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映画 記事まとめ

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映画の感想文や、おすすめ映画について書かれた記事をまとめていく公式マガジンです!主にハッシュタグ「#映画」「#映画感想文」が付けられている記事を自動で追加し、紹介していきます。
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2024年1月の記事一覧

映画『哀れなるものたち』 18禁哲学映画(ネタバレ感想文 )

ド「フィクション」で世の中の「本質」を描く。私が理想とするタイプの映画です。 実話を元にした話って嫌いなんですよね、逆に綺麗ごと過ぎて。 ドフィクションで真実を射抜くのがいいんだよ! ただ、このギリシャ人監督ヨルゴス・ランティモスの監督作品は、これまで『ロブスター』(2015年)と『女王陛下のお気に入り』(18年)を観ていますが、今回の映画が一番分かりやすい。 正直、分かりやすすぎて物足りない。 なんか、世界の本質を突いた点では『逆転のトライアングル』(22年)に近い気もし

【シネマコラム】 拝啓、スピルバーグ様 002 

002. アカデミー賞なんかこわくない 前編 Edit & Text by Shigemitsu Araki いきなりなんですが、今回のオスカー(アカデミー賞の別名)で個人的に最も注目しているのはフランス映画『落下の解剖学』に主演したドイツ人女優ザンドラ・ヒュラーです。 『落下の解剖学』は、前哨戦としては第 76 回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルムドールを受賞、第81回ゴールデングローブ賞では脚本賞と非英語作品賞を受賞。 オスカーでは作品賞、監督賞、脚本賞、主演女優賞、

【映画】『枯れ葉』_または『コーヒー&シガレッツ』について

― 今日は映画についてです。 昔から映画ばかり観ています。高校では思春期のウヤムヤを誤魔化そうと、またはただの暇つぶしとして阿呆みたいに映画を観ておりました。 別に面白味のある独特なマニアックな方向へはいかなかったので、特殊に語れることはないのですが、観てきた監督を思い付いた順に並べてみます。 今年は年始に京都烏丸の京都シネマでアキ・カウリスマキの新作『枯葉』を観て、もう2024年の今年の一位が決まってしまったと思いながら劇場を後にしました。観た方はわかる方もおられる

映画「PERFECT DAYS」、外国人巨匠監督が下町目線で描いたTOKYO

映画「PERFECT DAYS」(独ヴィム・ヴェンダース監督)。渋谷区のトイレ清掃員である主人公・平山(役所広司)。その毎日の日常を淡々と描く寡黙な作品。世の中との関わりを自ら絶っている平山。しかし社会の側から、平山に接近して、あれこれお節介を焼く。金や車を貸してくれと懇願する部下、泊めてくれとやって来た家出娘(姪)、持ち出したカセットテープを返しに来る同僚の彼女、末期癌を告白する居酒屋女将の元夫。いい男には、自然に女性も惹かれる。それは平山がそれなりの過去を持っているからだ

【レポート】『きのう生まれたわけじゃない』2024年1月 京阪神公開!

新しい年2024年の『きのう生まれたわけじゃない』は、京阪神から始まりました。コロナ禍での公開となった前作『パラダイス・ロスト』に引き続いて、京都/出町座、大阪/シネ・ヌーヴォ、神戸/元町映画館の3館です。   ★出町座 1月19日・20日 先陣を切って1月19日(金)から公開の出町座に、まずは向かいました。京阪線の始発駅、出町柳を降りて橋を二つ渡って、出町枡形商店街が見えてくると、昭和にタイムスリップした気分になります。そのなかにある出町座の看板は、それにマッチした芝居小屋

【映画賞】第2回新潟国際アニメーション映画祭長編コンペノミネート一覧

昨年スタートした「新潟国際アニメーション映画祭」が今年も開催されることが発表され、1月19日にコンペディション部門の作品が発表されました。 長編アニメーションに特化した映画祭であり、さらに日本初上映作品が充実しているところが嬉しい点。今年のノミネート作品をざっと紹介します。 第2回新潟国際アニメーション映画祭コンペティション部門ノミネート作品アリスとテレスのまぼろし工場 第78回毎日映画コンクールのアニメ賞を受賞した岡田麿里監督の長編作第2弾。日本では昨年すでに公開され

カラオケ行こ!を観に映画館行こ!

カラオケ行こ!を観に行く。 その前にお昼を食べよう、マック行こ! 今までチキンフィレオとえびフィレオばっかり食べてきたのだが他のものも開拓していきたいな、ととりあえずいちばん安かったマックチキンのセットを。その浮いたお金を無に帰すチキンマックナゲット黒胡椒ガーリック。 写真を見て分かるようにこの席、日光がたっぷり降り注ぐぽかぽかカウンターだった。窓のブラインドを下げても太陽の温かさは負けじと私をぽかぽかにする。 しかし映画までまだ時間があるので暫くぽかぽかのまま本を読ん

私が一番好きな映画の話し

● 「好きな映画を言っていこうよ」 とあるCM撮影の飲み会にて 監督が一言。 「みんな好きな映画、邦画、洋画それぞれ言っていこうよ」 映像業界あるあるなのか、当然皆さん映画が大好きで熟知している分野だろう。 「へえ〜映像業界の人達って飲み会でこんな話するんだ〜」 と内心ドキドキしながら... 「タイタニックとかアルマゲドンとか超有名な作品とか言ったら素人っぽく思われるかな...」 「まったく知られてない映画を言って話が広がらないのも気まずいな...」 と焦りながら

哀れなるものたち【Jシネマレビュー#42🎬】

90年代の小説を映画化したシュール調な本作品🎬 ところどころに狂気と恐怖を感じるモンスター作品でした。 ↑あくまで個人の感想です ・内容     13 ・演技演出   15 ・視覚効果   13 ・音楽     10 ・エモーション 10 共感性を求めるような大衆的な作品ではないため、正直なところ、評価も難しく、やや辛めな評価となってしまいました😓 ただ、あくまで個人的な指標にあてはめると辛めの点数になったものの、作品としての魅力は数値以上のものがありましたし、映画

映画『哀れなるものたち』がフェミニズム作品として昇華されていくことへの違和感をメモしておく

ベネチア国際映画祭金獅子賞、ゴールデングローブ作品賞を受賞するなど、すこぶる前評判の高かった『哀れなるものたち』。 かねて日本での上映を楽しみにしていた俺は公開初日の朝8時30分、汚れきったトー横を通り過ぎ、何人もの水商売らしい男女とすれ違いながら、TOHOシネマズ新宿へ向かう。 きたこれ。やっと観られた。 『哀れなるものたち』が抱える軽薄さ 観賞前に抱いていた俺の期待は泡沫の、いや、胃酸発生装置を使った際に口から吐き出される残滓物の如くパッと消えた。 なぜか。

ロッテルダム国際映画祭 4日目

僕たちはとても人に恵まれているなと思っているのですが、ロッテルダムに来ても、同じように感じています。 僕が日本にいる時にZoomミーティングでお話を聞いてから、「この人と絶対に会いたい!」と思っていたんです。 言葉がとても真っ直ぐで、僕の心に響いたんです。 会うぞー会いにいくぞー!と思ったら早々に実現して、しかも、めちゃくちゃ仲良くなりました笑 めちゃくちゃ僕たちに良くしてくださる関係にまでなりました。 Hayetさんはこれまでカンヌやベルリン、トロントといった錚々た

哀れなるものたち

この映画は冒頭で、ブルーの衣装を着た女性が19世紀末のロンドンのビクトリア・ブリッジから身投げするシーンからはじまる。 そして、その身投げした女性のお腹には胎児がいた。 フランケンシュタインのような顔をした天才的外科医のバクスターは身投げした若い女性の肉体とお腹にいた胎児の脳を用いて、新たな女性ベラを作り出す。 天才的外科医バクスターは、そのベラを手元におき、その成長を観察しようとするが、ベラは次第に成長し思春期をむかえ、性にも興味を持ち、外界に跳び出したいと願うようになり

R&B映画の金字塔!『ブルース・ブラザーズ』を語る。

こんにちは、ぷるるです。 今日は1981年に日本公開された映画「ブルース・ブラザーズ」のレビューです。 「1981年・・・君、最近の映画は見ないの?」 いいえ、見ますとも。現代に生きるぷるるであります! ただブルース・ブラザーズは、私にとって抗えぬ魔力を持った特別な映画のため・・・一度がっつり語りたかったんです。 だから今だけ、ちょっとだけ! この映画トークにお付き合いくださいますよう、お願い申し上げ候でござりまする。 *今回は本当に長くなりましたので、目次をつけ

10. 25歳が憧れる、88歳の角野栄子さん

 88歳の角野さん。  25歳の私より、ずっと素敵に輝いてみえる。  2024年1月27日、映画「カラフルな魔女〜角野栄子の物語が生まれる暮らし〜」の公開記念トークイベントに行ってきました。 🧹角野さんの好きなところ  角野さんは、とってもハッピーで自由な雰囲気。私のあり方の方向性は、角野さんにヒントが詰まっている気がする。きっとそう。だから惹かれるんだ。 今の私は、なんだか窮屈な感じで、悩みでいっぱい。毎日あーだこーだ考えて、いつも新しいことを悩んでいる気がする。