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メジマグロの美味しい部分だけで豪遊する

運命のめぐり合わせか、奇跡的に定置網でメジマグロがかかったそうで、水産で特別に良い部位をおろしてもらいました!一匹まるごとだと消費しきれないので頭やカマの部分と脂の乗ったトロの部分の塊です。

寿司屋でもなかなかトロを食べる機会なんてなかったので改めてマグロの調理にチャレンジしたいと思います。

大人になれば本マグロ

メジマグロ(Thunnus orientalis)スズキ目サバ科に分類されるクロマグロの幼魚にあたり、魚介類として流通する場合にはホンマグロの名称で親しまれています。幼魚と呼ばれるメジマグロですが一般人からしてみればどこから手を付けていいかわからない大型な魚で、成魚は全長3 m・体重400 kgを超え、日本沿岸で漁獲されるマグロ類としては最大種です。

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黒いダイヤ

日本では古くから刺し身や寿司で定番のネタとして人気が高く需要が高いですが、それに反して極端に漁獲量が不足したことから魚体の色と希少価値が相まって「黒いダイヤ」と称されます。国際自然保護連合ではすでにクロマグロを絶滅危惧種としているので容易に手に入ることはできず、今回のように定置網に偶然かかるようなことがなければ市場に出回ることが少なくなっています。2002年以降は養殖の技術が開発され、資源としての需要に関しては回復傾向にあります。

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部位によって多彩な食の楽しみ方

マグロに限った話ではないですが、赤身、中トロ、大トロに分かれ赤からピンク・白への美しいグラデーションが特徴的で、状態によって価格も大きく異なります。新鮮な状態で流通した場合は目玉、心臓など一般に流通していない部位も食用に利用され、写真のように血合いの近い部分も臭みの少ない竜田揚げなどで楽しむことができます。

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江戸時代では不人気だったマグロ

脂質の含量が高い腹部の身を指す「トロ」。名の通り肉質がトロリとしている事が語源です。現代でこそ大人気の部位ですが江戸時代以前は冷凍保存の技術が発展前であることや脂肪分が多く水分を弾いてしまう性質上、赤身のように醤油に漬け込んでヅケにして保存することができなかったため不人気でした。技術が変わると世の中の常識も変わるのですね。

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実食:メジマグロの刺し身づくし

一度やってみたかったマグロづくしです。物量が多すぎたのでまずは練習として各部位を切り出したのですが、大トロの更に脂の乗った切り屑部分がとんでもなく脂が乗っています。これは自分で仕入れないと食べられない部分かもしれませんね。食した所、今までのマグロの概念がぶち破られた感じがしました。醤油を弾くのでこれくらい雑に切ってしまったほうが醤油が絡んでよいのかもしれません。臭みがなく柔らかい極上の切り身です。

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実食:メジマグロの兜焼き

今回はサービスでマルヤ水産さんが兜焼きをすでにちょうど良い感じに焼き上げてくれました。なかなかこんなでかいネタを突っ込めるオーブンはありませんからめちゃくちゃ助かりますね。

お味ですが、以前お店で食べたことがあるマグロの兜焼きはマグロ特有の風味が前半強烈に来て、食べ進めるうちにかなり重たくなってしまった思い出があるのですが、このメジマグロは新鮮でその時よりあっさりしていました。レモンと軽く粗塩を振ってホクホクいただきました。目の周りや眼球部分がプルンプルンです。

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まとめ

今回は初めて部位で卸してもらう回でした。幼魚とはいえそこそこの値段がしますし貴重な海鮮を独り占めできないので当然ですね。

魚料理を研究しはじめてかなりの日数が経ちましたが、今回のように縁がなければ出会えない魚もいることがうっすらわかってきました。故郷の加賀市暮らしであるものの視点を変えると発見の連続で楽しいですね。『気まぐれディスカバリー』の作稿モチベーションが上がっております。

次回もお楽しみに!@norinity1103 でした。

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