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消費者と企業、これからの関係

こんにちは。「Tカードみんなのエシカルフードラボ」の中岸です。
「Tカードみんなのエシカルフードラボ」では、食の領域を中心とした生活者のエシカル消費に関してさまざまな視点で研究開発し、その成果を発表していく「エシカル消費研究会」を立ち上げました。

このコラムでは、「エシカル消費研究会」の活動の中で行った「エシカルに関する実態調査2021」について掘り下げながら、連載形式でエシカル消費の現状について考えてきました。

今回は「エシカル消費」に関連して消費者が企業にどのようなことを望んでいるのか深堀し、これからの消費者と企業の関係について考えていきます。


エシカルフードについて企業に望むことを聞いたところ、複数回答では「どの商品がエシカルかわかりやすくしてほしい」43.8%、「エシカルフードの価格を下げてほしい」40.4%、「どのような点でエシカルかわかりやすくしてほしい」39.7%が上位で、価格よりも「わかりやすさ」を望む人が多い結果でした。
ただし、最も望むことを1つだけ選ぶ形式(単一回答)で聞いたところ、最も多くの人に選ばれたのは「エシカルフードの価格を下げてほしい」でした。

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また、企業に今後どのようなことを望むか、自由に文章で記入する形式で聞いたところ、
「より理解しやすい表示をお願いしたい」
「親しみやすいような情報発信が店頭、ウェブサイトなどでたくさんされているとよい」
「もっと消費者を信用して過剰包装はやめて、本当の意味でのエシカルフードを目指してほしい」

といった声が聞かれました。

さらに、
「エシカルという言葉が流行っているからと、断片的な情報だけを公開し、エシカルという言葉を付けて商品を売ろうとするのではなく、信頼性のある情報公開を望む」
といった、『エシカルウォッシュ』を懸念する声もありました。


特に印象的だったのは、「もっと消費者を信用して過剰包装はやめて」という声があったことです。これまで、より安く、より利便性高く、より安全に、商品を作り消費者へ届けることが企業の目標となっていました。安全や衛生面など今後も変わらず必要になることはあると思いますが、その一方で、消費者の側では、過剰になっていないか本当に必要なことなのか立ち止まって考えている方がいることも事実です。消費者と企業、双方にとって「ちょうどよい」ラインを探ることは、今後必要になってくるのではないでしょうか。

エシカル消費研究会では、メーカー、流通企業のみなさまと共に、消費者基点でエシカル消費についての研究を進め、理解を深めてまいります。


Tカードみんなのエシカルフードラボ「エシカル消費研究会」
エシカルに関する実態調査2021
調査方法:インターネットアンケート
調査期間:2021年2月26日(金)~2月28日(日)
調査地域:全国
調査対象:16歳~69歳男女
サンプル構成:居住地8エリア×性別×年代を人口動態に沿って割付
サンプル数:3,000名

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