見出し画像

アフターコロナ世界はどう変わるのか、9つの視点part2(対応策を考える)

お陰様でこちらのnoteは本の出版が決まりました(5月1日)。いち早くその一部をこのnoteにてお届けします。

こちらのnoteは、part1、part2で20万人以上の方に読んでいただきました。ありがとうございます!

公表を頂いているオンラインサロン「新世界アフターコロナ 〜答えのない時代の生き抜き方〜」も会員募集中です。ぜひご検討ください。

part1はこちらになります↓

大変大きな反響があり、投稿した私自身少し驚いておりますが、今日は頂いたコメントや質問を念頭に入れ、「ではどういう対策を打てば良いか」という観点で書いてみたいと思います。

前回は9つの視点という形で、現在地から見たこれからの未来を書いてみました。

今日は逆に、新たな未来、新世界から逆算した時に、これから私たちはどう対応していけば良いのかという視点で書いてみたいと思います。これは皆さんのお仕事や生活に直接関わる、何をどうして行けば良いのか、そんな話を書ければと思っています。これから動き出すキッカケになれば幸いです。もしこのpart2から読み始める方は、上記リンクのpart1を先にお読み頂くことをお勧めします。

ミーティング2.0世界への対応策

ミーティング2.0への世界に向けて、ここには大きなビジネスチャンスがゴロゴロ転がっていると感じています。

ツールがまだ不在

例えば、Web会議ツールをあげると、Skype、Zoom、Teams、Slack、Remo、Facebook messenger、Charworkなどがあげられると思います。断言できますが、現在、ミーティング2.0のスタンダードになれるようなサービスは不在です。

電子メールではGmailが覇者となった。チャットでは、Whatsapp、Wechatが覇者となった。ビジネスチャットでは、Slackが覇者になりつつある。しかしながら、ミーティング2.0を本当に便利に体現できるツールは世界で不在です。もうこの領域には大きな地響きで、数多のスタートアップが押し寄せてきていると思います。その音が聞こえてきそうです。Zoomはかなり良いポジションを気づいていますが、これまでWeb会議ツールというのは、ビジネスの中では端役でした。しかし、ここに来て一気に主役に躍り出たのです。そして、その役を担えるスター(ツール)がいま不在なのです。

FacebookがZoomに対抗して出しましたが、これも決定打にはならないと思います。かつてGoogleがYouTubeやGoogle Mapの元になった技術を1000億円単位で買収したように、この領域でも近く同規模以上のものが起こると思います。アイデアと技術による革新を世界は待っています。

格好良さが変わる

ミーティング2.0。Web会議を通じたコミュニケーションではすべてが変わってきます。良いプレゼンとは。良いプレゼン資料とは。良い話し方とは。良い見た目とは。さらには良い背景とは。

小さな長方形のサムネイル(最大でもノートPCのディスプレイの大きさ)でしか、自分を表現できない。これまでの話し方や、服装や、プレゼンスタイルでは通用しない世界がそこに待っていると思います。

例えば、服装で見たとき、ぱっと見、身なりが綺麗にしていたとしても、足元の靴を見ると泥がついていたり。素晴らしい話をしている後ろ側の背景の部屋には、洗濯物が干されていたり。Web会議で画面を通じた上半身だけでカッコよく・綺麗に見せるファッションは、リアルな世界とはまったく変わってきます。

これまでの資料を画面共有していく。しかし、リアルなミーティングの場、数十人がいる会場でのプレゼンと、Web会議で共有する資料の作り込み方は全然違ってきます。

Web会議参加時、サムネイルに映る自分をよりよく見せるために、ノートPCから自分に向けてライトアップをするようなことも起こると思います。

Web会議で参加したときの、「第一印象」を考えたことがあるでしょうか?そんな基本的な振る舞いから変えていかねばなりません。それがミーティング2.0の世界です。

スクリーンショット 2020-04-27 1.22.13

デバイスのデファクトが不在

このコロナ禍の中、何十回とWeb会議をこなしている人はすでに気づいたと思います。今のノートPCとスマホがなんと使いにくいことか・・・と。

ビフォアコロナまでは、iPhoneが始めたスマホ革命。親指、タッチディスプレイ、四角いアイコン。これ以上のUI、UX、そしてデザインはないのではないか。世界中の人がそう思っていたに違いありません。メーカーの中には折りたたみスマホなんて出したところもありましたが、特に消費者は反応しませんでした。

しかし、もうお気づきになったかと思います。例えば、ノートPCの場合、確かにディスプレイ上部についているカメラがあるのは便利です。そのおかげで、Web会議で自分を相手に見せることができます。しかし、この横長のディスプレイ1つでは、まったく使いにくい。参加者が数十人になれば、一人一人の顔は、親指の爪ほどにもなります。ディスプレイが1つなんで、資料が共有されたら、誰の顔も見ることができません。スマホで参加すれば、なおさらです。

アフターコロナ、ウィズコロナのミーティング2.0の世界では、まだiPhoneというデバイスが現れていません。2007年以来、毎年のように凄く、便利になってきたスマホ。2020年、そのスマホがいま「とてつもなく不便」に感じています。

対応策(チャンス)
・Web会議の決定版のツールが不在
・Web会議では、格好良さの概念が変わる
・Web会議にフィットした新たなデバイスが求められる

対面2.0世界への対応策

素晴らしいミーティング2.0のツールが生まれたとき、人はほとんどのことをデバイスを活用したWeb会議・通話でこなすことができるようになります。

クライアントの社長への重要な会議でも、最終面接でもWeb会議でできる時代もそう遠くはありません。

そんな時に問いかけです。

「では、わざわざリアルで会うとはどういうことなのか」

・・・
以下残り約15000文字あります。文字的に大作になってしまい、最後まで読み切ってもらうために有料にしました。サロン会員の方には無料で公開予定です。これからの時代の生き抜く視点を対応策でまとめております。ぜひお読みください。

リアルでなければ出来ないこと。
リアルでなければ進まないこと。
リアルでなければ終わらないこと・・・

「法人営業なんか、やっぱり対面で説明しないと受注できませんよ」

そんな風な考えを持っている人もいるかと思います。オンラインVSリアルというのを、生産性の観点から考えてみてください。

リアル営業:移動時間30分、ミーティング1時間、移動時間30分。合計2時間。3人で訪問すれば6人時間。3人分の交通費

オンライン:15分のオンライン。ミーティングを受けて社内で対応策を30分協議。再び15分オンライン。合計1時間。交通費ゼロ。

経営的な視点から言えば、わざわざリアルなミーティングをしなければ受注できない営業マンは不出来と捉えるようになるでしょう。ビジネスの重要なファクターはやはりスピードです。営業する側も、それを受ける側も、意思決定までのスピードを早くしたい。リアルなミーティングで、30分など時間をかけてしかも数人で訪問してくる。そうなると、受ける側もミーティングの長さは1時間が基本となる。ミーティングの調整にも1時間の空きがある日となる。

リアルなミーティングは、時間の長さも、調整される日程についても、時間がかかりすぎ、極めて非効率なものになるのです。

これまではスタートアップなど限られたシーンでしかWeb会議は日常的に使われていなかったかもしれません。それがこのコロナ禍の中、おそらく数千万人単位のビジネスマンがWeb会議をデファクトとして仕事を始めています。もうこの効率性の甘みから戻ることはできません。

LINEなどのチャットから電子メールに戻れないように、灼熱の太陽の下、雨の中、満員電車を乗り継いで、階段を何十段も上り下りして、リアルのミーティングをしに行くことは極めて少なくなります。

大企業ならアフターコロナではこういうことが起きるでしょう。営業なり、クライアントとのミーティングの予定を設定した時、それをクライアント先のオフィスで実施しようとする。そうすると部長から注意を受ける。

「わざわざ客先に行ってミーティングする理由はなんだ?効率が悪いだろう」と

そうした大企業では、「リアルミーティングによる外出申請」のワークフローが生まれます。

それほど、対面のないスタイルへの適用を進めていかねばなりません。

しかし、それでもなお、そのうえでもう一度同じ質問です。

「わざわざリアルで会うとはどういうことなのか」

スクリーンショット 2020-04-27 1.23.17

上記ミーティング2.0で述べたように、素晴らしいツールが産まれた時、わざわざリアルで会う必要はあるのだろうか?

恋人にはリアルで会いたい。子供や妻にはリアルで会いたい。家族にはリアルで会いたい。

では、仕事が滞りなく進む時、クライアントと、同僚と、リアルで会いたいのはいつですか?

フィジカルに接する必要がないものはすべからくリアルの必要性は極論、皆無となると思います。リアルで会う理由はなくなります。会うとするならば、それはロジカルな理由ではなく、情緒的なものになります。

プロジェクトが終わったからみんなで飲みに行きたい。そうした理由です。ミーティング2.0時代のツールが産まれた時、リアルで会うロジカルな理由はなくなります。

この世界に向けて、対応することは山盛りです。対面がなくなる前提でのワークフローの整備、社内ルール、各種BIツールのアップデート、提供企業側も同様です。仕事のスタイルそのものが変わっていきます。

経営陣は考え始めねばなりません。問いかけとしては「リアルで会うことが全くなくオンラインで進めることができる」前提に立った時、何を変えねばならないか。競合がすべてオンライン化を成功させた時、どれほどの効率性で遅れを取ることになるのか。

ここ数年大企業で、DX(デジタルトランスフォーメーション)というのがもてはやされました。DX導入コンサルティングも非常に需要が高いものでした。これらは、アナログ情報をデジタル化し、さらにはAIを駆使し効率よく処理するものでした。

これから問われるのは、そのデータを扱う人間の行動です。オンラインワークスタイル導入コンサルティング。言うならば、HDX(ヒューマンデジタルトランスフォーメーション)というサービスが大きく花開くでしょう。私にご用命とあらば、その導入コンサルティングに駆けつけます。もちろんオンラインで。

対面2.0への対応策(チャンス)
・リアルで会わなければならないことはない
・リアルで会うことは人は選び始める
・HDXを考慮した業務設計とそれへのシフト
・フィジカルな要素がないものすべてがリモートに置き換わる前提で業務設計を見直す

時間2.0世界への対応策

時間がどんどんと細切れになると前回のnoteで書きました。ビジネスチャットの導入によって、コミュニケーションは非連続に、断続的に進むようになりました。腰を据えて話し合う。そんな場面はどんどんと少なくなって来ています。

会議、ミーティングとは、誰がテーブルに対面で腰掛けてするものと決めたのでしょうか。

日本では江戸時代までは、畳の上にあぐらをかくか、正座で会議をしてました。明治時代になってから、椅子とテーブルが導入されました。それから150年経った2020年も、そのスタイルは続いています。

世界で40億人がスマホを持ち、モバイルインターネット環境にある2020年においても、会議と言えば、テーブルに対面で座るスタイルを思い浮かべる。会議スタイル2.0をこれまで生み出してこなかった、それが問題なのではないでしょうか?

これからは、対面で会うことはない。会うためだけに移動することもない。自分は自分がいたい場所にいる。

一人はテニスをしながら。一人はジムで筋トレをしながら。一人はカフェテラスで佇みながら。一人はビーチで夕日を眺めながら。Blue toothでスマホと繋がったイヤホンをつけながら、オンラインで落ち合い、必要な確認事項を細切れの時間で処理していく。

いま多くのビジネスマンは、スケジュールカレンダーを共有し予定を調整していると思います。弊社はGmailのカレンダーを活用しています。クライアントとミーティングを調整する際は、社内参加者の予定を確認する、候補時間をいくつかピックアップする、テキストをわざわざ打ち込み、日程の候補時間をクライアントに送る。非常に効率が悪い。

どこか目的地に向かいたい時、その目的地を入力し、あとは1つボタンを押すだけで自動的に見ず知らずの人が運転する車が目の前まで来ます。Uber、Grabというアプリです。移動はそこまで効率化しているなか、人と人との調整ごとはいまだに非効率です。アメリカのサービスでcalendlyという予定調整ツールがありますが、まだ普及に至っていません。

すべてがオンライン化され、HDXがなされるためには、企業は次のことを整える必要が出てきます。

各社員のプレゼンス管理(居場所)、各社員が都度入力することなく把握できるステータス管理(オンライン会議の可否など)、タスクをToDoリストに載せておけば、AIによって同僚のスケジュールを分析し、そのタスクを検討できるオンラインミーティングの予定時間候補を15分刻みで、自動でおすすめしてくれるツールなど。社内には非効率な時間がまだ山のように残っています。

また、10時から19時まで連続した勤務時間体系だけでなく、10時ー14時、21時−23時など、1日の中で働く時間を細切れにしていくような対応も企業はしていく必要が出てくるでしょう。北欧の企業ではそうした勤務体系を導入している企業は少なくありません。その方が効率的な部分も出てき、働く社員がそれを望む場合も出てきます。例えば、15時に学校に迎えにいき、それから晩御飯を食べ終わるまでは家庭に集中したい場合など。

また会社は社員の自宅でのワーク環境の整備もケアする必要が出てくると思います。そこは社員の自宅であると同時に、会社にとっては重要な職場となるからです。一部IT系企業の中には、在宅ワーク環境整備費用を支給しているところも出てきました。これからはそれがマジョリティになっていくと思います。

すべてがオンライン化された社会がきた場合、いまの企業のほとんどは非効率な業態と言わざるを得なくなるでしょう。

時間2.0への対応策(チャンス)
・業務管理システムの見直し(プレゼンス管理、AIスケジューリングなど)
・在宅ワーク環境の整備
・フレキシブルな勤務体系の導入

人間関係2.0、リモートトラストという世界への対応策

前回リモートトラスト(Remote trust )という話をしました。twitter上でもこの言葉は大きな反響を呼んだようです。

リアルで一度も会ったことがない人との間で、どこまで信頼関係を築けるか。

相手に自分のことをリモートトラストさせることができるか、自分が相手をリモートトラストできるか。この双方向について考えてみたいと思います。

相手に自分のことをリモートトラストさせることができるか

ここから先は

12,129字 / 6画像

¥ 1,000

最後までお読み頂きありがとうございました! シェア頂けたら嬉しいです。 もし宜しければ、今後の記事執筆のためのサポートをお願いいたします。