見出し画像

(日本と日本以外の国)両方の文化を合わせて、 ワールドカップに一生懸命向かっている。

リーチ・マイケルという男

今回のラグビー日本代表には史上最多の
15人の外国出身選手がいる。
ニュージーランド・クライストチャーチ出身の主将、
リーチ・マイケルもその一人だ。しかし、
15歳のとき北海道の札幌山の手高校にラグビー留学のために
来日して以来、既に人生の半分以上を日本で生き、
東海大学時代の同級生である知美(さとみ)さんと2012年に結婚、
2013年には日本国籍を取得し、
パパの周りの女性に嫉妬するおませな
長女・アミリア真依ちゃんという存在を得て、
自らを成長させてくれた日本へ恩返しする思いは人一倍強い。

リーチ、日本史を伝える

タイトルのこの言葉は、2018年7月、
リーチ主将が4か月の第一線離脱から復帰したあとの
チームミーティングで発せられた
(10月20日の『ラグビー日本代表 密着500日~快進撃の舞台~』)。
このとき彼は、1863年のペリー来航に始まる黒船来航の
歴史を「ペリーというアメリカ人が、黒い船に乗っている人が
日本に来ました」などと説明し、特に自分以外の14人の外国出身選手に
向けて、日本が外国の文化を積極的に取り入れることで
発展してきた歴史を伝えた。

「ONE TEAM」が現実になる

単に口先だけで「日本と一つに」などと言わずに、
もっともっと心の奥から訴えかけようとした姿勢に頭が下がる。
物事は、何か曖昧でもやもやしている事柄があると結局、全力が出ない。
もちろん14人の外国出身の選手たちが、日本史をどこまで
理解できたかは分からないが、日本の文化が閉鎖的ではなかったこと、
そして、何よりもそれを伝えようとした
リーチ主将の熱意は伝わったはずだ。
「ONE TEAM」というラグビー日本代表のスローガンは、
こうして現実になった。

日本3―26南アフリカ。10月20日、我が国史上初の
ラグビーワールドカップベスト8に出場した
BRAVE BLOSSOMSの挑戦は、ノーサイドとなった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?