(注:本稿は、2020年に初投稿したものの再録です。)
1922年~1923年、アインシュタインが日本・パレスチナ・スペインを訪れているのですが、その旅程の途上に記した日記や書簡等を再録したものです。
一次情報に近いものなので、一貫したメッセージやストーリーがあるわけではありませんが、その分、アインシュタインのストレートな感想や思想を垣間見ることができます。
アインシュタインの旅は、1922年10月から1923年3月までの長期にわたります。往路の船の中で抱いたアインシュタインの「日本(人)感」はあまり芳しいものではありませんでした。
しかしながら、日本に滞在して様々な場面で日本人と接するうちに、その意識も変化していきました。
たとえば、12月10日、京都を訪れていた際の日記の一文です。
そして、11月20日、東京滞在中にアインシュタイン夫妻は明治座で歌舞伎を見物しました。その時の日記にはこう記されていました。
歌舞伎のアインシュタイン流の描写ですが、何か読んでいて楽しくなるような筆致です。
最後に、アインシュタインが日本滞在中に記したとても印象的な文章を書き留めておきます。
アインシュタインの洞察の鋭さを感じるコメントですね。さらにこういった評価も開陳しています。
続いて語られた「日本の印象についてのおしゃべり」の締めのフレーズは感動的です。
「自信を持て」との力強い応援メッセージ、アインシュタインから日本人への素晴らしい贈り物ですね。