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「言いたいことが言えない」伝えるのが下手すぎる繊細な私が伝えたいことを見える化して、お客様に届けた話。




「押し売りみたいなことはしたくないな……」

私は自分から何か発言しようとすると、
思考がごちゃごちゃ。
きっと押し売りみたいになってしまう。

逆に話を聞くのは、次はどうなるの?
が楽しくて。相手に共感しすぎて
ときに家に持ち帰ることもありました。



15年前。私は産後、美容サロンで働くことを、決めました。

私がお客様だったらと想像してみたところ
納得の内容だったから。収入は完全歩合制。

知っていただくまでは大変そうだけど、
自分の未来がワクワクと広がって見えました。

制服が気に入ったことも理由です。
単純な理由ですが、自分の好きな見た目で、
仕事は「やりがいのあるもの」「楽しいもの」と感じている。
「そんな背中を、子供たちに見せたい」
そう、強く思っていました。

始めるからには「信頼されて喜ばれる仕事が
したい」そして、仕事で実績をあげて
「保育料を払うんだ」目的もはっきりしていて、やるしかないと気合いを入れました。

子を想うお母さんのパワーは最強なのです。



伝える方法は1つじゃなかった



最初の目標は、お客様10名に通って
いただくことでした。

しかしお客様に最初の説明するのも、
いっぱいいっぱい。
お客様と目も合わせられません。

しかし「通おうかな」の言葉。
初めてのお客様ができました。

後から聞いたら「通う予定の方」
やっぱり私の力ではありませんでした笑
その方以外は自分で集客しないといけません。

母や親戚の叔母ちゃんに来てもらいましたが、トントン拍子にはいかず、4名で止まりました。
私はお客様のカルテが置いてある、
埋めたい隙間をぼーっと眺めます。

SNSが活発じゃなかった時代。

集客をどうしたらいいのか……。
私の伝えたい内容が伝わるアイデアはないか?

実際に、私自身が美容サロンに良い
イメージがありませんでした。
しかし、自分に正直に仕事ができている。

昔の私のようなお客様に、安心が伝わる方法はないか?
人の温かみを伝えたい。

「そうだ、手描きチラシは温かみがあるよね」とひらめきます。本で調べてみると、
「手描きは、潜在意識に働きかける」の一言。
伝えたい私にはもってこいだと感じました。

「これなら行ってみようかな?」と足を運んでもらいたい。そのために、書く線の柔かさを意識し、気持ちを入れて書くと思いが乗るのかもしれません。

出来上がったチラシは初めて、店長にも褒められました。



それから、行動あるのみ


そして、お店に手描きのチラシを置いてもらうために営業することにします。
まずは、近所のお店にチラシを置いてもらえるかを尋ねに行きました。

(否定されるのが怖い)

すべてが初めてで「何と言おう……」から
悩みましたが、お店の扉を「エイヤ!」と
開けました。

「お忙しいところすみません、○○から来た○○というものですが、
お邪魔にならない場所にこちらのチラシを置かせていただけないでしょうか?」言えました。

「あ―、ここならいいですよ」と言う言葉。
嬉しかった。

そうやって仕事の隙間時間を利用して営業に回りました。休憩もほとんどせず、それは暑さも寒さも、そう感じないほどでした。

お昼時の主婦が集まりそうなランチスポット
やコンビニなど、置いてもらえる場所が増えていきました。

自分の情報を書いていたからか、安心していただけたようでぽつりぽつりと新規のお客様が来てくださるようになりました。

来てくださった理由も聞いてみると、
「私が感じていたことが解消されると思った」
「何か所かで見て、安心できそうと思った」
など、嬉しいお声をいただきました。

チラシに込めた気持ちが、伝わったようで
胸が熱くなりました。

もう少しでお客様10名に届きそうなとき、
今度は手描きのチケットを配り、
既存のお客様達から紹介をいただくことができました。

そして、やっと目標の10名のお客様ができたのです。


お店OPENへ向けて


仕事を始めたときには全く、そんな気持ちは
なかったのですが「自分のやり方でおもてなししてみたい」と感じるようになっていました。

口にしたことはなかったですが
「何の変哲もない私がお店を出したら、
同級生も何か面白いことやってみよう」と
思うのではと、このとき感じていました。

上の子が小学校に上がるまでに
「地元にお店を出す」と言う目標ができました。

最初の私からしたらそんな気持ちが
湧いてくるとは、自分でも本当に信じられません。

少しずつお客様が求めていることを聞ける余裕がでてきました。それにつれて、目も合わせて必要な提案も出来るようになり通ってくださる率も上がっていくのを感じます。

そして、上の子が小学生に上がる前に
オープンが現実になります。

オープン当日は「自分、思い切ったな」と
少々不安になったことも覚えています。
これまで、関わってくれたお一人お一人の
顔が浮かびました。

昼は、今まで通り働きながら、夜はお店の準備。お店を見た子供達も「ここ、ママのお店ー?!」と喜んでくれました。

今はお店は14年目。お店で手描きポップを書くと、お客様もしっかり見てくださる事が分かりました。
興味を持っていただけることで、お客様に合った商品を届けることに貢献してくれるポップは、敏腕販売員のようです。

押し売りしたくない、説明が下手な私は
今でもよく助けられています。



新しい挑戦へ



私はチラシを手描きで書いたとき、
できないことではなく、できることを見つけたことで不安や辛さから解放されました。
そして、自分の『できる』をたくさん探すと
不思議とやる気が湧いてくると知ったのです。

2020年にコロナの休業要請で、仕事ができなくなりました。そこで新たな『できる』をみつけるべく、人生でやらないと後悔することを見つめました。

そして、夢だった「本を出したい」と思いたちます。

そして、新たなできるを目指してライティングスクール「ものキャン」に入りました。

今年、念願だった本を7ヶ月かけて出すことができたのです。文章が本になったとき、思いが形になったことや、達成感で感情が込み上げてくるのを感じました。


2024年の私の目標。これから



私は今、電子書籍にパッとわかる絵や図を入れて楽しく読んでもらいたいと感じています。

そのために今、デジタルペンでイラストを
描くことを練習中です。ものキャンで始めたX (旧Twitter)で1枚のグラレコ(グラフィックレコーディング)を投稿したときに、いつもの7倍ほど反応を頂いたこともきっかけです。






具体的には、書いた人の魅力が詰まった電子書籍のPRグラレコ、章まとめグラレコ、プロフィールグラレコを日本最大級のスキルマーケット「ココナラ」に出品することが
今の目標です。

夢は、1枚の絵を使って、人、こと、物の魅力を発信するお手伝いがしたいと思っています。

私の『できる』はきっと誰でもできる小さいことでしたが、チラシが形になり、お店に繋がり、楽しさに繋がりました。『できる』を活かすことで、きっと個性が輝く、面白い未来になるのではないかと思っています。



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