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國學院大學とキャンプの意外な組み合わせが、noteで話題に。コンテストやイベントを通じた、新たなコミュニケーションとは

グローバルに活躍できる人材育成をめざし、つねに進化を続ける國學院大學。2021年7月には、公式note「キャンプを考える研究室」を立ち上げました。

 
noteでの活動を通じ、学外のひとたちともより広くコミュニケーションする機会をもちたいと、初年度から2年連続でnoteの投稿コンテストを実施。2年目となる本年は、オンラインイベント「人生を最高にするキャンプの楽しみ方」も開催しました。
 
國學院大學はなぜ、キャンプをテーマに発信しているのか? 広報としてnoteのコンテストやイベントをどう活用しているのか? 國學院大學総合企画部広報課の千家せんげ慶子きょうこさんにお話をうかがいました。

「コミュニケーションの場」としてのnote

ーーホームページやオウンドメディアもしっかりと運営されているなかで、noteをはじめた理由はなんだったのでしょうか。

千家 
ホームページやオウンドメディアでは、本学の教員に、自分の研究分野について語ってもらう機会が多くあります。しかし、どうしても内容が難しくなりがちで、読者層が広がりにくいという課題がありました。

國學院大學総合企画部広報課 せんげきょうこさんのお写真
國學院大學 総合企画部 広報課
千家慶子さん

大学として伝えたいことをしっかりとお伝えしながらも、もっといろいろなひとに読んでいただける内容にするにはどうすればいいか。
 
そこで、私どもと考えの近い方や共通項をおもちの方々と「コミュニケーションをする場としてのオウンドメディア」を、思い描くようになりました。
 
ただやはり、本学の既存メディアでそれを実行するのは難しい。そこで、noteを利用させていただくことにしたんです。
 
noteに決める前には、いろいろなWeb投稿サービスを調べました。そのなかでnoteを選んだのは、noteが「ものすごく多彩なひとたちが集まっている場所」だったからです。
 
人びとの多様化はどんどん進んでいます。教育においても、これからは中学、高校、大学へと進学するのが当たり前の世の中ではなくなっていくでしょう。ですから私たちも、メッセージを届ける対象を広げてアプローチする必要がある、と考えています。
 
noteには、ご自身の趣味や興味があることについて自由に発信されているクリエイターの方が、たくさんいらっしゃる。いろんなひとがいて、テーマに偏りがないことも魅力です。なかにはかなりマニアックな研究者肌の方もいて、「本学と親和性がありそうだな」とも思いました。
 
そして単純に、こういう方たちとコミュニケーションがとれたら、きっとおもしろいだろう、と考えたんです(笑)。
 
ーーキャンプをテーマにしたのはなぜですか。
 
千家 このテーマは、もともと別の職員の企画のもと、オウンドメディアで取り上げていました。
 
本学には野外活動を専門にする教員がいます。本学が力をいれている考古学の研究も、実は野外活動に深く関係する学問。ですからこれらをからめて分析したり、語り合ったりしたら、きっとおもしろくなるだろうと思ったんだそうです。

キャンプは近年すごく流行っていますし、本学にさまざまな専門分野があるなかでも、キャンプならnoteで多くのみなさんとコミュニケーションがとりやすいだろうと考えて、テーマに選びました。
 
noteでは少しカジュアルに、オウンドメディアではより学問的な切り口でキャンプを取り上げています。

2年連続でコンテストを開催したからこそわかったこと

ーーnoteで投稿コンテストを開催した経緯を教えてください。
 
千家 大学って、関係者や受験生、その親御さん以外の方々に関心をもっていただく機会が、すごく少ないんです。みなさんの生活からは遠い存在、というか......。
 
そのため、オウンドメディアで発信したことをSNSなどへ展開しても、みなさんからの反応を得ることが、いままではあまりできていませんでした。これでは、記事の内容に対してみなさんがどう感じたのか、把握することができません。
 
でもnoteを見てみると、いろんな企業がコンテストやイベントを実施されて、それに対して積極的にご自分から発信されている方々がたくさんいて。noteがコミュニケーションの場になっている。
 
私たちもこの場所でコンテストをやって、ぜひみなさんとコミュニケーションをしてみたいと思ったのが、コンテスト開催を決めた理由です。
 
ーーコンテストのお題は、1年目が「キャンプの話をしよう」、2年目が「キャンプの楽しみ方」でした。コンテストを2年続けて行うことで、テーマ設定に込める思いも、変わっていったのではないでしょうか。
 
千家 私は2年目から担当していますが、初年度は、どのくらいの人数が投稿してくださるか予測がつきませんでしたので、テーマに幅をもたせることにしました。「キャンプに関することならどんなことでも投稿いただけます」と。
 
実際、本当におおぜいの方からご応募いただいて。みなさんそれぞれ、キャンプの食事に力を入れていたり、ブッシュクラフトに凝っていたり、登山や川遊びにはまっていたり。自分の好きなカテゴリで一歩踏みこんだ楽しみ方をしている方が、多いことがわかりました。
 
より深い「キャンプの楽しみ方」を聞いてみたら、さらにおもしろい話が聞けそうだなと思い、2年目はそれをそのままお題にしたんです。
 
ーーコンテスト中、クリエイターとはどのようなコミュニケーションを紡いだのでしょうか。
 
千家 投稿いただいたみなさんに、できる限りのお礼をしたくて。記事をできるだけ早く読んで「スキ」を押したり、「ピックアップ作品まとめ」としてすぐに掲載したりするようにしていました。

投稿数が多いので、すべての方にコメントをお返しするのは難しいですが、noteなら「スキ」を押すことで相手にお礼の気持ちを伝えることができます。この仕組みには、たいへん助けられました。
 
コンテストでつながりができた方が新しい記事を投稿したときには、いまでもときどき、職員たちがお気に入りに「スキ」をつけています。
 
ーーコンテストの開催中や開催後には、どのような反響、反応がありましたか。

千家 「子どもの教育におけるキャンプの効能」をテーマにしたnoteの過去の記事が、すごくたくさん読まれました。約1ヶ月間で、数万PVほどです。

 本学のオウンドメディアに類似テーマの記事を掲載して、こんなに多くの方に読んでいただいたことはいままで1度もありませんでした。私たちも本当にびっくりしたんですよ(笑)。
 
note編集部がこの記事を「※今日の注目記事」マガジンに選んでくださってから、さらにまたPV数が伸びましたね。
 
「今日の注目記事」マガジン
note編集部が、いま話題になっているnoteの記事をジャンル別にまとめたもの。

noteのオンラインイベントで視聴数も増加

ーー今年はコンテストに加えて、オンラインイベントを開催しましたね。やってみて、どのようなことを感じられましたか。
 
千家 いままでにも、自前でオンラインイベントをしたことはありました。けれど、あまりおおぜいのひとに見てもらえていないのが課題だったんです。
 
ですがnoteのイベントでは、平日の14時開催にも関わらず、リアルタイムで100人以上の方が見てくださいました。
 
アーカイブ動画も、1200回以上(2022年12月2日現在)も再生されています。
 
▼イベント「人生を最高にするキャンプの楽しみ方」の動画アーカイブは、以下のリンクからご視聴いただけます

 
視聴中にコメントや質問をくださる方が多かったのも、特徴的でした。
 
本学で行うイベントではみなさん「大学のイベントだから、きちんとしたことを書かないと」と思うからなのか、なかなか書きこみをしていただけないんです。
 
でも、noteでのイベントなので、みなさん気楽に思ったことを書くことができたのではないでしょうか。
 
noteでイベントを開催することで、本学内のイベントでは出会えなかったであろうひとたちと出会い、コミュニケーションできたことは、私たちにとってすごく大きな収穫でした。
 
また、noteを利用している在校生や卒業生も多く、「うちの先生がnoteのイベントに出てる!」、「卒業してだいぶたつけれど、いま母校ではこんな新しい学問をやっているんだ!」といった好意的なコメントを、SNSで多数見ることができたのもうれしい結果でしたね。
 
ーーコンテストとイベントを両方経験した知見を活かし、今後noteでやっていきたいことはありますか。
 
千家 次回は、コンテストとイベントの開催時期を揃え、きっちり連動させて実施してみたいですね。どんな相乗効果が生まれるか楽しみです。
 
もしくは、まったく別の内容、別の時期に開催して、それぞれ異なったコミュニケーションの輪を広げていくのもいいかもしれません。
 
今後は、noteでキャンプ以外のテーマも取り上げてみたいという思いもあります。
 
noteさんはいつも、いろんな企画を用意してくださいます。私たちはそれらを活用させていただきつつ、オウンドメディアと連動させたnoteのつかい方を、これからも模索していきたいと考えています。


 ■プロフィール
千家慶子 國學院大學 総合企画部 広報課

大学広報の仕事は6年目に突入。現在はオウンドメディア運用を担当。

■アカウント紹介
キャンプを考える研究室

國學院大學の公式アカウント。さまざまな学問分野からキャンプを考えたり、キャンプ好きのみなさまの体験談をお聴きしたり。大好きなキャンプについて、だれでもあれこれ考えることができるような場所になることを目指しています。
note:キャンプを考える研究室


interviewed by 須賀原優希 text by いとうめぐみ


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