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絵でフリーランスするにはどうすればいいのか

絵は夢のある職業です。
今日この記事を読む方に、「絵は夢のある職業」これが非常に重要なワードになります。

まず、夢のある職業は2種類あります。
「搾取できる型」か「敷居が高い型」で、両方の特性がある職業もあります。

このうち、搾取可能な業種というのは、不当に安い給料でも労働者が無限に働いてくれる業種です。

なぜ搾取が可能なのかというと、労働者側が勝手にやりがいを持ってくれるので、給料が低くても成り手が尽きないからです。

搾取型は音楽、漫画家、声優や俳優、お笑い芸人、Youtuberなど多くの業種が当てはまります。浦安の某遊園地のキャストもそうです。

一方で敷居が高い型のものは、弁護士などの高難易度士業、医者、教授、航空機パイロットなどが当てはまります。

「夢のある職業」のうち搾取型は「多くの人が合理性を無視してでも人生を賭けて就業を目指す仕事」で共通しています。

例えば絵の仕事はほとんどが薄給ですが、大手企業に入るより狭き門で難易度が高いです。にも関わらず絵の仕事を目指す人は無限にいます。

合理的に考えればより楽で高級取りになれる大企業就職を目指すのが良いはずですが、実際には多くの人がそれ以上の努力と時間を使って世間平均からすると圧倒的に給料が低い絵の道を目指します。

ここではこれが良い悪いという話ではなく、「夢のある職業」というのは普通の市場原理が働かない。世の中の失業率や売り手・買い手市場などの動きはほとんど参考にならない。という理解が大事です。

絵には「夢見税」がある

絵の仕事はほとんど、夢のある搾取できる職種に当てはまります。
この職種は、いかなる状態でも買い手市場、つまり採る側が圧倒的有利なことが多いです。

そのため、給料は安くなりがちです。
もちろん売れっ子の画家などは別ですが、そういう方々は別格で一般の絵の仕事とはかけ離れています。

どちらかというと、絵の仕事というより知名度を利用した広告業に近いので、ここでは触れません。

このように、夢のある職業には世の中の一般的な仕事の給料より安く相場が設定されるため、一種の税金のような負荷があります。

このように、まず「稼ぎたいから」という理由だけで絵の仕事を目指すのは、お門違いでありもしそれを目指すなら年収が高い大手企業総合職を目指した方が、可能性が高いでしょう。

その上でフリーランスになりたい人へ

これらを理解した上で、なお絵でフリーランスを目指したいという方は、絵の仕事を目指す価値があるはずです。
では改めて、フリーランスになるためにはどうすればいいのか。

そのためにはまず就職です。

なぜ就職するのか、というと絵の仕事をしたいという人は無限にいるので、未経験者はそもそも対象外となるからです。

最初からフリーランスになる道がほぼ閉ざされているのだから、経験者になるためにはどこかに就職しないとなりません。

もちろん営業力が高ければ最初からフリーランスになれる要素がある人もいます。

もしあなたが道端の石ころを無加工でそのまま100万円で企業に買ってもらえる営業力くらいあれば、いきなりフリーランスも可能そうです。
そのような営業力がないなら、どんなに画力があってもいきなりフリーランスは難しいです。

採る側としては、フリーランスを雇う上で最も問題となるのは技能や画力ではなく仕事として成り立つかです。

技能が十分にあるとしても、就業経験がないと工程を熟すことができなかったり業界のルールが分からず教える手間が掛かって無駄になってしまいます。
だから業界経験はほぼ必須になります。

まずは絵の会社に就職しろ。これが条件です。

就職できたとしてもフリーランスで生きるかは熟考すべき

晴れて理想の絵の仕事に就けたとして、フリーランスになるべきかは考える必要があります。

プログラマやエンジニアはフリーランスになることでメリットとデメリットがありますが、絵の場合、人によってはデメリットしかない場合があります。

プログラマやエンジニアはフリーランスになるとかなり収入を上げることも可能になりますが、絵の場合はむしろ下がることもよくあるからです。

それは絵柄や時節などで需要が変わるため、年収ベースで考えると下がることはよくあるからです。

プログラムと異なって絵はかなり狭い世界でライバルも多いです。
そもそもの発注単価が安いので、雇う側もカネがありません。

なぜフリーランスが成り立つのか。
例えばアニメであればどうか。

あなたが仮にアニメの制作会社の社長だとします。
アニメの制作の受注が、春に3本、夏に1本、秋に2本、冬に1本だったとします。
仮にそのアニメが1本あたり50人必要だとします。

春には150人必要ですが、その後は最大でも2本100人で、夏や冬は50人で十分になります。つまり100人最大で余ります。

全く仕事をしない人が仕事をする人の2倍もいて、それに給料を支払うことはどうでしょう。

少なくとも50人は春に活動してその後は何もせず給料が支払われることになります。

であれば、50人を社員として雇用して足りない分はフリーランスで所定の時期だけ働いてもらう。というのが合理的ですね。
なのでフリーランスの活用を行います。

経営側からすれば、出費を減らせるわけです。
ではフリーランス側からすればどうでしょう。社員だった時は1年間発生していた給料が、人によっては春だけ契約を取れて年間の4分の3は無給になりえます。

仕事も自動で割り振られていたものが、自分で営業してその上で経理、納税、経営管理も行う必要があります。

フリーランスはそういったデメリットもあります。
安く使いたい。というのが会社のホンネ。フリーランスとは安く使われるための人材でもあるのです。

もし仮にあなたに大変な技能かコネがあって、フリーになったほうが名声で高い仕事ができる。という可能性はあるでしょう。
その見込みがないなら、独立は危険な可能性があるわけです。

フリーランスとして成り立つために

アニメーター(動画マン)の場合、フリーランスとしての年収平均は200万円以下です。
給料は上げてもよほど手が早い人でもない限り世の中の平均年収に届くことはありません。

他にも、絵の仕事は大体が安いです。
フリーランスの市場は飽和しているし、次々と新たなフリーランスが生まれています。
給料を上げることは相当難しいです。

アニメならアニメ以外の仕事も請け負って高い単価の仕事を行うとか、会社のコネを増やして仕事を多く回してもらうとかいろいろ手段はあります。
ただ冒頭の通り「絵の仕事は夢のある仕事」なため、常にライバル過多の状態で、会社有利で事が進むことも結構あります。

アニメーターやスタジオそのものが中国や韓国の人員で占められて久しく、給与水準も日本ではなく中韓に合うような状態になってきています。

フリーランスとして成り立たせるには、とにかく手を早くして数を熟すか、コネや知名度を上げて別の方向で稼ぐかしかありません。

会社に就業している間に、いかに有力者と知り合いになって仕事を回してくれる算段を付けられるかというのも大事になります。

コミュ障だから無理はない

「自分はコミュ障だから」と言う方もいるでしょう。
しかし、気に病むことはありません。

学校で目立っていた陽キャと言われる人々のコミュ力と、会社や社会でのコミュ力は別です。
案外、社会の第一線でリーダーしている人は元コミュ障というのも多いです。

別の記事では、どうすれば仕事を得られるか、コミュニケーションのやり方も記載していきますので、よろしければフォロー等よろしくお願いいたします。

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