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天の川を【綺麗に】撮ろう

0.はじめに

とりあえず、ですが、撮影のまとめ的な記事になります。リンクが多いですが、ためになると思いますので、ぜひリンクもご覧ください。下線のある太字の部分はリンクです。

さて、「星空の撮り方の基本はコレ」で、初心者の方がなんとか天の川を撮影する方法、という事で説明しました。準備についても「星空の撮り方の基本 #準備しましょう 」で説明しました。それでは、天の川を、より綺麗に撮るにはどうしたら良いでしょう?

天の川を綺麗に撮る要素(条件)とは、こんなところでしょう。順番に説明していきます。

1.場所
2.天気
3.機材
4.撮影方法
5.現像・レタッチ

1.場所

天の川を観に行こう」でお話しましたが、当然ながら、綺麗に撮るためにはその被写体そのものが綺麗に見えている必要があります。さらに、天の川中心部を入れて撮るなら、中心部が高い位置に見えた方がもちろん有利です。空の低い部分はどうしても透明度は低いです。夏の天の川が高いところは、南の方ですね。もちろん標高も高い方が空気が澄んでいて有利です。

国内だと緯度的には八重山諸島とか小笠原諸島などがベストという事でしょう。波照間島の北緯が約24度、同じくらいとなると南硫黄島がそれくらいです。ところが、これら南の島には高い山はありません。国内に限るとそういう限界もありますね。どちらを取るかというと難しいんですが、私的にはやはり標高の高さの方が大事かと思います。

まだ関西方面だけですが、「星空の綺麗な場所 【関西編】」で具体的な場所も紹介しました。Youtubeでは「東海・南信州編」もUPしました。基本的に、撮影場所の紹介はしていけないと思っていますので、有名どころばかりですが。

2.天気

天気は、もちろん晴れてないとダメですが、ただ晴れてれば良いというわけでもありません。山も海も、霧や靄が発生しやすいところですし、風も強いところがあるのは、「天の川を観に行こう」でも言った通りです。

天体写真ほどにシーイングは気になりませんが、透明度は気になるところですね。シーイングというのは単純に言うと、大気のゆらぎの事です。冬のよく晴れた日は透明度が高くきれいな空だけど、シーイングは悪い事が多いです。もちろん、星景写真には透明度が高い方が良いという事です。深夜になれば街灯りも減り、大気も澄んで安定してきます。

3.機材

星景写真向きのカメラ」でも述べていますが、一応、今、ベストなのはフルサイズ一眼という事になりますね。操作性や機能、コンパクトさから言っても、すでに一眼レフよりミラーレス一眼の方が向いていると言えそうです。もちろん、一眼であることは画質上、なんら有利なものではないですが、現実的にはフルサイズクラスは一眼ばかりですよね。

カメラ以上に大切なのはレンズであり、「星景写真向けのレンズ」の三部作で紹介しています。三脚、雲台もとても大切です。noteの記事にはしてませんでしたが、Youtubeで「三脚の基本と使い方」のお話をしています。そして、特に天の川に限って言えば、もちろん赤道儀があった方が良いでしょう。「ポータブル赤道儀」についても三部作で記事にしています。

4.撮影方法

星空の撮り方の基本はコレ」で基本的な撮り方についてご紹介しています。固定撮影よりも赤道儀で追尾した方が、天の川は綺麗に写せます。綺麗に撮るための肝心な話のひとつですが、全体的に、星景写真は露出不足なものが多いです。綺麗に撮るためにはヒストグラムを確認して、適正露出まで露出時間を長くすべきなのです。ヒストグラムについては別途、動画を作ろうと思っています。ただ、天体写真であればそれでいいのですが、星景写真は風景のブレが問題になってきます。

撮影方法の詳細については、講座をやっている手前もあって、まだあまり語っていません。youtubeでは「私の作品の撮影方法・処理方法」でいくつか紹介しています。さらに興味ある方は「NORI星景写真講座」をぜひ受講してみてください。今は、ビデオ視聴での受講も始めています。

5.現像・レタッチ

最近はもう現像もレタッチも一緒くたになっているようなので、まあ硬い事は言わずに一緒くたにします。

天の川の現像・レタッチについては、youtubeにいくつか投稿しています。実際にやっているところをお見せした方がわかりやすいからです。現像についてはyoutubeで3回ほどお話したんですが「私のRAW現像」、細かい話になるとあまり人気もないようで、続編はとりあえずやめてしまいました。Photoshoppでのレタッチについても、youtubeでいくつかお話ししているのでぜひご覧ください。例えば、一瞬で天の川がくっきりする技のyoutubeはこちらです。「瞬時に天の川がくっきり」Photoshopのレタッチは、これからもyoutube中心に配信すると思います。

ただ、微細な部分までクッキリハッキリして、星の数もたくさんな天体写真的な天の川も、それはそれで美しいと思いますが、星景写真としてはやりすぎ感があります。別にそれは表現なので、良い悪いという話ではないです。

現像、レタッチに関しては、撮影時にRAWで撮影していれば、のちに技術が上がった時にやり直す事も出来ます。まずは撮影時に気を配って、良い画像を撮影する事に注力されてはいかがでしょうか?

なんでもそうですが、工程の「上流」ほど重要です。現像やレタッチ、あるいはプリント、など、「下流」の作業はいくらでもやり直せます。準備と撮影こそ大事です。





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