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ココナッツオイルで焼きリンゴ【4度目のソロキャンプ⑨】

キャンプで焚き火すると言ったら、「焼きいも」と並んで手を出しがちな「焼きリンゴ」なんだけど、焼きリンゴの正解がいつも分からない。
これまで2人でキャンプをする時に、よく焼きいもと焼きリンゴを作ってきたものの、焼きリンゴは相手が誰であれ、すこぶる評判が悪い。
芯をくり抜き、バターとか砂糖とかシナモンとかその時々の気分のものを中に入れてアルミホイルを丸ごと包んで火の中にポン。そして、1時間後くらいに取り出し、アルミホイルめくって、はいどうぞ。
「これ、どうやって食べんの?」
「普通にりんご食べた方が美味しくない?」
という2つに感想が集中する。
そして作っておきながら、「食べてよ」と言いながら、人に押し付けて、私の思いもその2つで満たされている。
そんな可哀想な焼きリンゴ。だけどなぜか憧れるのよね。
そんな焼きリンゴ界の迷える子羊に、友達ポン子さんからLINEで写真が届いた。
ちょうど私がフレンチトースト祭りを家でしていた時に、ポン子さんは「アップルパイ風ご飯を食べた」との報告。
ややこしいけど、アップルパイ風トーストであり米ではないのだが、ごはんという位置付けらしい。
リンゴをスライスしてココナッツオイルで炒めて、蜂蜜をかけてそれをトーストに乗せて食べるというしゃれたごはんで度肝を抜かれた。


ココナッツオイルって、インスタをやっててヨガやってるモデルとか、YouTubeやってる腹筋割れててやたらと髪の毛がサラサラヘアーな女(もちろんもれなく全員痩せている)が食べる物だと決めつけていたけど、まあ、おしゃれ番長ヘルシー系ダンサーポン子さんがココナッツオイルを使っていても何らおかしくはない。髪の毛もサラサラだし痩せてるし腹筋だって割れてそうだ。と言っても多分ガチガチに割れてはいない、おそらく彼女は、しなやかで女性の特徴を生かしたカービーなボディーを目指しているはずで、それをもう手に入れているのがポン子さんだ。それはさておき。
以前私がポン子さんちに泊まりに行った時に、誰かのベトナム土産らしきボディー用のココナッツオイルが置いてあり、「使わないからあげる」と言われてもらったこともある。
それを思い出したため、まさかポン子はボディー用ココナッツオイルでリンゴを炒めているのではあるまいな?と一瞬不安になったが、そんなバカではない、とすぐに訂正し心の中で謝った、すまん。
そうだ、ココナッツオイルと言えばポン子(その前に蜂蜜イコールポン子でもある)だったのだ、と思い出し、教えを請う。
ココナッツオイルでリンゴを焼くポイントとしては、「結構焼く」らしい。なるほど。メモメモ。

ごま油、オリーブオイルを数種類、キャノーラ油、ニンニク油しかないワガママボディーの私の家には、ココナッツオイルというものを取り入れたことがなかったので、一念発起しすぐさまAmazonでココナッツオイルを注文。
翌日には手に入った、ちゃんと食用のココナッツオイル。キャンプで焼きリンゴを想定していたので個包装のポーションタイプを買った。これで腹筋が割れるぞという淡い期待は横にやり、焼きリンゴの定義や可能性を狭めるのではなく、広げていこうと思う。

アルミホイルで丸ごと包む以外の、美味しくて食べやすい焼きリンゴを私はひらめいていた。
家で一応練習をし、ココナッツオイルと蜂蜜のバランスを研究。リンゴの切り方もゴミのほとんどでないスターカットを取り入れることにした。
そして、キャンプの夜に実戦。


みんな!これが私の焼きリンゴinキャンプです!

【作り方】
①リンゴをスターカットにする。薄くスライス。芯もそのままで。皮も剥かなくて良いし、ゴミが出ないからキャンプにちょうど良い。
②ココナッツオイルを入れてメスティンで炒める。
最初、一気に全部入れてソテーしようとしたら火の通りが分からなかったため、ちまちまと2枚ずつ焼く方法にやり直した。
③そして蜂蜜(キャンプに持って行きやすい物を優先しポーションタイプのメイプル味のシロップにした)をかけて、もう一回全部に火を通して馴染ませる。
シナモンを持ってき忘れたから、想像でふりかける。
できあがり!!

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リンゴ1個にポーション3つくらい使った。たっぷり。
焼いている時にココナッツの香りが幸せな気持ちにしてくれた。体にいいとか髪の毛がサラサラになるのかは知らんけど、なんかいいよね、ココナッツオイル。(もちろん、自分の関心のある範囲だけは調べています)

誤算としては、アヒージョ、ハンバーグシチュー、ホットドッグ、焼きいもの後に作ったのでお腹いっぱい過ぎて、夜にアツアツのうちに食べられなかったこと。
やはり焼きリンゴはそういう運命なのか…。
だけど、タッパーを持ってきていたからそれに入れて翌朝食べた。
味が染みていてめちゃくちゃ美味しかった。トーストかバゲットと一緒にこれを食べたかったよ…。
バゲット不足は最後まで響いたのであった。

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引きで撮ると、こう。

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絶賛、後片付け中。
焼きリンゴをつまみながらのんびり荷造りもいいもんだ。
パンさえあれば…。
チップスターやチョコでは誤魔化しようのない喪失感があった。



こちらは家で研究を重ねていた時に作ったアツアツの焼きリンゴ。

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ホットサンドにして添えてみたり。

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研究の成果はキャンプで出たと思う。
色々試し過ぎて、made in Indiaのギーまで買った。
最近の週末の昼ごはんは、ココナッツギーをトーストに塗って食べるという、ヘルシー志向のピタッとしたレギンスをズボンがわりに履くタンクトップオーガニックな、朝はヨガから1日を始めますみたいな女がやりそうな食生活である。(いずれにしろキメツケがすごいよ私。)
そして、もはやリンゴは使われなくなっている。
どこいった、焼きリンゴ研究。

焼きリンゴを見直すきっかけとなった今回のソロキャンプ。
4度目のソロキャンプ食べ物編はこれにて終了。
バゲット量を致命的にミスしたが、私の焼きリンゴの定義も広がった。
普段、食は保守的なタイプかつ、家では面倒くさがりな私だが、また時々は、人の作る美味しそうなものや過去に食べた美味しかったものからインスピレーションを得て、キャンプで美味しい思いをしたいと思う。
キャンプ飯、ごちそうさまでした。


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