ポケットモンスターとの出会い

noteを執筆するきっかけになった以上、やはりこれは書くべきだろう。ポケモンの話。

今やワールドワイドに世界中で愛されているけど、その昔海外で展開しようとしたらpocket monsterがチンコの隠語だと言う事がわかって急遽Pokémonで通したという逸話を持つ不思議な生き物。ポケットモンスター、縮めてポケモン。

それこそピカチュウが可愛い!とかイーブイが愛おしい!とかAS252余りD振り意地っ張りスカーフ持ちヘラクロスが尊い!それを使いこなす鼻セレブさん好き!とか若い女性をも魅了するポケモンですが、初代赤緑が発売した時の初動はハッキリ言って大滑りしてました。

よく覚えとるけど俺が小学3年生くらいの頃かな。テレビでひっそりとCMをしてたけど全く話題になってなかった。若い女性が通信ケーブル振り回しながら公園でゲートボールやってる爺さんの集団に「私のポケモンと勝負しない?」って話しかけて微妙な空気になるシュールなCM。独特のセンスしてやがる。

当時親父が購読していたファミ通においても、レビューでクッソしょぼい点数付けられる始末。話題になってからは毎作満点近い点数出してる辺り、ファミ通編集部は本当にプレイしているかも疑わしい。ジョジョの奇妙な冒険オールスターバトルに満点出してたしあのレビューはクソ。はっきりわかんだね。

なので発売してすぐにドカーン!と来たと言うより全国のキッズ達の口コミでじわじわと有名になっていって、気がついたら皆やってたってのが当時の印象。インターネットも存在していないのに口コミの力というのは半端ない。昔流行った替え歌とか当時の小学生は皆知ってるところからも窺い知れる。

俺自身はクラスの菅野君の家に遊びに行ったら買ったばかりのポケモンに夢中になっていた菅野君が「タケシ強ぇ!イワークやべぇ!」とか言ってるのを見てポケモンが一気に身近な存在になりましたね。その時、俺は俺で菅野君の父親の隠してたエロ本を見つけてしまい、「この本すげぇ!お前の父ちゃんやべぇ!」とそっちに夢中になってました。今思えばあれが俺とポケットモンスターの出会いでした。

当時はスーパーファミコンとゲームボーイを繋げる機器なんてのもあり、わざわざテレビに繋いで俺にも画面が見えるようにしてプレイする心遣いに感謝するでもなくエロ本をガン見。ニビシティ在住の半裸のタケシよりも、都内在住の半裸の奥様の方が大変な事になってたし、岩タイプのジムを攻略と言うよりスポーツジムで会った奥様が攻略される記事がアツい。

菅野君がハナダシティにたどり着いてカスミの「おてんば人魚」という肩書にドキドキしながら戦い始めた頃なんかもう俺は俺で「静粛な奥様が一転おてんばに!」みたいな別の見出しでドキドキしてた。スターミーのバブル光線が強いとかそんなもんどうでもいい。こっちのバブル光線がすげぇと。今でもカスミを見るとカメックスみたいに亀甲縛りされた人妻のエグい写真が浮かぶ。俺にとってポケモンとの出会いは性の目覚めでもあるわけですよ。

そんな感じで気がついたらポケモンはもう社会現象に数えられる大流行を起こしてまして。いつの間にかクラスの殆どの男子がポケモンの赤か緑を所持している異常事態になってました。

そんじゃあ俺もポケモン買うわと。いっちょやったりますわと。渡りに船とも言えるタイミングで当時、コロコロコミックで赤でも緑でもない限定版のポケモン青を応募した人に送るよ!ってキャンペーンやってたんで飛びついた。ハガキを送って郵便局から3000円払ったら全員にポケモンが届くんですぐに俺もポケモントレーナーの仲間入りよ。3000円。当時の貨幣価値にして約3000円である(アカギのナレーション)

でも小学生にとって3000円ってデカい金額なんですよ。手元にあったお年玉の残りが急に惜しくなった当時の俺はハガキだけ出して金は払わずに放置しまして。その内応募した事自体を忘れてたんですけど何の手違いか、コロコロプレゼント係からポケモン青が届いたんですよね。パッケージにはあの日見た亀甲縛りされた人妻みたいなカメックスが描いてあるポケモン青。これが俺のトレーナー人生の始まりでした。

今でこそポケモンはね、戦わせなきゃダメだよと四天王のキクコみたいな事を言ってシナリオの部分は買って3日くらいでぶっ飛ばしてネットで対人戦に勤しむ俺ですが当時は新鮮な気持ちで冒険をしてましたね。シナリオを噛み締めるように楽しんだ。

何故か半裸のニビシティジムリーダーのタケシ姿に菅野君の家で見たエロ本を思い出し、ゴールデンブリッジのきんのたまおじさんにそこはかとない下ネタに菅野君の家のエロ本を思い出し、おてんば人魚カスミとの戦いで菅野君の家のエロ本を思い出し、相棒に選んだゼニガメがカメックスになってやっぱり菅野君の家で見たエロ本を思い出す。シナリオの至るところで菅野君の父親の性癖がスパークする。

ちなみにこのポケモン青ですが、赤や緑にしか出ないポケモンがいても青にしか出ないポケモンっていないんですよ。青を買った時点で結構なディスアドバンテージを背負う事になる事を後に知ったね。やっぱ亀甲縛りされた奴がパッケージの青はダメだなと、金払ってない癖に一丁前に不満を漏らした思い出。

その後もなんだかんだ新作が出る度につい買ってしまうというか。小学生の時にワンピースが連載開始して未だに惰性でなんとなく追ってるみたいな。ポケモンも新作出たしとりあえずやっとくかって感じで追ってる内にポケモン対戦の奥深さを知り、後は沼にズブズブと。4世代ぐらいで3値を知って対戦にハマってからずっとヘラダース使ってた俺みたいなのはちょっと変わり者かもしれんけど似たような人は多いと思うんですよ。

特に俺と年齢が近い人は小学生の頃にあのポケモンブームを経験してゲームは勿論、アニメは始まるわ、グッズもポケモンだらけで、カードダスでポケモンのカード集めて、朝メシにポケモンパン食ってみたいなポケモンまみれな生活を送ったんで特別な感情みたいなのを抱いてる人が多いんじゃなかろうか。思えばあの性の目覚めからずっと俺の人生にはポケモンがそばにいた気がする。

おかげさまで初代赤緑の発売から20年以上経っておっさんになってもまだポケモントレーナーを名乗るアダルトチルドレンになってしまった。でもポケモンをやってなきゃ知り合えなかったであろう人達と仲良くさせてもらってるんでね。

いつか我が子もこういう、長い時間をかけて楽しめる奥深い趣味に出会えると良いなと思うし、その思い出を見つめ返すとノイズのように出しゃばってくる変なエロ本と一緒に出会うようなことが無い事を願う次第。菅野君の父親のせいで俺の思い出が歪むんだが?










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