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猿☆人間
2021年4月30日 06:23
積もる話の棒倒し大事なところを崩してしまわないよう壊してしまわないよう遠くなったタケナワ.空いたグラスを何度も口へ運ぶものだからそろそろかってね.最後の一杯ジントニック頼む唇が少し震えるきっと明日には思い出せるものも多くはないと置いた手に重なったのは同じ温度の他の肌色..最後の一杯ジントニック緩むネクタイに軽く零れるきっとこれから口火を切ることが一
2021年4月29日 14:11
いつになく心細いのにいつになく清々しいいよいよ自分がよく判らなくなる.差し込まれた衣装に袖を通す着せ替え人形になっても表情が見つからない.ハローハローハローハロー増えるばかりのバリエーション溢れ返るのはクローゼット泣きそうな曇り空ハローハローハローハロー消えるばかりのイミテーション花が開くのはリローデッド転けそうな下り坂..いつになく涙脆いのにいつになく
2021年4月28日 07:39
忘れられたように誰かの家の窓辺からこちらを見ているあの人形の瞳が誰かに似ている気がした.そうか今朝の歯磨きすすいだ後に上げた顔.彼女は淋しくしていたか私がそう思っただけか窓にもたれて眺める街並み立ち止まっただけで初めから知らないふりをしてこぼさないようにまた笑う私たち..忘れられたように静かな部屋のテレビからだらだら流れる再放送のドラマをぼうっと見ない
2021年4月27日 05:53
世界地図をひろげて目を瞑ったまま指を落とした場所それが海の真ん中だとしても何だか愛おしく思えた.限りある星と憶えきれない星を線で結んだだけ.世も末と誰に言われたのここに来てもまだそう思うの大きな影を夜と呼び明るい嘘を朝と呼ぶならばまだ名を知らないだけそんなものばかりだろう..高いビルを見上げて手を伸ばしたまま風を掴んだことそれがただの妄言だとしても
2021年4月26日 07:25
何も言わなくていいよ今日は黙っていようその方が感じることも多い.何も知らなくていいよ今日は笑っていようその方が見つかるものも多い.空っぽの手の平で伝えたいのです.心を込めて目一杯叩くたびに響く揺れる言葉から洩れた大事に返したいこと世界の時計を一秒間止めてでも送りたかった気持ちの分長くなる喝采おめでとう..誰も行かなくていいよ今日は迷っていようその方が出逢
2021年4月25日 08:05
手をかけるほどに手放したくはなくなる悪いひとだねいつまででもきっと.青いリボンだけ綺麗に外せばあとの祭り.わた菓子はなく金魚すくいも射的やくじ引きも浴衣の君だって居ないからつまらなそうにするそのままのふたりからほどけてゆく影消えるまで..目をつけるほどに見透かしたくはなくなる駄目なひとだねいつまででもずっと.服のボタンから静かに外せばあとの祭り
2021年4月24日 07:55
信じていたはずの真っ暗な空が優しいだなんて片耳だけがまだ熱い.憶えていたまでの真っ青な歌が正しいだなんて片耳だけがまだ熱い.狭いリノリウムの廊下あの鳥になれるのならばもう半分も掴まえられますか.不安定な周波数に乗ってこの夜が波打つ間際帰りたくなかった街だから余計に輝いて見せるんだだからせめて一番綺麗な思い出にするの一番小さな月になるの..抱えていたはず
2021年4月23日 07:05
福神漬けを買い忘れるでもまあ別にいいかってまっすぐに帰って昨日のカレーを食べる.日々がそんなもので出来上がっていることを知るまでの青春.莫迦にできない程の数の夢が今日も使わずに捨てられる上げ過ぎた棚はもう届かなくていつぞやに飾った写真の中埃をかぶって笑っている少年に訊く..大事なことを言いそびれるでもまあ次もあるかってあっさりと切り替え溜まったドラマを流す
2021年4月22日 05:39
砂場に建設した自慢のお城が雨で壊れてしまった誰かのせいじゃなくてよかったとも思った.煙草を吸いながらベンチに座る顔を向けた先に懐かしい形.数ではないが確かなもの幾度となく繰り返されるその途中だったんだあの日も今日もそんなことばかりだけれど愉しかったそれだけは僕のもの..砂場に開通した地下のトンネルが雨で崩れてしまった誰かのせいじゃなくてよかったとも思
2021年4月21日 07:20
せかいの大きさはあなたの大きさ見よう見まねだってりっぱな勇気.じょうろの雨がふってくもの巣がきらりよく見ると虹.たすけあって育つ小さなせかいで自由はだれのものでもないちゃんとつかれた夜にふとんの中でねむれるなんてこっそりにやけちゃうよおやすみなさい..せかいの優しさはあなたの優しさかって気ままだってすてきな勇気.いっしょの月を見ればすんだ目にきらり
2021年4月20日 07:13
苦手な帰り道はどこまでも長くてまた明日もあるのに肩を落として歩く.三つ目の曲がり角に来てふと立ち止まったら動けなくなった.もう二度とバイバイを言わないようにこのまま窓を締めて淋しさから逃げ切りたい似たようなことを思ってくれる人が他に居るとすればそれこそ僕も一緒に逃げたい..見知らぬ分かれ道はまだ心細くて面影もないのに背中を追って走る.四つ目の曲がり角
2021年4月19日 07:43
あーあ、やっぱりココアにすればよかったそんなことばかりだよずっとこれから.手の平ではおさまらないから左右のポケットも後ろのポケットにもパンツの中でも入れたんだほかほかの秘密.泣いてしまえばいい笑えるようになるまで泣いてしまえばいい笑えるようになるまではずっと傍に居るからさいつまでも何回でも間違えてやろうぜ..あーあ、やっぱりバニラにすればよかった似たこ
2021年4月18日 05:52
泣けと言い聞かせれば際限もないのに涙を止める芝居は未だに上手くならなくて.間延びする夜は季節と反比例少しずつずれてゆく.色のない涙は冷たくて音のない涙は重たくてどうすることもできないともうそのまま寝てしまう泡沫の夢の中ではせめて安らかであれと願いながら..待てと言い聞かせれば躊躇いもないのに歩みを止める理由は未だに見つけられなくて.背伸びするバラは
2021年4月17日 07:34
こんな日は決まって怪我をする些細な切り傷がやけに痛くて口走りそうになる言葉が控える心.測ったことはないですが猫の額ほどの狭さなのでしょう.深呼吸をしたってまだ足りない好きなお菓子を食べてもまだまだ足りない自分の機嫌の取り方を誰かが知っている訳もないから気が乗らなくたって過保護に可愛がってあげるこんな日くらいは..そんな目に合っても莫迦にする腐した言い