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簡単にイラストで稼ぐ方法

とてもゲスいタイトルですが、イラストレーターはもちろん、イラストでお金を得たいというならば、必ず考えなければならないことです。

間違っても、絵が上手くなれば稼げるということはあり得ません。絵の金銭的価値は99%の営業力と1%の実力で成り立ちます。

もちろんこれは、どんなに営業が上手くても最後は実力が基準以下だと絶対に成功しない。という意味でもあります。

ここでは、とりあえず上手くはないが必要な実力は満たされている。という状態でどうすれば絵が売れるのかを考えます。

絵が上手くても絵は売れないわけ

まず、絵は売れません。供給過多だからです。

上手い絵は検索すればいくらでも出てくるし、AIイラストもあるし、上手い人も無料で案件を受けてくれるし、いらすとやを使えば無料でイラストを使用できます(※条件付き)

漫画は無料で読めるし、アニメもアマプラやらやればいくらでも低単価で視聴できます。

そう、日本は特に、絵は無料で見るモノだという認識が高まっています。
上手い絵も溢れていて、それも全部0円です。

だから絵は売れません。
あなたが有名人であって、サイン1つでも売れるなら話は別ですが、そうでないなら上手い絵だとか、感動させる絵なんて無料で見れるのが日本です。

イラストソフトの自動化や高度化によって、絵の市場価値はますます落ちます。

0円より安くなる。つまり出展料や広告を出して絵師側が支払って見てもらう。0円でも納期を迫られる。「絵描いてるの?じゃあちょっとイラスト描いてよ(お金払うなんて微塵もない。悪気もない)」こんなシチュエーション、学生で絵描いてるなら何度か経験済だという人も多いのでは。

絵が売れるしくみ

絵に決まった価値はないので、下は見てもらうためにお金を払うマイナスから上は億単位まであります。

1枚数十万円でやり取りしている人は、マーケティングのパートナーがいたり、あるいは過去の栄光があってネームバリューがあったり、担当者がいたりします。

ところでこの記事を見ている人は、おそらく多くが絵を売ったことがないか、あっても安い、数回、フリーランス始めたて、みたいな方だと思います。

上記のようなパートナーはいないし、ネームバリューも当然ない。

その無いない尽くしの中、どうやって売ればよいのか。

どうすれば売れるのか

絵を描くためには絵の技術向上が必要です。しかし絵を売ることは、描くこととは全く別の技術向上が必要になります。

そしてそれは絵の販売以外にも共通することで、営業とかマーケティングと言われています。

もし絵をこれから売ろうとか、入社試験を受けよう(結局自分を売り込むこと)と思うなら、あなたは営業力を身につけなければなりません。

1、目的を明確にする

売り方やそのための絵の練習は、目的によって異なります。1枚数十万円以上の日本画家を目指すのと、アニメーターとして入社するのではまるで進路が異なります。そもそも美大なのか専門なのか、10代からその進路の選択を早期に決めねばならないでしょう。

となるとまず第一にやることは、目的を明確にすることです。
絵で成功したい、とか絵が上手くなって将来的に売れればいいなぁ、とだけ思っている人は、よほど絵が上手くない限りまず成功することはあり得ません。

2、プロセスを明確にする

いわば進路です。東京から青森に行きたい人は、ネット等で料金や交通機関を調べるでしょう。

アニメーターになりたい人が絵の練習だけしかしないのは、青森に行きたい人が筋トレだけやっているようなものです。

「とりあえず体が丈夫なら、歩いていれば青森に近づけるだろ」なんてことは、あほらしいですね。でも多くの人はそうやっています。

どんな方法で稼ぐのか、それは入社するのか、個人で活動するのか、何をどうして稼ぐのか。

これを決めたらその成り方を調べて、必要な資金、試験の突破方法や進路、必要な資格、条件などを並べ、ゲームのスキルツリーのようなものを作って自ら成長のための道筋を作る必要があります。

簡単に稼ぐ方法

もし仮にあなたの目的が「最短で絵を販売することを目的とする」「金額は小遣い程度でもよい」というミニマムなゴールを作ったとします。

まずどうしたらお金が発生するのか。
それは「欲しい人に」「欲しいものを」「与える」時です。
ただし条件があって「その中で最も優れたものを」「最も安く」提供しないと普通は買いません。

通常、絵は飽和状態なので例えばフリーレンのファンアートが欲しい。という人が居たら、アニメ公式やSNS等で検索すれば
「最も上手い」「欲しい絵が」「無料で」手に入ってしまうので、価格競争は不可能です。やるだけ損ですね。

最低価格がほとんど常に0円の日本では、真っ向勝負で勝てる要素はゼロなのです。

ではスケブなどで依頼を募ればどうか。
依頼者はあなたの絵(世界でオンリーワン)が欲しいわけで、0円で他では売ってないし代替もないので、受注は来る人はきます。
しかし、よほど上手くないと小遣い程度も稼ぐことは難しいでしょう。

そうなるまで名前を売ったり絵を上手くしないとならないので、簡単とは言い難い。

では最も簡単に稼ぐ方法は何かというと、それは他人の絵を他人に売ることです。

もっと言えばAIなり商業許諾のあるフリー画像などを用いて編成して、必要な人に有償提供することです。

あなたが動けばそれだけ労力になる。他人の資産を他人に流すことで稼ぐことが、最も簡単でしょう。

これはズルいことではありません。小売店だって仕入れて中抜きして販売しているわけで、何ら普通のことです。

具体的にどうするのかというと、まず市場調査とターゲット選定を行います。

AIイラストやフリー素材を編成して提供することは、誰でもタダでできます。

ただし厳密には「誰でも”知識があって手を動かすことができれば”タダでできる」という点が重要です。

技術やネットに疎い人、時間が無い人、編集スキルが皆無あるいは知らない人などはそれができません。

人件費というのは究極言えば誰でもできることです。何せ人がやるから人件費なのであって、人に不可能なことはやらされていません。

例えばITエンジニアやプログラマーは誰でもタダでできます。肉体を動かすだけですからね。

しかし「誰でも”技術や知識があれば”タダでできる」という条件があります。
だからこそ逆に言えば「技術や知識がない人」は有償で依頼するしかないのです。

AIイラストや簡単な画像編集、動画編集、フリー素材の活用などがあって、全部フリーソフトとフリー素材で固めて、PCと電気代以外全部無料。

という環境でも、AIイラストの知識や画像編集、そのやり方、商用利用できる画像の内容やその知識などが全く無い人からすれば、お金を払う価値は生じるということです。

あとはそういった「見栄えがいい安い動画を作ってほしいけど自分たちではできない」人たちや市場はどこか、ということを考え、予測して答えが出せたなら、その人たちに向けてアピールすればよいのです。

絵ではありませんが、フランス人がフランス製のそこそこいいバッグと交換したいと持ち掛けてきたのが、漫画用Gペン(1個50円以下)でした。※さすがに数百個単位ですが。

日本では50円前後のペン先が、フランスでは見つからず買うことができないので、向こうで日式漫画を描いている人からすれば高いカネを出す理由になるのです。

であればと、日本では幼児向け付録でついている漫画セットみたいなものを、小分けにして月刊誌作ったら、フランスでは売れるわけですね。

これが市場の違いです。
普段、無料の絵に慣れ親しんでいる人に売るより、そうでない需要を見つけたほうが売れる確率は格段に高くなるでしょう。
世界を広げていくことで、あなたの成功率も上がります。

ポートフォリオは必要

絵が描けなくてもポートフォリオと提案書は作れるようにしろ。というのが鉄則のように存在します。

ポートフォリオは飲食店でいうメニューです。写真も無ければメニューも無い、検索しても出て来ない店に誰が入るものか。
ということでポートフォリオは必須です。

スーパー小売店も入荷したお肉をそのまま売ってるのではなく、流通の過程で加工したりパッキングしたり保存したり努力を入れて販売しています。

いくらすべて元がフリーとはいえ、そのままフリーで渡すなら意味はなく、欲しい人たちがすぐに知って実現できないような程度の知識や技術は必要になります。

であれば実績や使い方、制作例などは示せるようになっていないと、売り込みは難しいでしょう。

ここでは、絵の最も効率的な売り方のみに焦点を当てました。

しかしやはり絵師ならば、自分の絵が売れることが好ましい。お金じゃない、自分が有名になりたいんだ。という人も多いでしょう。

今回のやり方はあくまで絵で最も簡単に稼ぐ方法です。あなたの絵でもないし、あなた自身でもありません。

話は次回に譲りますが、それは属人性が無い。ということです。
仮に上記のやり方で成功しても、もしあなたより優れた人、優れた価格、時代が変わるなどしてしまったら、一気に崩れます。


依頼主はサービスが欲しいだけで、あなたのスキルが欲しいわけじゃないですから、あなたじゃなくてもできるし、良いわけです。

あなたじゃないとならないんだ!と言わしめることができてようやく、真にイラストレーターとして高値を付けていけるのです。

もしそのような方法が知りたければ、ご質問あるいはマガジンに追加される次回以降の記事にご期待いただけたら幸いです。


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