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無口な歌詞

1,610
あの日から、やめられない作詞。 歌い出してくれたら嬉しいのに。
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星にもなれなくて

星にもなれなくて

金網にもたれて
見上げれば空も遠く
吐いた煙まで
呑み込んでしまう
.
欲しかった
手を伸ばすほど
押し遣っているような
.
せめて
一瞬でも
輝きたくて
堕ちてみようかと
風を浴びたり
そこまでしても
あと一歩が足りなくて
星にもなれなくて
戻れなくて
黙って笑った
.
.
憧れに限って
振り向けば影も青く
読んだ続きまで
染め上げてしまう
.
欲しがった
目を瞑るほど
追いかけてくるような
.

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作用し合う

作用し合う

最後には
勇気だったと
見上げる壁の高さに
恍惚と笑む
.
堕ちる果実の潔さからも
滲んでならない
猜疑心
.
物理的な距離では
測りきれない
曖昧な形
磁石が引き合うように
ある一定を超えると
作用し合う
願ってもみないままに今
どちらかの面は
静かに待っている
互い違いで
やっと
.
.
最初から
一つだったと
見透かす振りの上手さに
嘆息を呑む
.
朽ちる果実の美しさからも
香ってならない

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らしく泣け

らしく泣け

片方だけ
止まらない
待つしかないから
黙ってしまう
.
目の当たりにする全てを
洩れなく捉えたまま
ゆっくり忘れてあげる
.
なかったことに
なっておくれ
どんな手品よりも
素晴らしく
タネも仕掛けも夢も希望も
一つと残らず
なかったことに
なっておくれ
どうか今はちゃんと
らしく泣け
.
.
永遠とは
変わらない
これしかないから
頼ってしまう
.
身に憶えのあるいつかを
あえなく逃したまま

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由来

由来

選べなかった
だから
選ばされた
そんなことだろう
.
限りある声の中
含みを持った
子守唄
.
いずれ遠い何処かで
同じ吐息で眠る
よく似た君に捧げたい
その優しさは
どんな由来なのか
知る権利が
あるということ
もしも忘れてしまっても
なかったことにはならないから
.
.
較べなかった
だから
較べられた
そんなものだろう
.
果てしない未知の外
終わりを待った
わらべ唄
.
いつも柔い何かを

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リドル・ストーリー

リドル・ストーリー

失くしただけならば
見つければいい
じゃあ、
あなたのことだったら
どうすればいいの
.
幽かな影すら
消えてゆく
呼びかける声はなく
.
倒叙形式に則って
紐解いてみれば
ありふれた結末にだって
心は動くのか
愛だなんて
言わないでおくれ
もっと判り易く
私は泣きたいのだから
ずっと静かに
.
.
止まっただけならば
始めればいい
じぁあ、
いつものことだったら
どうしたかったの
.
確かな夢す

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再現ドラマ

再現ドラマ

要らないと言ったのは
そっちだったのに
黙っていれば
もうそれまでなのか
.
消えた光に
細めた目
遠くなってゆく
.
誰かのせいにしたままでも
わりと暮らせてしまう
二度寝のついでに
夢と混ざって
あとで思い出そうが
どれも同じ
坦々とした日常
そんな再現ドラマをまた
演じているような
懐かしい普通
美しい苦痛
.
.
知らないで待ったのは
どっちだったっけ
願っていれば
もうそれこそなのか
.

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ブレス

ブレス

振り向かない
それだけが
最後の意地だった
今さら
.
冷たい雨
降り頻る中でも
濡れない頬
.
やっと
君に逢えるんだね
写真のようには
笑えないが
とっても嬉しいんだ
ずっと
もうずっと
願っていたけれど
それももうこれで終わり
息を一つ
小さく吸って
呑み込んで
.
.
抱き寄せない
それなのに
恐らく好きだった
何より
.
明るい星
鳴り響く中でも
差さない傘
.
きっと
すぐに判るだろう

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upcoming

upcoming

朝になる瞬間が嫌い
カーテンを閉めていても
目を瞑ったって
容赦なく光は満ちてくるから
.
なす術もなく
私はまた
黙ってそこに落ちる
.
知らない方がよかったと
後で思うくらいならば
忘れてしまう方が
よっぽど楽なのかな
冷たいフローリングの肌触り
もたれれば仄かに温かい冷蔵庫
いつだって思い出せるのに
何故か淋しい
いつも淋しい
理由ばかりが正しい
.
.
朝を待つ退屈は普通
コーヒーが冷めて

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独り善がり

独り善がり

最悪から考えた
だからかな
その涙にもきっと
道筋があった
.
愛の複数形
それは
まだ誰も知らない
.
目を瞑ったまま
二人になる
離した手から手へと
送り合う何か
暗闇が
光を食う
それだけが真実になる
その時になって
抱きしめる
そっけなくも
強く
.
.
贅沢にも諦めた
そしたらば
この心にもちょっと
傷痕はあった
.
夢の及第点
それは
まだ誰も知らない
.
気を遣ったまま
一つを取る

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膨らみ

膨らみ

君が幸せだと
僕も嬉しい
そんな気持ちのことを
何というのだろう
.
果てしない旅
振り返る度
思い出を滲ませる膨らみ
.
際限なく
遠くまで行きたいと
道を捜すけれども
そういうものは
いつか何処かに繋がっては
同じ所に帰ってくるんだ
地球が丸いから
それは仕方ないとして
それでも僕は
進みたくて
前でも後ろでも
上下左右
斜めにだって
.
.
僕の幸せには
君が不可欠
そんな気持ちのことを

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ラブレター

ラブレター

きっと全ての音楽が
等しく知る海を
眺めるだけで
涙が止まらなくなるような
.
誰かのことを
ふと思い出す度に
また流れる
.
欲しかったのは
いつものこと
欲しがったのは
誰かのもの
曖昧であるべきなのに
名前をつけたから
生きてしまった
終わるために
始めてしまったんだ
.
.
きっと一つの真実が
静かに啼く夜を
信じるだけで
元には戻らなくなるような
.
何彼につけて
すぐ諦めるはずが
また

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都会の案山子

都会の案山子

大事なものであればあるほど
壊れないようにと
もっと大事に扱うけれど
それを優しさとは思えない
.
三度目にして
ようやく叶った夢が
何故か懐かしい
.
この街は
転がりながら
変わったふりをする
厚塗りのメッキが
やがてその重さに耐えきれず
自然と崩れてゆく様を
それすら
ショーとして
輝かせてしまうから
そんな中で
凛と立つ案山子になる
.
.
特異なものであればあるほど
明かさないようにと

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花の名

花の名

それでも私は
向き合わずにはいられない
いつか悔やむとしても
今を蔑ろにしてまで
知りたい明日なんてない
.
.
何かの割れる音で
目を覚ました
朝というにはまだどこか
冷た過ぎる光の中で
.
幽かに灯る
命が笑う
こんな世界を
.
それでも私は
向き合わずにはいられない
いつか悔やむとしても
今を蔑ろにしてまで
知りたい明日なんてない
独り言ちる
いつまで経っても
思い募る
最後の最後に
祈って

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新品の灰皿

新品の灰皿

暇つぶしに
点けた火では
汚らしく
ただ燃えるばかり
.
夜空に
押しつければ
星が焦げてくすぶった
.
消せない
こんな新品の灰皿に
捨てるような
吸い殻はないと
今さら思ったところで
減ってゆく時間と長さが
妙に生々しく
私を最短距離で
見つめてくるから
黙るだけ
.
.
好き嫌いに
混ざるなんて
面倒臭く
また泣けるくらい
.
夜風に
立ち止まれば
星が溶けて転がった
.
足りない
こんなち

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