ロッテルダム国際映画祭 4日目
僕たちはとても人に恵まれているなと思っているのですが、ロッテルダムに来ても、同じように感じています。
僕が日本にいる時にZoomミーティングでお話を聞いてから、「この人と絶対に会いたい!」と思っていたんです。
言葉がとても真っ直ぐで、僕の心に響いたんです。
会うぞー会いにいくぞー!と思ったら早々に実現して、しかも、めちゃくちゃ仲良くなりました笑 めちゃくちゃ僕たちに良くしてくださる関係にまでなりました。
Hayetさんはこれまでカンヌやベルリン、トロントといった錚々たる映画祭でも仕事をしてきた方で、今はロッテルダム国際映画祭の映画業界アドバイザーというポジションで映画制作者を様々な角度からサポートしてくださる方です。
オンラインで感じていた通り、厳しい意見もはっきりと言ってくれるけど愛情に溢れていて本当に素敵な方です。
この後僕たちのプレミア上映があるんです、って言ったら忙しい方なのにすぐに会場に駆けつけてくれたんです。3時間越えの作品を最後まで観てくれて、感想も聞かせてくれました。
そして今日はメンターミーティングといって、25分間1対1で会ってアドバイスをくれるセッションがあったんですが、余裕で時間超えて約1時間も僕たちのために色々とアドバイスをくれました。
あーもう最高。
前回の記事でプレミア上映の話をまとめきれなかったので、もう少しだけ。
上映前に登壇がありました。
ど緊張してますね 笑
登壇も緊張したけど、上映も緊張しました 笑
キャストも横一列に並んで観客の皆さんと一緒に観まして、彼らにとっても初の鑑賞になるわけでそこに対する緊張もあるんです。
そして、上映が進むにつれパラパラと退席者が出るんです。
「う」
とその都度なるけど、まあ長いし、万人受けじゃない作品であることは自負しているから仕方ないか。と思うけどやっぱり「う」ではありまして。で観てたら、退席した人が戻ってくるから「お」となるわけです。「あ」トイレか。と。
退席して帰ってこない人もいるので、パーフェクト!ではないけど、それでもトータルの退席者はかなり少なかったと思います。上映が終わった時には既に23時20分とかで、そこからさらに僕が登壇してお客様からのQ&Aコーナーがありました。3時間以上も観てさらに残って下さった皆様にはもう本当に感謝しかありません。(この時間までの上映にしては異例なほどQ&Aに人が残っていたそうで、とても嬉しかったです)
帰り際に皆さんには出口に立ってポストカードをお客様に手渡してもらったんですが、沢山の方からお声がけを頂いたようでそれも嬉しかったです。
俺だけだと心許なかったオランダへの旅が、今はこんなにもパワフルなグループになりました。
作品について。
観客の皆さんと一緒に観ていて、ここに来て初めて観客の皆さんに新たな発見をさせてもらえるとは思ってもみませんでした。
僕はこの作品に笑いの要素は入れていないつもりでいたんです。
だけど、作中に何度も起こる笑い(もちろん爆笑の類ではないですが)。
え?とは思うけど、でも確かに面白いんです。
それは面白い事をしようとしているのではなくて、人間を描いて、その人間達がちゃんとそこに生きているからこそ感じる人間の滑稽さで笑えるんです。
僕はそういうのを描きたかったし描きたいと思っています。できれば、意図的に。(今回は意図的じゃない箇所も多い!←ちょっと悔しい!)
それを体現したキャストの皆さんの力に改めて感謝しました。
「Ohー!!」「Oh no…」
という反応もまた、心の内ではなく声として漏れ出てくる様子は、劇場内に一体感が生まれて、それが心地よく新しい映画の鑑賞体験となりました。
僕がとても嬉しく感じている事は
ヨーロッパの人達からするとFar East、極東と呼ばれる東の果ての国である日本で作った作品が、ちゃんとヨーロッパの国々の人の心に届いているという事です。
そして、日本という国が高く評価されていることに、自国を誇りに思いました。
既にいろんな感情を経験させてくれているロッテルダム国際映画祭。
僕のIFFR(International Film Festival Rotterdam)は、まだまだ始まったばかりなのです。
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