ラジオ深夜便 うたう生物学 (本川 達雄)
(注:本稿は、2022年に初投稿したものの再録です。)
いつもの図書館の新着本リストの中で見つけた本です。
本川達雄さんの著作は、以前も「ゾウの時間ネズミの時間」「生物多様性」 などを読んだことがあります。親しみやすい語り口で紹介される生物の世界はとても興味深いですね。
本書は、NHK「ラジオ深夜便」の人気コーナーを書籍化したものとのこと。「生物」をテーマにしたバラエティに富んだエッセイという体で、こういったネタが紹介されています。
まずは、私たち「恒温動物」について解説している章から。
エネルギーの大量消費癖は、“恒温動物” たる人間の持って生まれた性質なのですね。
現代人は、このように、エネルギーを大量消費して高密度空間で高速生活をおくるようになりました。そして、新型コロナ禍。本川さんは今をこう捉えています。
さて、本書を読み通して、そのほかに興味を惹いたところをもうひとつ。
本川さんお得意の “時間” をテーマにした項「子供の時間 老人の時間」ではこんな話をされています。
私もいい歳、易きに流れるタイプなので、こういった指摘は自分に都合よく解釈してしまうんですね。
ただ、ともかく全く趣味をもたない私なので、これから何か “楽しみ” を見つけるのにも、あくせくとエネルギーを費やさなくてはならないようです。
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