いつもの朝 新しい朝
のたりのたりのなまけも 2021.10.23
おかあさん、、、だっこ、、、
昨夜は、
小さな声と体を抱きしめたところで、
私も眠りに落ちたようだ。
もう朝か。
猫のモチが、ぶるにゃぁん、と
朝のすりすりをしてくる。
おはよう、モチ。今日もかわいいね。
一緒に外に出たがるモチを横目に、
外の小さなターコイズ色の椅子に腰掛ける。
しっとり涼しい朝の空気の中で、
白湯がじんわりと染み渡り体の温度が上がっていく。
霧か霞かを纏った白く柔らかそうな空に、
鳥の姿がくっきりと浮かび上がる。
自分の姿は、この空を背に、どのように見えるのだろうか。
自分の姿とは。
自分とは何者か。
アイデンティティとは。
広島に生を享け、
アリゾナ、ニューヨーク、ニューメキシコ、そしてコスタリカへと、
どこからともなく吹いてくる風に導かれ紡がれてきた、
魂の物語を読み直す。
暮らす地がどこであろうと、
自然としっくりと馴染む流れは必ずあるもので、
ゆらりゆらりと流れ流れて、今日で三十九年。
その流れの源流にあるのは、
たぶん、
何もまとわりついていない真の自分。
夜が明けて、
今日という日のこの朝も、
物語の一部になっていく。
この朝がどこに向かって流れていくのかなんて、
考える必要はない。
いつの日かどこかの空を背に浮かぶ私の姿は、
何かの形をしているかもしれないだろうし、
もしかしたら、
自分の輪郭など気にしていないかもしれない。
ただ
いつの日でも どこかの場所でも
その地と人間の境界を超えて
音を奏でていきたい
改めて そう思う
いつもの朝
新しい朝
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