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342.みんなは、アイデアを生み出す9つの発想法って、知っている?

1.「A・オズボーンの9つの発想法」



アレックス・F・オズボーン

「アイデアの神様」といわれているアメリカのA・オズボーンは、大学を卒業後、学校の教師、新聞記者、雑誌記者、銀行員、そして工場関係の仕事など、職を転々としてきたという。生まれつき組織に属することよりも、独立精神は強く、さまざまな職業を経験してきたことが役立ち、アメリカの大広告社バッテン・バードン・ダースティン・アンド・オズボーン社。〈略BDO社〉の社長として活躍。

1939年オズボーンは「ブレーンストーミング」というグループ討議の発想法を開発。

現在の日本でも多くの企業が取り入れている。オズボーンはこの「ブレーンストーミング法」のほかに、個人が良いアイデアを生むために「チエックリスト法」を開発。

このチェックリスト法は、発想する上においてなんにでも活用できる。
では、どんな時に活用すれば良いかといえば、発明・考案のみならず、何か困難な課題や問題が発生したときの解決法として役立つものといえる。そしてオブボーンは9つの発想法として下記のチェックリスト法を提案。

 ⑴ ほかに使い道がないかと考えてみる。

 ⑵ すでに知られているアイデアを活用する。

 ⑶ 一つの考え方にこだわらず、どんどん変えてみる。

 ⑷ 大きくする。

 ⑸ 小さくする。

 ⑹ ほかのものと代用する。

 ⑺ 入れ替える。

 ⑻ 逆に考えてみる。

 ⑼ いろいろと組み合わせる。

これら⑴〜⑼までの発想法の共通点とては、「決して固定観念をもたないこと。」つまり、こうでなければならない、ああでなければいけない。これは変だ、不自然だ等、決めつけないこと。決めつけた瞬間に発想は止まる。

⑴ ほかに使い道がないかと考える。

これは前回ご紹介した「元祖桜もち」の新六さんがいい例だ。捨ててしまう桜の葉を何かに利用できないだろうか。
さらに現在利用されているものがあったとしても、もっと他に利用できる方法がないだろうか。
何かと組み合わせたらどうだろう。
たとえばティシュペーパーなどは、もとはといえば軍需品で戦場で負傷した兵士の傷口に当てる脱脂綿の代用品や防毒マスク用に開発されたものだが、今では、女性の必需品となっている。このように、今までの使い方や考え方を異なったものに役立ててみる方法。

⑵ すでに知られているアイデアを活用する。


これも、前回のエジソンの話と重複するが、すでに知られているアイデアから次のアイデアを生み出す。
つまり、自分だったらこのアイデアを改良して、こうする。自分だったら異なる分野でこのアイデアを活かしてみる。
アイデアは、ひとつのアイデアから何十、何百にも発展する可能性がある。柳の下にどじょう百匹なんてことも可能。

⑶ 一つの考え方にこだわらず、どんどん変えてみる。

どんなアイデアや発明であっても、考えてみることはタダ。
損やリスクは存在しない。
そこで一つの考え方にこだわらず、どんどん変えてみる。
色を変えてみる、形を変えてみる、動きを変えてみる、パターンをふやしてみる、信じられないような形にしてみる・・・。

このように常に変化、フレキシブルな頭をもって、今あるものに変化を与えてみる。こうすると古くからの形式や伝統、こうでなければならないという固定観念から抜け出せる。

⑷ 大きくする。

大きいことはいいことだ。大きいことは特に目立つ。
小さいものだからといって、何も小さくつくる必要はないる小さく考える必要はない。
青年は大志を抱け!!老年は大夢を抱け!!
小さいものを大きくする、小さいものを大きくみせる。
私たちの協会の仲間たちはの井上好弘代表のキャラクターや楽々ネーミング塾の前田倭彦塾長のキャラクターは名刺でも目立つ、でも全紙に拡大したらもっとインパクトあり、人は大きいものに感動してしまう。
こんな見せ方、考え方も大切。

⑸ 小さくする。

大きくしろっていったのに今度は小さくするって何?
といわれるかもしれないが、大きいものを小さくすることもひとつの方法。

小さくする、小さく考えるのは、たんに形状やサイズだけではない。
一部分をカットしたり、トリミングしたり、軽量化したり、二つに分けたり、短縮したりすることによって、まったく違った発想が生まれる。

⑹ ほかのものと代用する。

代用の例で一番わかりやすいものがある。

それは十数年前に開発されてヒットしたし用品の「布団乾燥機」がある。

これは、ある独身男性が、仕事を終え寮にもどり、冷えきった部屋で布団の中にもぐりこむのがいやだった。
こんな経験は誰にでもある。

そこである日のこと、その男性。
ヘアードライヤーの熱風を布団の中に送り込むことを思いつき、さっそく実験してみると、たちまち布団はポカポカ。

以後、毎日幸せいっぱいでドライヤー作戦を続けた。
このアイデアを会社に提出、この奇抜なアイデアが開発部の目に止まり、さらに改良に改良を重ねられ「布団乾燥機」がデビューする。

これは暖房用としてではなく、日中は仕事に出ていたり、雨が続き、なかなか布団が干せない主婦やOLを対象にした商品だったが大ヒットを飛ばした。

⑺ 入れ替える。


炊飯器といえば御飯を炊くもの。八王子在中の金子寿子さんは会計を担当している事務員さん。
この炊飯器で、クリ御飯や○○御飯といろいろつくっていたが、それにあきたらず、コーヒーや牛乳、はたまたコカコーラーまで入れたりして実験をしていた。
「コーヒー御飯も美味しいよ」なんていう始末。
そんな時。何気なくケーキをつくっていたところ、炊飯器でできないだろうか、理屈は同じ。そんな考え方でチャレンジ!!

ところが予想以上に上手にきれいに美味しくケーキがつくれてしまった。

早速、近所の人達や友人にこのケーキをすすめ、食べてもらい、このことが評判を呼んでしまい、次から次へとあっという間に団地内で広がってしまった。

これはケーキの美味しさも確かだが、何気ない思いつきで炊飯器を使ってケーキを作ったことの面白いアイデアに主婦達が飛びついた。
そして今ではこの金子さんの自宅では日々多くの人が集まり、作り方を教わるようになった。

⑻ 逆に考えてみる。

例えば、昔はコタツといえば、すべて足もとから熱がきたもの。
イロリの炭火の熱を外部に逃がさぬようにした掘りゴタツが主流。
しかし熱源の元につま先が当れば、火傷をしたり、靴下が焦げてしまったりもする。

昭和20年代では、熱源を上にした移動可能の電気こたつが登場。これで火傷の心配はなくなり、コンセントを外せばどの部屋にも移動でき、収納も便利となり、大ヒット。これは熱源を逆にしたことのアイデアが受けた例—。

⑼ いろいろと組み合わせる。

これも前頁の話、アメリカのハイヒマンというビンボー画家が考案した、「消しゴムつき鉛筆」はもっともシンプルな組み合わせ方式の好例。ハイヒマンはこの特許によって、当時の金額で約3億円という高額なロイヤルテイを得て、母親に家をプレゼントした。


複数の着眼点からアイデアを生み出す 「オズボーンのチェックリスト」

【先輩からの名言集】アレックス・オズボーン


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※本内容は、発明、アイデア、著作権を中心とした「創作アイデア」のためのヒント集となっています。
どうか、みなさまの仕事や生活、趣味やさまざまな商品開発などのお役に立つことを主眼としています。ぜひ、楽しみながらお読みください。
私たち著作権協会では専門的なことはその方々にお任せして、さらに大切な「アイデア」「発想」などのヒントとなる内容にする予定です。
何度も言いますが「アイデア(内容)」は、著作権では保護できません。著作権が保護するものは「表現(創作したもの)」の世界です。
しかし、どちらもアイデア(ひらめき)があって、形になるものですから、著作権の世界でもこのアイデアという表現、創作の世界にもあるものです。
本内容は、全国の都道府県、市町村、学校、NPО団体、中小企業、noteの皆様、クリエイター、個人の方々を対象としているものです。また、全国の職員研修での講演先のみなさまにもおすすめしています。
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