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326.史上最低、楽しくない夢もない遊園地のお話。

【わくわく発想術3.】発想のヒント


※アイデアって、どんなに時代が変わっても色あせない。だ、大きく変化しているだけにすぎない。アイデアってすべてマネから始まる。ならば過去の素晴らしい、面白いアイデアだって、全てが宝物。過去には無限のアイデアのヒントが転がっている。そして、そのアイデアから新しいアイデアへと、大変貌し、大変化し続けている。過去の素晴らしいアイデアなき、新しいアイデアなんて生まれないかも知れないぐらい凄い潜在能力を持つている気がする。そう、過去から未来への創造するアイデアをヒントにして欲しい。

⑴ 史上最低、楽しくない夢もない遊園地



お父さんは頭を抱えて「来るんじゃあなかった‼」と叫ぶ.お母さんは花をつまみながら「不快~」と叫ぶ、子どもたちは泣きじゃくる…。なんと凄いポスター何だろう~

としまえんの新聞広告より


今から数十年前にこんな新聞広告があった。
この当時、新聞の全段ブチ抜き広告だったためかなりの話題になったので、おそらく覚えている人も多いだろう。私はこの言葉が今も焼き付いてしまっている。

「史上最低の遊園地」「不快!」そしてお父さんらしき主人物がアタマをかかえて、「来るんじゃなかった!」…

そしてさらに続く、「としまえんの偉大な自己満足」『ハイドロポリス』「楽しくないし夢もない。」「おんぼろ回転木馬『エメラルド』 」「ただまわるだけ。がっかり新マシーン『フリッパー』」…。

「史上最高の遊園地」ならばわかるが、史上最低の遊園地とは?もしかするとライバル企業が恨みをおもい、こんな広告で営業妨害しているのかとわが目を疑ってしまった。

しかしこれはちゃんとした広告である。

よくこれだけメチャメチャにボロクソにけなしたものだろう。誰もがこんなことが許されるのだろうかと考えるだろうと思って広告の下をみると、なんと「今日は四月一日です・・・・・」の一行が目に入った。

 

この絶妙なアイデアはアタマに残って誰もが絶対に忘れられない意表をつく広告だった。 

果してこの広告を見た人はどう思ったのだろうか。「よし、史上最低の遊園地に行ってみに行こううか」「そんなにオンボロなのか」「そんなに楽しくないのかどうかみてみようか」という逆説的にその気にさせられてしまう。

実際、その広告の直後の“としまえん”は開園史上最高の入場者数を記録したという。

この広告のインパクトとツボは、史上最低といいきられてしまうと、人は誰も本当に史上最低とは信じない。それがこのとんでもない広告を可能にしたともいえる。

余談だが、その後「日本で一番まずいラーメン」「日本で二番目においしい店」「つまらない店」なんて面白いキャッチフレーズの店が日本全国で目立ち始めた。

しかし、しっかりとしたベースがなければ成功しない。一見逆説的なやり方がパワーをもつが、面白さだけでは、「本当にまずいラーメンだった」なんて云われかねない場合もある。としまえんの場合、それだけお客様を楽しませ、夢を与えると云う自信と、喜ばせることを考えていることがベースとなっていることをお忘れなく!
たまたま、このnoteわまとめていたら、こんな方がいらした。

「AJ 「英語×中国語=∞!」英中両語で、世界を広げる。」
現在の豊島園の姿をAJさんのお話と共に素敵な記事をお読みください。

AJ 「英語×中国語=∞!」英中両語で、世界を広げる。

 

(2)リストラさせたい人材派遣会社登場~


新しいビジネスは次々に生まれ、次々に去っていくのが宿命。
でも大不況の中で活躍しているこんな会社がアメリカで繁盛している。

最近では、人材派遣に転職情報や就職情報は花盛り、しかし、こんなに広告がたくさん出ているのは少し不思議。

よく見てみるとそれらの雑誌にはいつも同じ企業がのっている。
不況、不況、リストラの大合唱の世の中で、こんなにも求人雑誌が出ていて、同じ企業がいつも人を募集している。そんなに世間では人が足りないのか。職業訓練所だって毎日人がいっぱい。これってどうしてだろう。

ある大手企業の担当者に聞いてみると、

「なかなか今の時代、戦力になる人が少ない。募集すると人は大勢面接に来ますが、なかなか決定打にならないんですよ!」

「それって選びすぎじゃあないですか」「そうともいえるかもしれませんが、選ぶことは自然で当然のことですよ」なんていう。就職は結婚の見合い関係に似ている。なかなかお互いの希望にそわないのかも。

でも街には失業者でいっぱい。

これから百万人の失業者が増えるなどと新聞上でも騒がれている時代ロサンゼルスのバート氏は、これを何かのビジネスにできないかと考えた。
バード氏は、不況なら不況なりの儲け方があると考え、新しい人材会社をアメリカに誕生させた。

そしてなんと、リストラさせたい社員の再就職を探してあげるという会社だ。日本でも終身雇用制は崩壊したといわれているが、どんな役に立たない人間でもいきなりクビにすることはできない。つまり生活があるからだ。

バード氏は人員整理を行っている会社に出向き、リストラになる人々のコンサルタントになり、彼らの再就職先をみつけるお手伝いをしたいともちかけた。

当初、会社側はまったく取り合わなかったが、しだいに不況が深刻化して優秀な人材さえも手放さざるえない状況になると、やはり彼らに再就職先をみつけてもらってからやめてもらおうという考えに変ってきたのである。

まるで花嫁と花婿の紹介斡旋に似ている。
コンサルティング内容も緻密で、リストラされる彼らの希望や条件、または夢などを親切丁寧に確認。さらに独立を望む者には、独立開業の手ほどきまで教える。

こうして、バード氏のリストラを逆手にとって考えたニュービジネスは大成功。いまでは巨大な会社にのし上がっている。考えてみれば必要のない人員もいれば、必要とする人員もいる。このツボを上手に活用したともいえる。ちなみにバード氏の会社の社員の転職や独立などにも相談にのっているという。

⑶ 人が気軽に頼めることをビジネスにする


仕事をしていると、とかく本業以外のことで雑用が生まれる。この雑用というものは誰もがわずわらしく思うものだ。

でも、めんどうくさがっていては何も問題は解決しない。このわずらわしさを逆手にとって何かトクする方法はないだろうか。そう考えるのはおそらく私だけではないだろう。

しかし、ここにある一定の法則があることを覚えておく必要がある。それは自分にとってわずらわしい問題とは相手にとっても同じことだといえる。

昔、江戸の町で荒物屋をやっていた近江家五平は、現在の四谷あたりにすんでいたという。この近江屋さんは丁度良い場所にあるためか、毎日道を訪ねる者が一日中絶えず、頭を悩ませていた。しかし商売人。もしかすると自分のお客様かもしれないし、親切に丁寧に道案内をしてあげた。

当時の江戸の町は、参勤交代の影響で、地方から出向いてきている大名や家臣たちが大勢。江戸城周辺にいきかう侍たちでいっぱいだった。

 この五平の店は、丁度旗本家敷や町人の家が密集した場所にあったため、客よりも道を聞く人が多かったという。

「タダで道を教えてばかり、だからといってお客が増える訳ではない。皆一見客ばかりだ”なにかいい手はないものか“・・・・・」三日三晩考えた五平はあることを思いついた。

それは、「この界隈の絵地図をつくって売ってみよう」。
ただの地図ではお金がもらえない、だからそれに絵を入れて売り出してみようと考えた。

早速五平は絵地図をつくり店におくと、飛ぶように売れ、迷路のような江戸の町のこと地方からきた者はもとより、地元の者までが大勢の者が買いにきたという。

笑いが止まらないというのはこのことかもしれない。

それまでも江戸の地図はあったが、従来のものはなにかとわかりずらく欠点が多く評判が悪かった。それはあくまでも図であり、絵地図でなかった点にあった。

しかし五平の地図は、なんといっても道を訪ねられるわずらわしさが発想の原点。どこそこに行くにはこうすればいいと解説、絵つきと丁寧。これで人気が出ない訳がない。

人が気軽に頼めることにかぎって、頼まれたほうにはめんどうくさいもの。それだけに気軽さに付加価値をつけたことによって面白いビジネスに発展するものだ。

続く~

 

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