![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/58482297/rectangle_large_type_2_72d55db1cfd2af63b9c608ead81d8fe3.jpeg?width=1200)
山の日なので、私と剱岳とのラブストーリーを
記念日続きだが、今日は山の日らしいので私が恋に落ちた山について書く。
思えば一年前、立山、室堂に向かうアルペンルートのバスの中でのこと。「左手に剱岳が見えます」というアナウンスに度肝を抜かれたのが始まり。
山には興味がなかったが、真夏でも涼しいらしいので雷鳥沢キャンプ場で山ごもりしようと思ってやって来た私に、ハートの矢が刺さったのである。
何この山?!むっちゃ格好いいんですけど。
これが剱岳ことツルギくんとの出会い、一目惚れであった。
そして、キャンプの合間に剱御前小舎まで登ってツルギくんに会いにきたのだが、そう簡単には会えない。
雷鳥には会いまくったが、ツルギくんはそう簡単に顔を見せてはもらえなかった。
帰り際もシャイボーイは雲を隠れ蓑にしたのであった。
これが、2020年7月の恋の始まり。
そして2020年9月。
夏の終わりにツルギくんが忘れられずにまたこの地にやってきてしまった。
バスから見えた剱岳。相変わらずとんがっていてイケメンだ。
そして、寝不足にもかかわらず、着いたその足で剱御前小舎まで登った。
しかし、ひどい雨にあい、またもや雲の向こうに隠れていたツルギくん。
私の粘り勝ちで、少しだけお姿を見ることができた時のトキメキたるや。
雲の中に影のように現れた剱岳がミステリアスガイで、これまたセクシーであった。
そして、その翌日に、剱岳を見るという口実でなぜか立山縦走にチャレンジをした私。
険しい雄山を登り切るとその向こうに彼は現れた。
はっきりと、とんがり部分が見えた。
あまりに最高の景色すぎてまだ11時台なのにランチデートに入った。
この時までは最高だったのだが、その後、土砂降りが来て、ひどい腹痛と戦い、あわや遭難かというピンチもありながら、命の恩人くんと共に立山縦走を無事完走。(完歩?)
別山から暗い剱岳の横顔も見られて満足。
格好いい剱岳を近くで見たいという思いだけで、日頃山登りなどしないのにハードな山を登ったり降りたりして立山縦走までして何とかツルギくんに近づこうとした2020年、夏の思い出。
そして一年後の2021年7月。
また、私はこの地にやってきたのである。
普通は山に向けてトレーニングとかをするのだろうけど、ただダラダラと生活してここにやってきた。1年で体力は少し落ちていたのか、バテバテではあったが、またこの剱岳の看板前に来たのである。
この剱御前の看板ばっかり撮っているが、私的には、いつも目には見えてはいないが心の目で捉えた剱岳を撮影している。
晴れてきそうだから、今回は、更に欲を出して、さらに奥の剱岳の足元の剱沢まで向かった。
そして。
そして。
歩けば歩くほど彼に近づく。
とうとうここまで来てしまった。
バスの窓から一目惚れした剱岳。
私の執念はすごいのである。
男性諸君、注意してください。
私に愛されると、とことんまでいきます。
剱岳ほどの魅力があればの話だけれど。
剱岳に登ってしまうと、肝心の剱岳が見えなくなるから、ここでいいのである。
など、私のような山の素人が登れるわけないくせにそんなことを思っている。
そしてその理由に納得している。
だから、今年の剱沢からのツルギくんの姿を私の心に刻もう。ここが私の限界だ。そして満ち足りている。
数日後、ハイキング気分で歩いて、奥大日岳の手前からまた違う角度の剱岳を雲の隙間から見た。
こういう楽しみ方もあるのか、とこれはこれで満足。
どこから見ても格好いい山。剱岳。
私は気に入ったらとことんそればっかりになるタイプで、旅もインドやスペインをリピートしまくっている。
山も、他にいい山が沢山あるよと教えてもらうこともあるのだが、山登りが好きな訳ではなく剱岳を見るのが好きなだけなので、ここがいいのである。
好きなものばかりにストイックにこだわり過ぎてしまう私の性格なので仕方ない。
また次の機会もツルギくんと私のラブストーリーの続きを紡いでいければいいな。
また会いに行くからね、剱岳。
この記事が参加している募集
サポートしていただければ、世界多分一周の旅でいつもよりもちょっといいものを食べるのに使わせていただきます。そしてその日のことをここで綴って、世界のどこかからみなさんに向けて、少しの笑いを提供する予定です。