見出し画像

自然のままを大切に、健康な牛から生まれたオーガニックチーズ

ノースプレインファームで、チーズづくりが始まったのは今から約32年くらい前。始まりは「丸いチーズをつくりたい。」ということからでしたが、「大切な原料乳を大事に使い、自分達が安心して食べられる乳製品を、自分たちの手でつくる。」という想いにかわりました。

世界中には何千種類というチーズがあります。ノースプレインファームのチーズは、パスタフィラータタイプと呼ばれる「モッツァレラチーズ」、セミハードタイプの「ゴーダチーズ」とそのバリエーションです。

私たちのチーズは、酪農家としての牛乳をはじめとする乳製品製造の1アイテムであり、シンプルなおいしさを目指すこと、あくまでも私たちらしいチーズにしたいこと原料乳を大切に使いたいことを考え、現在の種類にしています。


自然の味をそのままいかすために大切なこと

ノースプレインファームのチーズは季節のミルクの風味をそのままいかすため、牛の健康をとても大切にしています。牧場では、化学肥料や農薬は使用せず、牛の排泄物を畑に戻す土作りからはじめ、風土を生かした牧草を育てています。

春から秋にかけての放牧地、およそ50頭の乳牛たちは、牧草を食べたい時に食べ、眠りたいときに眠り、あっちに行ったりこっち来たり。晴れた澄んだ空気の日も、ジリと呼ばれる海霧に包まれた日も、太陽の光を浴びながらのんびり気ままに暮らしています。

自由気ままにのんびり過ごす牛たち

猛暑の日は牛舎で涼ませる、大雨の日は牧草を踏んで傷めないようパドックで過ごさせるなどの管理はしますが、できるだけ自然に合わせ、自然のサイクルで健やかに牛を育てたいと考えています。

そして、おいしいチーズづくりには、おいしいミルクが必要になります。そのためには、牛にストレスをかけないこと。もしかすると、ある程度のストレスはよい影響があるのかもしれませんが、牛は話してくれません。注意深く観察し、データを取ることの繰り返しです。

牛は生き物ですので、飼料、気候、活動量などさまざまな要因によって、搾られるミルクにも風味の違いが生じます。私たちはこの、味の変化をミルクの個性ととらえ、それも生かしたチーズづくりをしたいと考えています。

牛の健康は牧草づくりから

ノースプレインファームのチーズづくり

本来の酪農の意味である、乳製品の製造までが酪農家の仕事。と、考えているノースプレインファームのチーズづくりは、生乳をおいしくいただき、無駄なく使いきるための大切な仕事の一つです。

私たちが考えるおいしさとは、シンプルに新鮮さと、そのものの味をいかすこと。工場に運ばれた生乳は、できるだけ早く製品に加工する、ミルクが持つおいしさを引き出せるような工夫をする、すべての製品に共通した考えでチーズも同じです。季節のミルクの特徴は、チーズにも反映されます

乳牛は子牛を出産し、搾乳が始まったら、次の出産前までは休まず搾る必要があります。毎日搾らなくては牛にストレスがかかったり、病気(乳房炎など)になることがあるからです。

ただ、消費の場ではいつも同じ量の牛乳が必要とされるわけではありません。需要があって供給が発生する。牛乳も同じです

そんな、毎日搾る必要がある牛乳(生乳)は、一般的には供給が過剰となると保存がきくバターや脱脂粉乳などの製品に加工されますが、状況によっては廃棄されることになるかもしれません。最近のコロナ禍で「生乳が廃棄される」と、メディアでも話題になったのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。

私たちの業界では牧場での牛乳の廃棄のことを生産調整といっています

私たちはそういった、廃棄する牛乳をなくす。牛たちからいたただいた、大切な牛乳を余すところなく使い切りたい。そんな想いもあり、生乳よりも保存ができるチーズづくりをしています。それが、酪農家の責任でもあると思っているからです。

現実として、私たちができる長期の牛乳の保存は、熟成タイプのチーズをつくることしか方法がありません。それは、余裕ができた牛乳をおいしくいただく方法でもあります。

熟成タイプのチーズの「新鮮さ」は、新鮮なミルクからつくることととらえます。新鮮なミルクから、乳酸菌と酵素の働きで「旨み」を出しながらも、原料乳の良さを感じさせる。そんな製造、熟成方法を目指しています。

できたてのモッツァレラチーズ

それぞれのチーズの特徴

ノースプレインファームでつくっているチーズは、ミルクの味をストレートに感じることができるフレッシュタイプ(モッツアレラチーズ)と、時間をかけることで味わいが増す熟成タイプ(ゴーダ、ハード、セミハード)の、大きく分けて2種類です。

●おこっぺ有機モッツァレラチーズ
工場に運び込まれた牛乳から、その日の内につくり上げるフレッシュなチーズです。ミルクの風味たっぷりの、クセがない軟質タイプのチーズで、そのまま食べると、ぷにゅっとした独特の歯ごたえが楽しめます。

モッツァレラとは、イタリア語で”引きちぎる”という意味。サラダに好まれるほか、加熱するとよく伸びますので、ピッツアにも美味しいチーズです。
扱いやすい真空包装をしています。

加熱するとよく伸び、ミルクの風味も増します

●おこっぺ有機ゴーダチーズ
クセが少なく、クリーミーで食べやすいのは、原料となる牧場の搾りたてミルクのおいしさがそのまま生きているから。夏と冬とでチーズの風味が微妙に変わります。チーズ担当の職人が心を込めて仕込み、熟成室で3ヶ月以上寝かせます。その間、乳酸菌由来の酵素のはたらきで熟成が進み、うまみ成分が増していきます。

半硬質タイプで、そのまま食べても美味しいチーズです。料理の素材としても幅広くお使いいただけます。

直営店ミルクホールの人気メニュー「ゴーダチーズハンバーグ」

●おこっぺ有機スモークチーズ
芳醇でクリーミーなゴーダチーズを、北海道中川町のサクラのチップでじっくり時間をかけて燻した、本格派のスモークチーズ。あめ色に燻されて香り付けがされ、表面がほどよい硬さになります。食感、味ともに、ゴーダチーズとはまた違ったおいしさが楽しめます。

お酒のおつまみのほか、グラタンなどの料理に使っても、その独特の風味が生きてきます。

●おこっぺ有機ハードチーズ
ゴーダチーズをベースにしてつくった、1年以上熟成させるノースプレイン ファーム・オリジナルレシピのハードタイプチーズです。自社牧場のミルクの味を残しながら、旨みが増し、より深いコクと味わいを感じられます。

●季節の有機セミハードチーズ
季節のミルクの風味を味わえるよう、全乳(搾ったそのまま)でつくったチーズ
です。ミルク感を残し、若めの熟成でお届けします。たとえば、春は放牧初期のミルクで青草の風味が強く、夏は放牧、秋は放牧草から乾草やサイレージにかわっていき、冬は脂肪分が上がってコクがでる、などのような変化が楽しめます。

季節ごとの味が楽しめる、搾りたての牛乳の味を大切にしたノースプレインファームの有機ナチュラルチーズ。ぜひ皆さまも味わってみてください。

ノースプレインファーム ナチュラルチーズ

▼こちらの記事もオススメです


ノースプレインファームで一緒に働きませんか?
農場スタッフ、製造・検査スタッフ、営業販売スタッフ、レストランスタッフ、今までの経験をいかして、一緒に会社を良くしていく仲間を募集します。
新規事業にともなう求人について
現在、上記職種のほか以下の新規事業に携わっていただける方を募集しています。
・ペットフードの開発
・地域資源を活用した体験プログラムの提案
・宿泊業務(経験者)
※既存の業務にも関わっていただきます。
詳しくはこちらからお問い合わせください

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?