事」の問題は、ドイツ語の入門レベルには定番と言っていいくらい色々なところで見かけている。 しかしこの「パーティー」というのはテキストから察するに、正装したちゃんとした感じのもので

ガソリンを入れる、コロッケを揚げる

夏には少し早いけれど 夏は夜、だと思う。 高校生で、初めて枕草子を読んだときは感動した。 春はあけぼの、夏は夜、秋は夕暮れ、冬はつとめて。 ああ、まったくその通りだ。 春になったら使い倒そうと思っていたバルコニーは、早々に午後の日差しに焼かれてしまった。 極端に、暑いか寒かで、なかなか快適には使えないなあ、と思っていたけれど この季節の夜。 夕暮れの、少しあと。 太陽の残り香と、デスクライトで照らされたバルコニーの幸福たるや。 仕事が終わって、体力が残っているそのときに

かなしさはトマトソースと煮詰めて - 星野源「そしたら」と僕の話

今や時代のポップシンガーになった星野源さん。一昨年、彼が紅白歌合戦で披露した「不思議」は言わずもがなだが、不思議のシングルに収録されているカップリング曲が僕は大好きだ。 それが文頭で歌詞を引用した「そしたら」である。もともとはラジオ番組『バナナムーンGOLD』を担当するお笑い芸人、バナナマン日村さんの誕生日企画で作られた楽曲だったそうだ。あまりのその反響に、カップリング曲に選んだと星野源さんも自身のラジオ番組で語っている。 そんな「そしたら」の英語タイトルは「Tomato

新しいタオルケットとは、まだ心の距離を感じる。

私はタオルケットがほしい。 けれど、私がほしいタオルケットの入手は困難を極める。 私はただの新しいタオルケットがほしいのではない。 使い古されたくたくたのタオルケットがほしいのだ。 おばあちゃんの家にあるような、薄ピンクだったり薄水色だったりするやつ。 あのヨーロピアンともアラビアンともつかない謎の模様が繰り返されている柄の、ちょっと端っこがほつれかけているくらいのタオルケットがいい。 東京に上京してくる際に私は実家から、もういつから使っているかわからないようなタオルケッ

生きづらい人生には、ナレーションをつけて

 『大豆田とわ子と三人の元夫』をとても楽しみにしている。わたしのだいすきな東京03の角田晃広が出ているので、放送前から観ようと決めていた。友人からも「大豆田とわ子見た?角ちゃん出てるよ!」とわざわざ連絡がきたくらいである。  先ほど二話の放送があった。録画をしているので、明日にでもゆっくり見ようかなと思っていたが、始まったらテレビの前から動けなくなり、岡田将生バージョンのエンディングまできっちり見てしまった。 ※ここからは二話の内容に少し言及するので、ネタバレにご注意くだ

理念的パスタのゆくえ——食べるを考える(1)

料理とは、つくるものであって食べに行くものではなかった——ほとんどの場合。 大学生になり、はじめて一人暮らしをはじめたぼくは、母の苦労も知らずとにかく料理できることが嬉しくて、ほぼ全財産をキッチン用品に投入し、生きるためでもあるけれど、毎日なにかをつくっていた。 なかでも昼食はほぼ毎日パスタだった。 ともかくたまたまコンビニや本屋で目にとまったレシピ本を買っては、見よう見まねというか、読みよう読みまねというか、下手なりにひたすらにつくったのだった。 読んではつくり、食

地球は自転し回ってる、いつまでも

 半年ぶりくらいに、いつもお願いしているカメラ屋さんを訪れて以前預けていたフィルムの現像を取りに行った。ついでと思ってフィルムを8本預けたら、なんと諭吉さんが一枚吹いて消えた。突然のことすぎて、声を出す暇もなかった。久しぶりに現像に出しに行って忘れていたが、こんなに現像するのにお金がかかったんだっけ?と若干震える手でクレジットカードを差し出す。 *  緊急事態宣言だから、と自分に言い聞かせてこのところフィルム現像を取りに行くことをサボっていた。昔は少なくとも1ヶ月に1回く

「仕事とは愛だった」なんて思わせてくれちゃって

24才のある夜。その日も私は一番最後にオフィスを後にし、帰路についてもまだ仕事のことを悶々と考えていた。すると、急に堰を切ったように脳内から溢れ出してくる言葉があった。そのドーパミンに従うままにパソコンを開き、キーボードを乱暴に叩き、読み返しもせず朝日新聞の「声」に投稿したことがある。 それですっかり満足してさっさと寝たのだが、翌日携帯に着信があり、出ると朝日新聞の人だった。「掲載させていただきますね」。 自分の文章が初めて不特定多数の人の目に触れる場にさらされた。それは

見習いたい物事の捉え方

「生きてる限り、失敗するのは当たり前。」 常日頃からそう思っている私ですが。先日、盛大にやらかしてしまい落ち込む出来事がありました。 ことの発端は、とある平日の朝。いつものように洗濯物を洗濯機に放り込み、洗剤を入れてスイッチオン。洗濯を回してる間に諸々の家事をこなし。洗濯物を干そうと洗濯槽からピンク色のタオルを手に取ったところでピタリ、と動きが止まりました。 「…ピンク色?」 我が家にピンク色のタオルなんてあったっけ?いや、なかったはず。え?どういう事? 軽くパニッ

笑うって、すごい

ここ数日、ちょっと靄がかかったような日々だった。 もう、全部ヘルペスのせい。 そして、あいつの登壇を許してしまった自分のせい。 自分のせい、って思ってるから、あいつがきちゃったんじゃないか。 もう、堂々巡り。 だから、ヘルペスって嫌い。 もう、全部ヘルペスのせい。 近年稀に見る大きさまで成長してしまってはいるけれど、日に日に収束に向かっている。 水ぶくれのような状態から、いまはカサブタになって、あとは剥がれてゆくのを待つだけだ(かゆいけど)。 それでも、下唇に何かをぶら

しずけさが満ちる夜。ささやかな、記念日。

こんな、息をのむような静けさと、すいこまれるように見つめてしまう時間が、あるのだなと思った。 休日の夜。もう少ししたらみんなで寝ようという時間に、ふと気づいたら、起きている間はずーっとおしゃべりしているんじゃないかっていくらい話すのが大好きな息子が、やけに静かだった。 なにかに集中して遊んでいるのかな? まさかもう、寝てる……?と思って息子のいる方を見ると、彼は、絵本の並んだ本棚の前に座り込み、手にとった1冊の本を開いて、じっと見つめていた。 しばらくすると、ページをめ

今日もわたしは、適切に生きられない

今朝も、コーヒーを淹れる。 * コーヒーは良い。 そして、ペーパードリップは良い。 お湯を沸かしているあいだに、顔を洗う。 そして、お湯が湧いたら煙草に火をつけて、ゆっくりとドリップする。 わたしの、大切な時間。 * 何百回、 きっと何千回も、わたしはペーパードリップしている。 サーバーは定期的に割ってしまっているので、もう3代目か4代目になるけれど いつも同じくらいの大きさのサーバーを買って、たっぷりと落とす。 やかんはもう、10年以上同居をしている。 あ